はじめに
宮城県仙台市中心部に位置する昔からある住宅地。
古い住宅地であるため一方通行が多く道幅は狭い。その入り組んだ道路を縫うように進んだ突き当りの一番奥。
市中心部でありながら自然が豊富!広瀬川をはじめ、その先には青葉山も臨むことができる敷地でした。
クライアントは、現在、お子様2人とご夫婦の4人と犬一匹(竣工後ご家族に仲間入しました)。
南側前面道路は4mの狭い道路で突当り、交通量はほぼありません。
プライバシーはそこまで配慮する必要はないかと思いました。
しかし、南側道路を挟んで2階建てのアパート、西側にも2階建てのアパートがありました。
周囲を2階建てのアパートで囲まれている敷地でした。
そこで、クライアントも中庭を希望したこともあり、中庭型の計画としました。
2層分の南側の壁に開けた大きな開口部に製作したパンチングメタルを取り付けることで
プライバシーと通風、採光を確保できるようにしました。
全ての居室が「大」「小」「中」さまざまな3つの中庭に面し、そこから通風、採光を確保出来るように計画しました。
また、周辺の建物は2階建てが多く屋根面まで上がれば青葉山を臨むことができ、
七夕の時には花火が良く見えるようにしたいというのもクライアントのご希望の一つでした。
よって、3階建ての建物として2階の屋根レベルにみんなの集まれるラウンジとテラス、屋上庭園を設けました。
断熱性能にもこだわり鉄筋コンクリートの外断熱工法の採用とⅠ地域(北海道地域)相当の性能を確保しました。
西側から
南側前面道路である狭い4m道路の突当りに建っています。
道路を挟んだ向かいには2階建てのアパートがあります。
南側道路より。西側にはこちらも2階建てのアパートがあります。
左側に車庫、3台まで可能。
中央に玄関につながる門扉があります。
右側にあるのが中庭に採光と通風を確保する製作した3.5m×3.5mのパンチングメタル。
リビングと中庭のレベルは、1.5階にすることで前面道路を通行する周辺の住民の視線を切るようにしています。
門扉を開けて中に入ると
玄関奥には、小さな中庭があります。
左手前に玄関収納・書斎がありますが、このように扉を閉めることができます。
少し先に進んで右を向くと
半階上がるとリビングにたどり着きます。
家族はみんなこのリビングを経由することになります。
右に見える小さな扉は床下収納への入り口です。
先ほどの玄関から入って左奥に和室があります。
小さな中庭が今度は和室の庭になっています。
お客様がいらっしゃったらここでゆっくりしていただきます。
半階上がってリビングへ。
大きな中庭に面したリビングです。天井の高さは3.7m。
大きな中庭の奥の壁にパンチングメタルのついた大きな開口があります。
右側の片持ちの階段を上がってスタディーコーナーや子供部屋、水周りのある2階へつながります。
左側からスタディーコーナーに向かって全体を見渡した写真。
右側にダイニングテーブルがみえます。
左側の大きな中庭。右側の小さな中庭。中央奥の中くらいの中庭。
大きな中庭に面したサッシは、へーべシーべの3枚建て。全開放するとこれだけの開放感です。
キッチン天板はシンクも一体成形のステンレス天板。
手前はカウンターとして使えるように奥行きを大きくしました。
片持ち階段を上がって2階へあがると
キッチンとダイニング、リビングの配置がわかると思います。
もう少し引いてみると
リビングを見下ろしながら軽快な螺旋階段。
勉強をしてもいいし、振り向いてテレビをみてもいいし。
子供部屋は右側の大きな中庭と左側の中くらいの中庭に面しています。
仲良く2人で使ってくれています。すごく仲良しです。
浴室は、中くらいの中庭に
全開できる両開きのサッシを採用して庭とオープンな空間に。
浴室テレビも採用してお風呂の時間が長くなりそう。
螺旋階段を小さな中庭を見ながら上がると。
ラウンジへ
正面にはデッキ、その先に青葉山を臨むことができます。
右側から、夏には花火がバッチリみえます。
ラウンジ左奥から寝室へ
窓は、小さな小窓が二つ。
雰囲気のある寝室になりました。
内壁の仕上げは、コンクリート打ち放しとラワンに着色しました。
ラウンジからテラスへ
デッキがあり、屋上庭園が広がっています。
ラベンダーを植えたりしています。
夏、七夕の花火を見るには、ここがベストスポット!!
リビングの夜景
手入れのしてある大きな中庭に照明を明るめにあてています。
リビングの照明は、天井のコンクリートスラブにスリーブを開けて照明を埋め込むようにしました。
空調(冷房・換気)も絡めています。
夜景、外観。西側からの夜景
3階ラウンジの明かり、2階子供部屋の明かり、
1.5階の中庭の明かりが白い箱の各所にあって人の気配を感じます。
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