旧制第一高等学校寮歌解説
青島陷落歌 |
スタートボタンを押してください。ピアノによる原譜のMIDI演奏がスタートします。 | スタートボタンを押してください。現在の歌い方のMIDI演奏がスタートします。 |
「都の空に」の譜 |
1、寒燈夜は暗うして 文字 覇者絶東に建國の 三千年の火の歴史 2、窓下の桐葉風立ちて 秋宵夢は醒め易く 二十餘年の嘗胆の 6、ああ山東の一角に 今日しも立ちぬ常勝旗 將士聲なく降りては 不落も遂に人の名ぞ |
語句の説明・解釈
(青島占領) 第一次世界大戦における日本によるドイツの青島要塞の占領。青島は山東半島南岸、膠州湾 の入口に開けた都市で、1897年(明治30年)ドイツが占領、翌年租借地となる。日本軍は、大正3年9月2日第18師団を主力に作戦を開始し、11月7日に占領。大正11年のワシントン会議の結果、中国に返還され日本軍は撤退した。 |
語句 | 箇所 | 説明・解釈 |
忍辱 | 1番歌詞 | 恥をしのぶこと。仏教用語で、侮辱・苦難を堪え忍んで、怒ったり恨んだりしないこと。 |
二十餘年の嘗胆の | 2番歌詞 | 明治28年4月、極東進出を狙うロシアがドイツ、フランスに働きかけ、三国共同で日本の遼東半島領有は<極東永久ノ平和ニ対シ障害ヲ与フル>として放棄を要求した三国干渉の恨みをいう。二十餘年は日清戦争開始から起算した凡その数字であろう。 *三国干渉から青島陥落(1895年4月から1914年11月)までは19年7月足らずである。 |