2010.7.7 - 14                 
アドリア海クルーズ           
翌日はいよいよ乗船です。全てが初体験なのでドキドキです。

乗る船は、ホーランドアメリカライン社(以下、HAL)のニューアムステルダム号で、今回が処女航海。ベニスから出港し、ギリシャ・モンテネグロ・クロアチアを周って再びベニスに戻ってくる7泊8日のルートです。




どっから見ても倉庫に見えるチェックイン入り口



予定より1時間半早く昼前に乗船開始となり、ドキドキしながら乗船口へ。乗船と同時にグラスシャンパンを渡され、あとは勝手に部屋へ向かいます。部屋に手荷物を置き、少しでも元をとるべく、いそいそとメインダイニングへ行き、ランチのコース料理をさっそく頂きました。

メニューを見てフランス料理♪と思いきや、うーん、味もサービスも、とってもアメリカン!?

 
出航を待つニューアムステルダム号


船は、駐車したトロンケット島のすぐ向かいにあるフェリー・客船専用ターミナルに停泊していました。まずは車でターミナル側へ移動。途中Baggage Dropでスーツケースを船の係員に預け、車をクルーズ客専用駐車場に置いてから、ターミナルの建物でチェックイン。倉庫のような場所にたくさんのカウンターが設置され、特に待つことなく手続きできました。



どことなく華やかさに欠ける乗船口

 
  そう、この船の運行会社HALは本社がアメリカにあり、乗客もアメリカ人が8割以上。なのでイタリア発着の地中海クルーズにもかかわらず、船の中は完全にUSA。料理も美味しいのですが、どことなくアメリカ人好みです。

船内の公用語もアメリカ英語。久しぶりの完全英語ネイティブの世界、ドイツ語より分かりやすくて助かる反面、早い英語に慣れていないので、特にアナウンス関係についていくのに必死です。
 
ビュッフェのアジアフードコーナー。   おっ、「餃子」!でもその下には、
おっ「たこ焼き」!でもその下には    ビーフンとチャーハンしかありません。
トムヤムクンしかありません。      勿論下船時にクレームカードを出しました。
 
   

延々と続く廊下
 
ランチ後は、お約束の船内探検。左右対称の長ーい廊下が続いているので、どちらが船首でどちらが船尾か時々迷ってしまうのですが、乗組員もまだ不慣れなので、しばしば間違ったことを教えてくれます。

その後、船内レストランの予約や寄港地でのエクスカーション(要は観光ツアー)等を検討している内に、出航時間の20時に。
 

船上から見たサンマルコ広場 
  過ぎていく夕暮れのベニスはとても綺麗でロマンティクでした。もっとも我々はその時、船内のアジアンレストランでお寿司を頬張っていたので、いささかもロマンティックではありませんでしたが。
(その時の会話:「おっ、ウナギ巻き美味い」「あー、サンマルコ広場は綺麗ね〜」「この巻物も結構いけるよ」という感じ)



花より団子
クルーズ2日目は終日航海日で、ベニスからギリシャのカタコロンまで一気に南下します。朝食後は、終日プールサイドでのんびりと過ごすことに。何故か白のTバックのオヤジが、僕の目の前のデッキチェアーに陣取り、頼んでも居ないのに色んなポーズを取ってくれました。

イメージとしては、錦野旦をもう少し汚くし、金髪・日焼け・黒光り・微妙な筋肉にした感じです。尚、クルーズ後半には紫のTバックを履いていました。全くいらない情報かとは思いますが、ご参考まで。
 
デッキチェアーは、前に陣取らないとひどい目に遭います 

この後ボードに「寿司命」と書かれるとも知らずに署名するマクシマ王女(他サイトより拝借)

 
   
  ちなみにこの日、プールサイドに設置された巨大なサインボードに乗客が皆名前をサインしていたので、私達もサインしました。私はちゃんと名前を「ど真ん中」に書き、嫁は名前の他に「寿司命」と書きました。下船後に分かったのですが、このサインボードには命名者であるオランダのマクシマ王女の署名が「真ん中」にあり、しかもこのボードはラミネート加工されて、処女航海の記念に「永久に」船に飾られるそうです。本当に済まないことをしました。
3日目は、最初の寄港地ギリシャのカタコロン(Katakolon)に到着。ここではオリンピック発祥の地、オリンピアの遺跡を訪ねるツアーに申し込んでいたので、下船後ゾロゾロと団体で観光バスに乗り込みます。

思いの他混雑するバスの中、隣が空いていたので、乗り込んできたアメリカ人の孫娘とお婆さんの二人連れに「ココ空いてますよ」と教えると、お婆さんが私の隣に座り、目的地に着くまでの30分、ずーーーと、ご自身の生い立ちと死に別れた二人の旦那さんについての話を聞かせてくださいました。
(ちなみに往路が最初のご主人について、復路が二人目のご主人についてで、お年頃の孫娘情報はゼロでした)

競技場跡。お約束でトラックを走ってみました、

客も一緒に踊って盛り上がるZobraダンス
  オリンピア遺跡では、ガイドのお姉さんがギリシャ訛りの英語で説明してくれるのを必死に聞いていたのですが、暑すぎてちょっと気を抜いた隙に2004年の聖火採取ポイントを説明しているのを聞き逃し、ツアーが終わってからどこで聖火採取したのかお姉さんに聞いたら、久しぶりに哀れみと蔑みの目で見られました。

その後は、民族舞踊を見ながらランチという、絵に描いたようなツアー展開でした。昼過ぎには船に戻り、またプールサイドでTバックを見せ付けられたりしながら、のんびり過ごして終了です。
4日目は、ギリシャのコルフ(Corfu)に到着。今回はコルフの町がメインで港から比較的近いので、ツアーではなく個人観光することに。港のイミグレを出てタクシーでコルフ市内へ。タクシーは、統一ぼったくり価格なので、それ以上ぼったくられる心配がありません。



高所恐怖症には見ているだけで心臓に悪い光景


歴代の占領者によって増築された砦や可愛らしいヴラヘルナ修道院を観光し、無駄遣いすることなく昼前には船に戻り、またプールサイドでTバックを見せ付けられながらのんびり過ごして終了です。
 
入港時のコルフの街並み

 
ヴラヘルナ修道院(内部は祭壇よりもお土産物コーナーの方が大きい) 

俺の救助艇〜

  5日目は、モンテネグロのコトル(Kotor)に到着。潮の流れの関係で接岸出来ないため、乗客はテンダーボート(船にある救助艇)で港まで送迎されることに。

ベランダからその準備作業を見ていると、自分の避難先として指定されている救助艇(ちょっと不吉な13号)が送迎サービスに提供されていることが分かり、と言うことは、今もし何かあったら僕はどこへ避難すればいいんだろう、と一瞬真剣に考えてしまいました。

こんな感じで乗り込みます
 
 
外から見るとこんな感じ
 
 
意外と広い救助艇内部
昨年コトルへ来た時に登り損ねた、町の裏山の砦跡に1時間ほどかけて登ると、そこにはオレンジシャツを着たオランダ人が。その晩のW杯決勝戦について盛り上がって話してしまい、写真を撮ることをすっかり忘れて下山・・・。

その後、町にある教会などを見物して、昨日に引き続きお昼前には帰船、プール、Tバック(この日から紫)、のんびり。



イタリアグッズとルパン三世Tシャツを着させられている店先のマネキン


夕方にコトルを出港した際は、近くの村の教会や小島に立つ修道院が鐘を鳴らして、航海の無事を祈ってくれました。修道院からはシスターが出てきて、特にお祈りする様子もなくこちらをのんびりと見物していました。

 
 
下山途中に撮ったコトルの街並みと沖合いに停泊するニューアムステルダム号

 
コトル湾に浮かぶ修道院


海水浴場のお客さんも船の通過を手を振って見送ってくれます

 
 
船はそのお返しにでかい波を浴びせて、波打ち際の人々を驚かせます・・・

 

聖ドムニウス大聖堂
 
  6日目は、クロアチアのスプリト(Sprit)に到着。スプリトも昨年来ているので、母を連れて一通り城郭都市内を案内し、暑くなる昼前には帰船。

プールで泳いでいたら、小学3年生ぐらいの少年に話しかけられ、僕が初めてのクルーズだと言うと、僕は4回目だけどこの船はなかなか良いよ、と色々教えてくれました。



市場でスイカを買って船で食べました

7日目はイタリアのラベンナに寄航予定でしたが、数日前に港で見つかった第二次世界大戦中の機雷の処理が遅れているとのことで、急遽入港地がトリエステ(Trieste)に変更になりました。

トリエステ、、、僕は未だかつてトリエステに観光に行ったと言う話を聞いたことがありません。船のライブラリーにあるイタリアトラベルガイドを数冊開いてみましたが、ガイドブックによってはトリエステが掲載すらされていません。この町には絶対に何もないと見切りをつけ、到着後は少しだけ散策してさっさと船に退散、最後のプールサイドを楽しみました。Tバックもこの日で見納め。

船自体も午後2時には出航し、ちょうど夕暮れ時にベニスへ戻ってきました。ちょっと変わった航海プランで、夜20時に入港した後、一晩何故か「港で停泊している」船で寝てから、翌朝下船しました。
 
再びサンマルコ広場へ戻ってきました
 

美しいベニスの街を通り過ぎながら入港。この後、なぜか港内で一泊。
 
下船時は大量のスーツケースが並べられています。特に黒は多いので取り違え要注意です。


少しでも涼しいようにと、木の下に駐車したら、
粘着質の花粉で大変なことになってました。
寄港地の様子とTバックレポートを中心にお送りしましたが、クルーズの旅自体、とても新鮮で面白い体験でした。クルーズの手配や船内の様子に興味がある方は、こちらの資料編(乗船前)資料編(乗船後)をどうぞ。
 
   
                 
             
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