旧制第一高等学校寮歌解説

春は春は

明治43年 

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春は春は  櫻咲く向島 (ヤッコラセヤッコラセ)
  オール持つ手に  花が散る花が散る (アウーアウー)

夏は夏は  綠濃き綾瀬川 (ヤッコラセヤッコラセ)
  オール持つ手に  螢飛ぶ螢飛ぶ (アウーアウー))

秋は秋は  鷗飛ぶ品川へ (ヤッコラセヤッコラセ)
  オール持つ手に  月がさす月がさす (アウーアウー)

冬は冬は  名にし負ふ坂東太郎へ (ヤッコラセヤッコラセ)
  オール持つ手に  雪が積む雪が積む (アウーアウー)
付点音符は、楽譜ソフトが対応していないため、二つの音符に分けタイで連結した(1段4小節)。
譜に変更はない。左右のMIDI演奏は、同じ演奏です。


語句の説明・解釈

 昭和50年寮歌集では明治34年作となっていたが、平成16年寮歌集で明治43年作と改めた。昭和10年・18年寮歌集には作年の記載はない。作詞の御手洗文雄は明治43年卒であることから、明治34年は誤植であった。

 歌詞は、当初は、春と冬の二節だけだったが、後に夏と冬が追加され、春夏秋冬の4節が揃ったという。
           
語句 箇所 説明・解釈
坂東太郎

利根川のこと。坂東にある第一の川の意。ちなみに、次郎は筑紫の筑後川、三郎は四国の吉野川。

            
先輩名 説明・解釈 出典
井上司朗大先輩 (西寮十九番室の)御手洗氏が大利根遠漕より帰ってこの歌をつくり、それが当時の万朝報に大きく掲載されたので、寮内でも大流行となった。 「一高寮歌私観」から

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