由比パーキングからの富士山
2012年1月9日


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  同じ場所でも高さと位置で微妙に見え方が異なります。
上段の写真は道路から、下段は展望室から撮影しました。
東名高速にこだわらなければ、さった峠や日本平が撮影ポイントです
御前崎から静岡市までの富士山は上部が丸みを帯びた釣鐘状で、
横浜やヤビツ峠で見る上部が台形の山容と微妙に異なります。
また、芦ノ湖スカイラインから眺める尖った富士山とも異なります。
次ページの足柄サービスエリアの富士山も比較してください。

 転居して富士山を眺めることができなくなった。
 一緒になってから29年間、横浜で毎日富士山を眺めてきた妻の最大の不満だ。
 おととしの暮れに転居先を探しに20ヶ所以上まわったときも妻は富士山にこだわった。
 内覧でまわった物件にも富士山がくっきり眺められる建物もあって、今の家を拒んだ。
 そのうち足腰が弱るわたしは無視して、病気になったらすぐにバスやタクシーに乗れる道路沿いを選んだ。

 我が家からは見えないものの少し歩けば富士山は見える。自分の部屋から眺めようというのも横着だ。
 しかたないから富士山を眺めるために出歩くのも意外な出費だ。
 妻は、東名高速道路の大井松田インター手前下りから正面に眺める富士山にこだわる。
 結婚前に妻をわたしの実家へ連れていった時に眺めた真っ白な雪が残る富士山と言われても面食らうだけだ。

 久しぶりに浜名湖に出向き、午前中に横浜へ向かい、吉田インターを過ぎる頃に無口な妻があれこれ話しかける。
 「前に山がないわ」
 「富士山はこんなに高かったの」と言い出すのに呆れた。
 3連休の終了日だから早めに日本坂トンネルを通過しようとしているのにわずらわしい。
 そういえば、浜名湖からの帰りはほとんど夜だったから、富士山をまともに眺めたことがない。
 確かに、吉田インターから静岡市までは富士の裾野をさえぎる山がない。

 愛鷹山を前景にして富士山を眺めて育ったわたしは富士山だけを眺めるのに違和感がある。
 横浜から眺める富士山にしても前景に丹沢が入っている。
 ここ数年は長野県や山梨県に出向いているから、富士山が独立峰であることをすかり忘れていた。

 清水インターで下車して三保の松原や由比の薩睡峠(さったとうげ)に立ち寄りたいが、それは次回にしよう。
 由比パーキングで富士山を眺めれば妻は満足している。
 「桜えびだけじゃないのね」と言い出すには呆れる。
 沼津に出向いたたびに、日本平とか久能山に出向いたついでに何度も由比に立ち寄っているのに。

 【データ】
 1/8(日) 14:20発・給油、中井PA、日本平PA、18:00浜松西、食事、19:30−21:00浜松駅前散策、ルートイン泊242km

 1/9(月)成人の日 9:00発、9:30−11:30浜松駅前散策、12:00浜松IC、牧之原SA、由比PA(写真)、中井PA、15:00横浜IC、15:30−17:00横浜駅、17:30帰宅、全走行540km

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