<前日> <当日>
ある週半ばの授業中に、翌日のアクティビティの学校訪問の参加、不参加についての紙がまわってきた。
今まで、中南米を歩いてみて、子供達がボールペンを欲しがることに気づいた。
学校に行けない貧しい子も多いけど、学校へ行けてもノートやペンを買うほどお金に余裕がないって子も多い?
紙があったとしても書くペンがなくては習った字が書けないし練習できない。
で、その日の午後のアクティビティは、自転車で近郊の村を散策することになっていた。が、
なんせ自転車とゆーものに高校以来乗ってなかった。行きたいのはやまやまだったんだけど、乗れる自信なくて参加を断念。
テッドはアパートメントを去り、パトリックとムリヘルはボランティアで孤児院に行っていて、グアダルーペ以外は誰もいない。
一人で新聞と格闘しているところで、ピンポンと呼び鈴。
再び一人になり、何枚か切ったところで鶴を折り始める。しかし、折鶴だけではなんだしなぁ〜
と言っても、鶴以外に私が折れそうなもので子供たちが喜びそうなものって・・・かぶと、紙風船・・・ぐらい?
で、アルバロが「○○を歌おう」とイクシェルの先生たちをみんな呼び出して、歌いだした。
たぶんグアテマラの童謡みたいなもの?みんな楽しそうに歌っていた。(左写真;ちなみに左端がイクシェル校長のアルバロ)
なんか、屋台とか食堂とかで、フルーツを切って出されたものはお腹こわすから口にしないように・・・とよく聞くけど、
これって、主に日本人に対しての忠告?
抗菌が徹底されている日本だからこそ、雑菌に耐性がなくてお腹こわしやすい人が多いのでしょう。
食べ終わって、そろそろ帰り支度し出した子供達を見て、慌てて新聞で作った折鶴やかぶとなどを近くにいた子供にあげた。
"音楽に国境はない"ってよく言われるけど、折り紙にも国境はない?
そんじょそこらにある紙一枚でいろいろなものが作れるって、驚きだし、なによりも老若男女問わず喜んでくれるのはうれしい。
以前にも述べたけど、折り紙文化のある日本に生まれてよかったと思えるひと時かな?
”ボランティア”って人それぞれに価値観があるようで、
ボランティアと言う言葉自体を重視しているような人もいるし、
ボランティアと言う言葉が善人ぶってキライって言う人もいるし、
ボランティアってどうすればいいの?とか聞いてくる人もいるし・・・。
今回、学校訪問ボランティアと題してのアクティビティだったけど、イクシェル以外のスペイン語学校で
アクティビティに取り入れているところはほとんどないのでは?
アクティビティ 〜 ボランティア(学校訪問)
40人程度の生徒がいる近くのグアテマラ公立学校へ行って、学校で使うものを渡したり、いっしょに遊んだりしましょうってことなんだけど、
10時半からの授業を休んで行くことになるので、個々の意思確認ってとこ。
名前、参加か不参加、寄付するもの(ノート、ペン、本などなど)があれば記入するようになっていた。
日本みたいに鉛筆やシャーペンがそんじょそこらに転がっているわけでもなく、
景品などタダでもらったりして放っておいているボールペンなんかが、彼らにとっては貴重なもの。
今回、引き出しの中に眠っているいただき物のボールペン(もちろん、使えるもの)を探し集め、持ってきていた。
もちろん全部・・・といっても10本そこらだけど、寄付することにした。
とゆーことで、午後は、翌日子供達に折鶴を持っていってあげようと、折り紙をすることにした。
小さな千代紙を持っていたけど、子供達には少しでも大きな方が喜ぶと思い、グアダルーペに古新聞をもらう。
それにしてもグアテマラの新聞は日本のに比べて、細長くて小さい。
とりあえず、新聞を正方形に切らなければ・・・と、中庭の丸テーブルで作業開始。
新聞いっぱいいっぱいに正方形を取り、残り分での正方形と、大小2枚ずつ切っていく。
グアダルーペがちょうど手が空かないようだったので、代わりに出て行くと、送迎用タクシーのおじちゃんとスーツケースを持った女性が2人立っていた。
テッドと入れ替わりに、カナダから来たガリーナとデニスだった。
二人ともエアーカナダの乗務員。デニスは国内線、ガリーナは国際線で日本にも何度か来ていたみたい。
二人とも日本料理ではギョーザが好きと言っていたけど、ギョーザって中華料理・・・まぁ、日本では一般的な食べ物になってるし・・・
一応、それは中国の料理だと言っておいたけど。
ガリーナは背が高くて、透き通る白い肌に金髪。ロシア系?と思っていたら、案の定、両親はロシア人。
なんと、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ロシア語と5ヶ国語を話す。どーゆー頭してる??
エアーカナダを辞めて、しばらくアンティグアでスペイン語勉強してから、ロシアへ行くと言っていた。
デニスは1週間の休暇を利用して、ガリーナについてきたらしい。デニスも両親は違う国?黒人系だった。
とにかく気さくで明るい二人とはすぐに打ち解けた。
荷物を置いて二人は「コーヒー飲みに行ってくる」と再び出て行った。
しかし、かぶとを折るのは久しぶり。あれ?どうだったっけ?と悪戦苦闘の始まり。
1時間ぐらいかかってやっと思い出して出来た。でも、正方形大で折ったかぶとはベビーサイズ。
子供たちの頭にはちょっと小さすぎるけど、新聞自体が小さいゆえどうしようもない。日本の新聞がほしーい!!
次は紙風船。なんとか思い出して折れたけど、薄っぺらい新聞なんで、なんとか膨らんだ風船をポンポンと
上げているとすぐにクシャって感じ。これは正方形小の方で作らないと長持ちしそうにない。
あと、やっこさんはお人形代わりになるかな?と思ったけど、
よーく考えてみると、日本では着物を着たお人形さんだってわかるけど、
こちらではお人形さんってイメージじゃないだろうな・・・。とりあえず、試しに1個作ってみた。
恥ずかしがって尻込みしている。先生といっしょに。
制服もカワイイ。
元気いっぱいで一生懸命って感じ。
制服を着てない子供たちもいた・・・。
低学年と違って恥ずかしいと言うより、照れ?
彼らの笑顔をぜひ拡大して見てみて!
今度はボランティアで来てた生徒たちに「何かやって」とアルバロが声かける。
カナダから来てたおばちゃんだったか、「○○が歌える人」と呼びかけて、5〜6人ほど出ていって歌ったのは、
日本でも聞いたことがある動物の鳴き声を入れながら歌う歌(題名忘れたけど?)。
英語で聞くのは初めてだったけど、みんなおもしろおかしく歌っていた。
そのあと、そのおばちゃんが一人で動物や鳥の鳴き声を、口と手ですごく上手に奏でてた。子供達も大歓声。
芸達者でたくましそうな(?)おばちゃんだった。
それから、プラスチックのカップに入ったフルーツが私たちにも子供達にもに配られた。いろいろなフルーツが
細かく刻んで入ってたなぁ・・・。
みんなで仲良くおやつタイム?昼食時だったけど。
確かに清潔とは思えないところで調理してたりするから、見ただけでなんかお腹こわしそうな気もしてくるんだけど、
不思議と私は外国でお腹をこわした記憶はない。お腹をこわしそうと思って食べてたこと多々あるんだけど・・・。
欧米人もあまりお腹をこわす話は聞いていなかったけど、やっぱり、フルーツを口にしない人が2〜3人いた。
私が知っている限りドイツ人だったような?
でもある夜、お店でアメリカ人のテッドとイギリス人のジェームスと3人でピザを食べて、翌朝、テッドがピザに中ったと
ぐったりしてた。私はどうもないと言ったら信じられないって言ってたなぁ〜。ジェームスは翌早朝から去って行って会うことがなかったので、
どうだったのか知らないけど。
と、それを見ていたのか他の子供たちがどやどやと私のところにやってきて手を差し出し、
「鳥ちょーだい」「ボール(紙風船)ちょーだい」と、いつしか子供達に囲まれ揉みくちゃにされ、ひゃー!助けてー!ってな感じ。
まぁ、うれしい悲鳴ってとこだったけど、こんなになるんだったらもっと作ってくればよかった・・・。
正方形に切った新聞紙を何枚か持ってきてたけど、折ってるそばから持っていくんで、我ながら早送りで折ってる状態。
あまりにもの子供達の反響にパトリックとムリヘルも手伝って折ってくれてたけど、アルバロからは無情にも「早く帰るよ!」とせかされ、
結局、子供達には「また今度ね」ととりあえず言って、なんとか子供達から解放されたって感じ。
ちなみに子供達は、折鶴を”Ave(アベ ;鳥)”、
紙風船を”Pelota(ペロータ ;ボール)”、かぶとを”Sombrilla(ソンブリージャ ;パラソル)”と言っていた。
かぶとを帽子と言うのかと思っていたけど、パラソルとは意外だった。
男の子たちには、紙風船が一番人気だったかな?
イクシェルの男の先生(名前忘れた)も、折鶴ではなく紙風船の作り方を教えてと言ってきたし・・・ボールとして扱うには
もろいんだけどね・・・。
私はとゆーと、ボランティアと名の付くものに参加したときに「これがボランティアね」って漠然と受け入れ、
「私ボランティアやってるの」と人から言われたときも「へぇ〜そうなの」って同じく漠然と受け入れる感じ。
あまりボランティアという言葉の観念はないんだと思う・・・。
私は、自分がやれる範囲でできることをやって、それが何らかの役に立てたり、喜んでくれたりしたらうれしいかな?
それがボランティアだと言われようが、そうでないと言われようが、それは個々の判断に委ねます・・・。
「イクシェル・スパニッシュ・スクールについて」の項の「他」にも書いてあるように、各種ボランティアの窓口ともなっていて、
受け入れ態勢が整っているんで、ここならではのアクティビティじゃないかと思う。
とにかく私としては、地元の学校訪問が出来る機会が持ててよかった。もっと折り紙を勉強せねば・・・。