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ヘッドメンテナンス,その4

その1,ヘッドをおろす
その2,ヘッド分解と洗浄
その3,部品の洗浄,整備など
その4,ヘッド組み立て
その5,ヘッド搭載とその他作業

2006年2月25 (土)

ステムシールを一晩オイル漬け.
浸透,膨潤させてなじみをよくする狙い.
シーチキンの残りの油に漬け込んだ訳ではない.

背景の新聞広告の文字にも意味はない.
今日は家の中での作業.
まずはステムシールの取り付け.
オイル分も付いているしプチプチはめるだけだと思っていたら 意外なほど苦戦.
はまったと思っても良く見ると,シールの下の方の金属のリング, スプリングになっていて抜けないようになっている,が 外れている事がある.はめるときのシールの変形で落ちてしまうよう.完全に脱落すれば ゴムの部分をラヂオペンチでつかめば持ち上がる.
中途半端なずれ方のやつはうまく取れず変形,1個だめにしてしまった. 予備を買っておいて(4個余分)全く正解だ.
次はバルブの挿入.
16バルブの箱を作ったが,インとエキが途中で入れ替わったみたい. 多分バルブ磨きの時.
バルブシートにモリブデン入りグリスを薄く塗っておく. ステムにオイルを指で塗ってステムシールに当たった位置からそぉっと押し込む.
次は最難関のバルブスプリング取り付け.
スプリングシートも位置を間違えないようにしながら置いていく.
ヘッドの4隅が狭くてやりにくいので,ここを先に片付けて,と思ったら 全くうまく出来ない.周りに傷をつけている.
方針変更.
やりやすい部分でコツをつかんでから4隅に挑戦. 先ほどの苦労からすると,拍子抜けするようにあっけなく1箇所成功. 思わずキターと口走ってしまう瞬間.
全部はまったら,お楽しみのコッタなじませ. ヘッドを立ててプラハンでトントン叩く.
(そのままでやると,台にバルブが当たって大変なことになる)
裏側から見る.汚れもそこそこ落としたし,気持ちよい.
ここらで約3時間経過.休憩で昼食,パンを食す.
次はロッカーアーム取り付け.
今回全部新品に交換.
一個ずつ袋から出して並べてみる.おや,横に数字が書いてある.
4〜8がある.
この部品は鍛造で作っているはずなので,鍛造の型の番号だろう.7番が一番多い. なるべく同じ番号が固まらないように散らしてみる. この並び方で左がイン,右がエキに#1から順に取り付けることに.
16個あると意外に大変.ロッカーアームをはめるのだが,アジャストボルトを緩める方向に回すのが 違和感,方向が合わない上にアジャストスクリューを逆回転して,うりうり回してもロッカーアームがはまらない, という事態になる.
次はロックナット. 元の位置を守って(多分守れている,箱の仕切りの下側を動いちゃった小部品がいくつかあるので) 元とは逆向きに取り付けてみる.
フローティングのロッカーアームなのでこの時点でも位置は定まらない.
ノックピンで位置決めしてロッカーアームホルダという鉄板を置く. これは元の位置,向きを守って装着.オイルの着色のパターンで表裏がわかる.
ロッカーアームのばたつきを押さえる板状のスプリングを載せてボルト4本で締める.
カムホルダを仮置きしてみる.B66という数字は,ジャーナル部を共加工する際にヘッドと カムホルダの組み合わせのために書かれたもののはず.
もう一度カムホルダを外して見たところ.
写真の赤い矢印はオイル穴を示している.カムホルダには オイル通路が形成されていて,ジャーナル部と,カムの山の部分にオイルが噴き出すようになっている. 潤滑にかなり気を使って設計している.手間もかかっている.
新しいカムを一度組み付ける.
ロッカーアーム面とカム山,ジャーナルにモリブデングリスを薄く塗りつける. 付けすぎるとカムホルダのオイル穴に入りそうなので注意. カムギヤを手袋して回す.かなり力が要る作業. 一回転もするとカム山にロッカーアームと当たった痕跡が付く. 加工面がうっすら輝いてくる.
カムを回せばバルブがこんなに出てくるのでヘッドを置く台には注意が必要. 木片などをうまくはさんでやる.うっかりするとバルブを曲げる,という大事故につながる.
なので,カムシャフト仮組みはインとエキ別々に. 同時に組むとヘッドを浮かして作業台に乗せるのが難しいはず.
この時点でタペットクリアランスを調整.車上でやるのが面倒だから.
まだ回してないので少しきつめ(正規から-0.01mm)に調整.ヘッドを取り付けたら 確認だけしてやる予定. このあとカムを再び外して,カムホルダを仮組みして本日の作業終了.

26 Feb. 2006

続き
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