モンテリコ


《 前 編 》     《 後 編 》



夕刻のモンテリコビーチ  グアテマラ・シティから南へ約100km行った、太平洋岸の町 モンテリコ(Monterrico)は、きれいなビーチがあり、グアテマラ人 (と言っても、グアテマラ・シティやアンティグアの人たちかな・・・?)に人気がある町。 どちらかと言えば、町とゆーより村なのかもしれないけど・・・休日や祝日は海水浴客で賑わう。

 なぜ、行くことになったかと言うと、スペイン語学校のアクティビティ案内に載っていたから。 アンティグアに来て最初の土日をビーチで過ごすのもいいなぁ・・・と思い、モンテリコツアーを申し込んだ。
土曜日の朝8時に出発して、日曜日の午後5時に帰ってくる。片道約2時間。費用はUS$16(2,000円弱)。

 同じアパートメントに住むベルギー人カップルのパトリックとムリヘルは、 「ツアーは高い!」と言って、個人でバスを乗り継いで行った。 3〜4回乗り換えがあるらしいけど、ツアーの半分の費用で済むらしい。ただ時間的には、3時間〜3時間半かかるらしい。
ちょっと楽ちんしたかった私としては、今回はツアーを選んだんだけど・・・このあと、このツアーがどういうものか知ることとなる。

 前日、学校で費用US$16を払い申し込む。 翌朝8時前後に我がアパートメントまで車が迎えに来てくれるらしい。
アンティグアでは、ツアーを申し込むと、送迎の車は自宅まで来てくれる。 自宅前で拾って、自宅前で降ろしてくれるんで、荷物を背負って乗降場所まで歩くというのがないため、すごく有難い。

 当日、睡眠不足のまま(アクティビティ〜パーティにて)、準備して待っていると、 ちょうど8時ぐらいに車がやってきた。 12人乗りぐらいのバンにすでに2人ぐらい乗っていたけど、同じ学校の人ではないみたい。
で、運転手は「ここに乗るように」と、なぜか助手席のドアを開けた。 うしろの方も空いているんだけど?と思いつつ、私としては、助手席に乗れるなんてラッキー! だって、車に酔いやすい方の私には助手席は特等席。その上、景色が一番よく見える。
しかしなんで運転手のおじさんが、私を助手席に導いたのか?よくわかんないけど・・・?

 そのあと、あちこちの家を寄りながら、次から次へと人を拾っていく。 同じ学校からの参加者は、アメリカ人のバルボアとドイツ人のモニカだけ。他は知らない人たちだった。 欧米人がほとんどらしく、うしろでは英語が飛び交っている。うしろに座らなくてよかった。
私はと言うと、運転手のおじさん相手にスペイン語で話しかける。 「あの山は何?」「どのくらいの高さあるの?」・・・これも基本的なスペイン語会話の実践。
と言うことで、いつの間にか運転手のおじさんは道中、私専属のガイドになった。ガイド付き送迎・・・って得した気分。 橋の代わり

 標高1,520mあるアンティグアから下りながら、いろんな田舎町らしきところを通り、途中、舗装されてない細い道へと入る。 豚が放し飼い状態で、野良犬みたいに野良豚がウロウロしている。
と、車は止まった。 目の前には川が流れている。で、平べったいものが岸に止まっていると思ったら、車は川に浮いているその平べったいものに 乗っかった。
そう、この川には橋というものがなく(グアテマラには川に架かる橋がない と聞いたけど?)、車や自転車はこの平べったい船に乗って、向こう岸まで渡る。
この平べったい船には、車が2台まで乗る。で、前の車が重いようなときは、人は車から降りて、船のうしろ側へ行ってバランスを とるって感じ。(右写真;ちなみに船のエンジンはヤマハ、向こうに乗っている車はトヨタ・・・) 川岸

 こんな珍しいものに乗れば、車の中でじっと乗っている人はいない。みんな、車から降りて、バランスよく船に散らばる。 川は濁って汚い感じだけど、子供達とかが、気持ちよさそうに泳いでたりする。
ツアーでいっしょだった女性が、川に手を浸けて「うーむ、ぬるい・・・」ってなことを英語で言ってたけど、それをスペイン語でなんと言うか 、お互い悩んでたりして・・・。
川幅はそんなにないんだけど、のんびり動くゆえ、向こう岸まで10分ぐらいかかったかな?(左写真;川岸の風景)

 対岸に着いて再び道路を走るけど、なんか風景が変わった。ジャングル・・・とまではいかないけど、木々が生い茂り、 家も何かの葉っぱで葺かれた屋根が見られ、熱帯地に来たことが実感できる。とにかく蒸し暑い!
建物がちらほら見えだした通りに入ってすぐに車が止まった。 運転手のおじさんは、明日午後3時にこの建物の前に来るように言った。 明日はちがう人が迎えにくるらしい。
おじさんにはお礼言って別れた・・・って、ここはどこ? 私はどこへ行けばいいの?ホテルはどこ?とにかく、同じツアーの人たちが歩いていく後をついていく。

 メインストリートと思われる道路沿いには食堂やお店がちらほら並んでいて賑わっている。 それにしても、ゴミがすごい。どこがきれいなの?と思いつつ・・・(ちなみに「セマナ・サンタのあとだからじゃない?」と ジャネットが言ってたけど?そうなの??)
で、正面に海が見えてきたと思ったら、メインストリートがきれて、砂浜が広がる。 その砂浜をまた延々と歩く。そこで、バルボアに「ホテルはどこ?」と聞くと、「さぁ・・・」
もしかして、ホテルは自分で探せってこと?ツアーって、往復の運賃だけ? 再びバルボアに聞くと「そうみたい・・・」
そう言えば、US$16のあとに「ida y regreso(行きと帰り)」とだけ書いてあった・・・「ホテル」という文字はなかった。 確かにホテル付にしては安いなぁと思ってたけど・・・
そんなぁ〜と思いつつ、炎天下の砂浜を歩く。いっしょに来た人たちもいつの間にか消えてしまい、結局同じ学校の バルボアとモニカの3人となってしまった。 モンテリコビーチと漁船

 砂浜沿いには、ポツンポツンとこの地特有の建物があった(左写真)。 最初に目についたレストランの奥がどうやらホテルみたいで、3人で入っていく。
バルボアが男の人に話しかけると、部屋は満杯らしい。ただ、ドミトリーが空いているとのこと。 一応、部屋を見に行くと、8個ぐらいベットが並んでいるだけの質素な部屋。
ドミトリーなんて、女一人旅だったら恐ろしくて泊まれないんで、無縁な区域だった。 でも、バルボアやモニカが泊まると言うなら、泊まらざるを得ない。まぁ、彼らといっしょならいいか・・・ と思ったら、モニカは一人部屋の方がいいと言い出し、彼女は次のホテルへと探しに出て行った。
えー、そんなぁ〜と思いつつ、実は初めてのドミトリーにワクワクだったりして・・・。 とりあえず、宿代払いに行く。ドミトリー1泊Q35・・・って、500円ちょっと?やっすい!
ちなみにホテルはJohnny's Hotelでオーナーが欧米人だったゆえ、英語でもOK。 プールもあったし、レストランの食事やカクテル等もおいしかった。で、看板には ウミガメの絵とともに”on Turtle Beach”と書いてあった。ということは、このビーチにはウミガメが上陸するってこと?

 再び、部屋に戻ってベットを決めるんだけど、3つにはすでに荷物が置いてあった。 で、一番奥の扇風機のあたりそうな窓際のベットにして、バルボアはその向かいのベットにした。
それぞれのベットには蚊帳があったんで早速広げて、蚊帳の中に入って、虫除け塗っとかなきゃね。 なんせ、蒸し暑いとなると蚊がすごい。
と、バルボアは蚊帳の中にいる私を見て感動する。なんだ?と思ったら、蚊帳を初めて見るらしい。 「そうやって使うんだ!」と言いつつ、蚊帳の外にいた彼には蚊がかなりまとわりついてきたようで「ひぃ〜!」ってなことに。
虫除けは持ってきてないようで、私のティッシュタイプの虫除けを一枚あげると、「頭がいい!」とまたも感動してる。 そんな、中南米ではどこで必要になるかわかんないんで、虫除けは必需品でしょうが・・・。

 バルボアはノドが乾いたからと先に出て行く。私はとりあえず、スプレータイプの虫除けでシーツや枕に吹きかけておく。 こうすることで、ダニなどからの虫刺されが軽減される。今までの経験上、するとしないとでは大違い。 チーズタコスにコーラにガジョ(ビール)
砂浜の上のオープンエアーのレストランのテーブルにバルボアが一人座ってビールを飲んでいた。 カウンターでとりあえずコーラを買って、同じテーブルに座ってダベっていたら、モニカがやってきた。
隣のホテルの部屋がちょうど空いていたようで、そこに決めてきたようだった。 しかし、そのホテルのカフェにはあまり種類がなく、おいしそうじゃないと、ここに再びやってきたみたい。

 お腹もすいてきたことだし、カウンターでそれぞれ食べ物を注文。私はチーズタコスにした。 (右写真;グアダルーペが作ったタコスよりメキシカンタコスに近い。 トルティージャにチーズを挟んで焼いていて、 ケサディージャっぽい。付け合せにはサルサメヒカーノとプラタノスだった。)
バルボアはいろいろ海の幸が入ったようなプレート、モニカはエビとアボガドのサラダ。 エビとアボガドのサラダがとてーもおいしそう!今晩はそれを食べようとメニューは決まり。と、バルボアも同様だったらしい。 ビールのガジョもそれぞれ注文して、3人で乾杯。
ちなみにコーラとビールとタコスでQ40(600円ちょっと)って、宿泊代より高くついたのね・・・。

 モニカはドイツで劇団とか若者を芸術家として育てるプロデューサーをしているみたい。 自分が育てた若者の新聞や雑誌の切り抜きも見せてもらった。
彼女の年齢は50代ぐらい?余暇を利用してスペイン語を勉強しに来ている。 何年前か何十年前か忘れたけど、以前もアンティグアに来てスペイン語を勉強したみたいだけど、すっかり忘れていると言ってた。 でも、一生懸命スペイン語で話す姿は好印象。
マイペースで落ち着いていて、ちょっと変わっているけど、感情豊かでステキに年を取っているなぁ〜って感じた女性かな?
学校へ来た時期も去る時期も私と同じだったんだけど、最後の学校のときは、私が千代紙で折った鶴を「 Para la Paz! Para la Salud!(平和のために!健康のために!) 」と言って渡したら、すごく喜んでくれた。 日本では折鶴はそういう願いがこもった意味があるんだと・・・でも、そう思うと、紙で折った鶴も重みのあるものだよね? それにしても、我ながらいいことを言ったなぁ〜って、それからは折鶴渡すときに添える言葉として定着してしまった。
モニカはガーベラだったか?一輪ずつ何人かに配っていて、私にも一輪くれた。泣くのを一生懸命こらえながら、 みんなとの別れを惜しんでいたなぁ・・・。

 バルボアはアンティグアのスペイン語学校の
《アクティビティ〜プランテーション見学》《アクティビティ〜市内観光》 にも登場している変なアメリカ人ミュージシャン。
アメリカではグループ活動でピアノやギターなどなどいろいろな楽器をやっているらしい。ジャンルは ジャズ中心だそうだけど、ラテン、レゲエ、ソウルなどもやるオールマイティらしい。 アルバムも出していると言っていた。ただ、グループの名前がなんだったか記憶にないんだけど・・・? 今は休止期間?らしく、それぞれが思い思いに活動しているらしいが、バルボアはスペイン語をしばらく勉強して、今後の活動に備える? ってな感じかな?
そう、モンテリコの1泊2日の小旅行なのに、大きなバックを抱えてきてたと思ったら、中身を見てびっくり。 CDしか入ってないじゃん!ってな感じ。彼にとっては大事なものらしく、ホームステイ先にも預けておけないものらしい。
アンティグアにいる間、毎週木曜の夜8時〜12時まで、PERU CAFEというレストランの一角にあるパブ&ダンスホールにて DJをやってた。レゲエ中心で例のマイCDをかけてた。
とにかく彼は、学校の女性陣から、変な人と敬遠されるくらい妙に変なヤツだったんだけど、まぁ、こういう人もいるさ・・・ってな 感じで普通に友達として付き合ってた。私の周囲には独特の個性を持つ面々がなぜか(?)多いので、免疫はあったのかも??



 食後ゆっくりしたあと、それぞれ散る。 私はデジカメと本と水だけを持って、砂浜を散策。水着は持ってきてたんだけど、着替えなかった。 波打ち際で足だけ浸かりながら歩いてた。 途中、舟屋みたいなところの日陰で本読んだり昼寝したり。 潮風と波音に包まれていい気持ち。
ホテルへ帰り、ホテル前とゆーかホテル内とゆーか、どっちにしても砂浜の上なんだけど、デッキチェアに座り、 再びくつろぐ。
柵越しの海 働く少年 屋根裏
ホテルの木の柵越しに見た海。 整然ときれいに並んだ木の柵より、こういうイビツ感があった方がいい味出してるよね? ホテル前にハンモックの下がった小屋がある。 馬に乗った少年の仕事は、観光客をもう1頭の馬に乗せて、ビーチ散策することらしい。 ホテル前のハンモックが下がった小屋の屋根裏。 この辺でよく見られる一般的な家の屋根。ソテツかヤシの葉っぱで葺いた感じ。


 部屋の前の共同トイレ&シャワールームで、水シャワーを浴びる。蒸し暑いんで、水シャワーも我慢できるかな?
暗くなってきたし、外で本読めるわけでもないし、かと言って薄暗くて蒸し暑くて蚊が多い部屋にいてもなんだし・・・。 ちょっと早いけど、レストランに行って、モニカがお昼食べてたエビとアボガドのサラダと ピニャコラーダ(ラム酒ベースでパイナップルとココナッツが入ったカクテル)を注文して、 外のテーブルに座る。夜はテーブルまで持ってきてくれるみたい。ちなみに二つでQ80(1,200円強)。って、高くない?! エビとアボガドのサラダとピニャコラーダ

 そこで、バルボアがやってきて向かいに座る。彼はもうエビとアボガドのサラダは食べたらしい。 そして、私と同じピニャコラーダを頼むのはなんだしと、ラム酒ベースのオレンジ系が入ったカクテルを注文した。
店の人が持ってきたピニャコラーダは、デ・デカイ!飲みごたえありそう。 バルボアと乾杯して飲む・・・と、これまたウマイ!今まで飲んだピニャコラーダの中ではピカイチ!うっわー、感動!
ちなみにバルボアの頼んだカクテルは、イマイチだったけど。

 待ちに待ったエビとアボガドのサラダも、エビがプリプリしておいしかった。 おいしい食べ物とおいしいカクテルと潮風と波音と海の匂い・・・うーん、至極しあわせ・・・ ただ、相手が変なバルボアというのがちょっとねぇ・・・。(右写真)
そうそう、隣のホテルからは、サルサやメレンゲがガンガン流れてきてた。ダンスホールがあるみたいだったけど、柵越しに見える ホールには踊っている人は見当たらない。なーんか、一人行くのも寂しいよねぇ・・・BGMで聞くだけにしとこ・・・。 って、モニカはホール近くの部屋だったらしく、うるさくて部屋を換えてもらったそう。
道を照らす灯り
ホテル内の小道を照らす足元の灯りが、キノコみたいでかわいい。 透かし模様の入った和紙みたいで和風っぽくない?

 食後、あの部屋に帰ってもなんだしと、外のハンモックで寝っ転がり、バルボアも隣のハンモックで寝っ転がり、いろいろ話す。
バルボアは私と話すとすごくスペイン語の勉強になると言ってた。 欧米人同士となると、みんな英語で話そうとするらしい。まぁ、日本人同士でも日本語で話すものね。
彼はスペイン語圏にいるのだから、スペイン語で話したいという思いが強いみたいで、その辺のとこは、私と同じ考えを持っているみたい。
私が「英語わからない」と言ってたもので、彼は私に対して、英語を一切使わずスペイン語だけで話そうと努力するし、 おまけにわかりやすく話さないと私には通じない。うーむ、私ってバルボアに貢献してる?
ちょうど、湾岸戦争真っ只中だったこともあり、戦争の話もしたりして・・・ブッシュの考え方は嫌いだとバルボアが文句言えば、 日本もブッシュの言いなりになってよくないと私も文句言う。 お互いスペイン語初級者に関わらず、ちと高度(?)な話をしてたみたいで、今考えれば、スペイン語でどんなふうに言ってたんだろう?

 ちょっと早いけど、部屋に帰って寝ることにした。 他のベットの人たちはまだ帰ってきてないらしく、扇風機つけて寝てたんだけど、私のところまでギリギリで扇風機の風がまわって来ない。 ものすごーく、暑くなって眠るどころか、サウナ状態で汗だらだら。脱水症状でも起こしそうなぐらい息苦しくなる。
バルボアのところへは風がまわって来ているみたいだったけど、我慢しきれず私が「あっつい!」と起き上がって言うと、 バルボアが私の方まで風が来るようにと扇風機の首をちょっとひねってくれた。と、バキッ・・・ おおぃ!なにそれぇ〜!!扇風機の首が折れたじゃないかい!

 とりあえず扇風機は動くものの、首が振れなくなってしまった。ど・どうする?二人で悩む。 バルボアは私の方に扇風機を向けてくれたけど、バルボアも同様暑いでしょうが・・・ 「ねぇ、3分置き交代に、扇風機の風をそれぞれのベットに向ける?」って、眠れないじゃん。冗談だけどサ・・・。
結局、バルボアが暑いときは外のハンモックで休むからと言ってたけど・・・そんな申し訳ない。 「じゃぁ、暑いときは、自分の方に向けていいよ」ってなことを言う。 お互い暑くて目が覚めたら、自分の方に扇風機を向ければいいんとちゃう? そうこうしているうちにいつの間にか、眠りについたんだけど・・・。

 朝、目覚めると、夜中に帰ってきた隣のベットの人たちが寝てた。と、バルボアは・・・いない。 外で寝たのかしらん?扇風機は私側の方を向いたままだった。いやぁ、申し訳ないとゆーか、有難いとゆーか。 変な人だけど、優しいとゆーか・・・(一言多い?)。
夜汗かいたのもあり、気持ち悪いんで、再び軽く水シャワーを浴びる。水着は・・・やっぱ、着ないでおこう。 着替えて、化粧して、レストランへ向かう。

 レストランのカウンターの隅にコーヒーコーナーみたいなところがあり、そこでQ5(80円ぐらい)を払ってコーヒーをもらう。 デッキチェアに座り、海をぼんやり眺めながらコーヒーを飲んでいると、バルボアに声かけられる。
バルボアは朝早くに起きてハンモックで休んでたらしい。とりあえず、夜は暑さに耐えて寝てたらしいけど・・・。 「お世話になりました」と言うスペイン語は知らないんで、とりあえず「ありがとう」と言っておいた。
朝のモンテリコビーチ
中央付近の木々に囲まれた黄色い看板が、私が泊まったJohnny's Hotel。 ビーチバレーを楽しむ人も多い。この先ずーっと向こうにメインストリートへと入り込む場所がある。

 ゆっくりしたあと、今度は一眼レフカメラを持って砂浜散策。 写真を撮っていると、近くに立っていたおじさんが英語で話しかけてきた。けど、無意識でスペイン語で受け答えしたらしく、 おじさんが「君はスペイン語話せるの?」と英語で返してきた。あんれ?うわっ、英語モードに切り替えなくちゃ・・・。
はっきりは忘れたけど、アメリカ西海岸あたりから来てたよーな?私が日本から来ていたことを知って、 「私は日本企業で働いていた」って言って、日本語での挨拶をしてきた。「うわっ、上手!」って褒めたら、喜んでいた。
もっと、話したそうだったけど、英語モードに切り替えきれない私にとって、話すのがツライ。頭の中パニクッて大変。 受け答えしつつも「じゃぁ、よい旅を!」って、早々にそこを歩き去った。

 ホテルへ帰って荷物をまとめ、レストランへ行く。朝食取ってなかったので、ちょっと早めの昼食を取ることにした。 たくさんは食べれそうになかったので、ハンバーガーと生ジュースと水を買ってテーブルについていたら、 バルボアも荷物をまとめてきて、テーブルにつく。
と、「日本人ですか?」と日本語で話しかけられる。ふと見ると、日本人女性が立っていた。おー、びっくり。 「ここで日本人に会えるなんて」と喜ぶ彼女。
彼女は今は結婚してアメリカに住んでいるらしいんだけど、スペイン語を勉強しに単身アンティグアに来ているみたいだった。 バルボアもいることだし、スペイン語でみんなで会話しようとしたのだけど、 日本人に対してスペイン語で話すのは抵抗あるというか・・・話したいことも話せない。 彼女はスペイン語バッチリだったんだけど・・・。
しばらく彼女は居座って、べらべらと日本語とスペイン語で話す。 私は日本語モードとスペイン語モードの切り替えに頭の中がまたパニクリつつあった。で、 「また会えるといいね」と言ったあと、彼女は風のように去っていった・・・。 彼女とは、偶然(?)にもその後、アンティグアの街中で2回ほど会った。

 しばらくして、モニカが荷物を抱えてやってきた。3人でしばらくダベりつつ、車が迎えに来る3時までにはまだ時間があった。
まぁ、昨日降りたところまでは、ここから歩いて20分ぐらい? 余裕を見て出発したほうがよさそうだけど、私はメインストリートを散策したかったので、早めに出発することにした。
モニカはもうしばらくここでゆっくりして出発すると。で、 バルボアは折角だから海で泳いでくると・・・へ?なにも今から泳がなくてもいいんじゃあ? 昨日の午後も今日の午前も泳ぐ時間は十分にあったはずなのに・・・よーわけわからんヤツだ。
とりあえず「また、あとで」とまたそれぞれ散る。

 海を眺めながら、砂浜の上を延々と歩く。と、地元(?)の女子学生たちが、制服を着たまま泳いでいる・・・ なぬぅ?異様な光景にしばし見入る。女子学生だけではなく男子学生までも。 それも、上着を着たまま。靴も靴下も履いたまま。
水着ないにしても、Tシャツに短パンか何か軽装に着替えて泳ぐならまだしも・・・せめて制服の上着や靴を脱いで泳ぐならまだしも ・・・なんでぇ?気持ち悪くないんかなぁ?まぁ、みんな楽しそうにはしゃいでいるんで、なんじゃないんだろうけどさぁ・・・。

 そうこうしているうちに、メインストリートの入り口を通り過ぎてしまいそうになる。おっと、わかりにくいなぁ。
メインストリートと言えども、食堂みたいなところと、軽食が売っているような出店みたいなものがポツポツとあるぐらいで、 寄り道するようなところがない。人もそんなに歩いていないし。 なんか、すぐに昨日車を降りた建物前へたどり着いた。
ちょっとおしゃれな面持ちの建物の門構えをよく見ると、 スペイン語学校って書いてある。 モンテリコにもスペイン語学校あったんだ。でも、こんなん蒸し暑くて蚊が多いところではちとツライよね? 売店

 どこで時間潰そう・・・と前を見ると、売店らしきお店が(右写真)。マジ蒸し暑くて居場所がないって感じだったんで、 せめて冷たい炭酸で喉を潤したいと、お店へ行ってコーラを買う。木陰で一息。生き返る。
結局スペイン語学校の門の中に入り座っていたら、何人かがやってきて「あっつい!」と言いながら横に座る。 モニカもやってきた。
建物の中から、男の人が出てきて、車に乗る人の名前をチェックしだす。 車もやってきて、みんなが車へと移動し始めるころに、バルボアもやってきた。満員って感じ?

 私は、横に立っていた運転手に助手席指差して「ここ乗っていい?」って聞いたら、「どうぞ」ってドアを開けてくれた。 やった!今日も助手席確保。で、最後にやってきたツアー客じゃない地元風のおじさんが、 私にもっと詰めてってな感じで隣に乗ってきた。
運転手のおじさんと地元風のおじさんに挟まれて、真ん中で小さくなる。 助手席2人乗りできても、やっぱり2人乗ると狭い!途中おじさんが寝て寄りかかってくるし、おもーい!
帰りはみんな疲れて寝てしまったのか、シーンとしてて、運転手が聞く車のラジオ音だけが小さく鳴り響く。 私も途中ウトウトしてたけど、ラジオから知っている曲が流れてきて「これ好き」と言ったら、 運転手のおじさんが嬉しそうに「そうか?」と言ってラジオボリュームアップ。いやいや、そんな音大きくしなくてもいいんだけど・・・。

 アンティグアに着くころに、運転手のおじさんから「家はどこだ?」と聞かれる。 通りと番地を言うと真っ先に私を家へ送り届けてくれた。私が降りると、運転手も降りて後ろに座っているみんなに 家の通りを聞いていた。助手席に座ると結構優遇されやすいのかも?
ちょうど5時に着いたものの、今から夕食買い出しに行かなくちゃ。 作る気はなかったので、スーパーに行って、ヨーグルトやジュースやお菓子なんかを買う。 パンは一袋に入っている量が多いので、食べきれないゆえ買えなかった。

 2週間後の週末にまたモンテリコツアーの案内があって、他の人たちからいっしょに行こうと誘われたけど、 個別でパナハッチェルへ行く予定にしてたので断った。
それにしてもはじめてのドミトリーは、蒸し暑くて大変な夜だったと、印象強く残ってしまった。 それはそれで楽しむことが出来たのかも?それよりも何よりもあのピニャコラーダをもう一度飲みたーい!!

 モンテリコTOP   グアテマラTOP