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一コマ漫画
一コマ漫画

■2014年01月30日(木)  華麗に舞う(作品No.210)
grp0130184449.jpg 548×440 62K犬  「お父さん、行きます」

飼い主「太郎、がんばれ、ゴー!」

犬は都内にあるドッグラン会場に設置された走り高跳びにおいて、見事高さ100センチをクリアした。背面跳びを披露した犬は後の世に広く語り継がれた。

世間の人「他の犬は普通に跳んでいる高さなのに……」
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■2014年01月26日(日)  そんなバナナ(作品No.209)
grp0126091446.jpg 755×520 78K飼い主「バナナが安くなっていつでも食べられるなあ。それに甘くてうまいもの」

犬  「お父さん、これ、ほんとですね。早くくださいな」

飼い主「あれ、太郎も食べたいのか。ほれ、一切れだけ」

犬  「お父さん、これって、最高ですよね、いただきます」

  焦っている犬はかまずに一飲みした。
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■2014年01月23日(木)  下りる(作品No.208)
grp0123083603.jpg 548×440 50K飼い主「どうした? 下りてこないのか?」

犬  「うまく下りられるかなあ」

飼い主「そうか? こないだ、つまずいたものな」

    飼い主は階段を上り、犬の横に並んで座った。

飼い主「下ろしてやろうな」

   犬は飼い主が手を差し出すと、すくっと立ち上がり、いつものように階段を下りていった。

犬  「お父さん、やっぱり、大丈夫でした」
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■2014年01月19日(日)  眠り(作品No.207)
grp0119151025.jpg 548×440 46K飼い主「机の下に入ってきたら、足を乗せちゃうぞ」

犬  「この穴蔵、落ち着きますねえ、お父さんも見えるし」

飼い主「太郎がそこにいると、足が伸ばせないんだよ」

犬  「ここ、とても居心地いいので、お父さんの足、見ながら寝ます」

飼い主「もう、伸ばすぞ。お、太郎のお腹、暖かいな」

犬  「お父さんの足、あったかいです、ありがとう」
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■2014年01月16日(木)  歳を重ねる(作品No.206)
grp0116222541.jpg 548×440 64K飼い主「太郎、2階へ上がるぞ」

犬  「はい、お父さん」

   犬はリズムを取って階段を上がると、階段の途中でバタリとつぶれた。

飼い主「どうした? 滑ったか?」

犬  「階段が大きくなったみたいで、つまずきました」

飼い主「太郎も歳を取ったからなあ。上りづらくなってきたかな」

犬  「明日は僕のほうが階段より大きくなりますから。大丈夫ですよ、お父さん」
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■2014年01月12日(日)  鏡開き(作品No.205)
grp0112171305.jpg 548×440 61K
飼い主「これはお汁粉にしていただくぞ」

犬 「お父さん、片付けして、こちらの方は、別の場所に引っ越しですか」

飼い主「オーブンで焦げ目を付けたら、鍋に入れて、後は待つだけ」

犬 「鍋のお風呂が沸きましたよ。お餅さん、温まってお出掛けくださいな」
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■2014年01月07日(火)  仕事始め(作品No.204)
grp0107215127.jpg 548×440 65K
犬  「お父さん、今朝はやけに人がいっぱい歩いてますね」

飼い主「そろそろ、何処も仕事始めだな」

犬  「僕もそろそろ仕事をしなくちゃ」

飼い主「おや、横になって、もう、寝たのか」
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■2014年01月04日(土)  凧揚げ(作品No.203)
grp0104222449.jpg 548×440 50K
飼い主「随分高く上がってるなあ」

犬  「リードを付けて、お仲間ですね」

飼い主「ほら、あそこでも上げるぞ」

犬  「お父さん、僕も上げてくださいな」
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■2014年01月01日(水)  鏡餅(作品No.202)
grp0101094132.jpg 548×440 43K犬  「何やら見かけない物がありますよ、お父さん。
     ドッグフード、骨でもなし」

飼い主「鏡餅、なめるなよ、食べられなくなるからな」

犬  「これって、形といい、僕のうんこと同じ、ですね」
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■2013年12月31日(火)  除夜の鐘(作品No.201)
grp1230081351.jpg 548×440 53K
    寝ていた犬が目を開けた。新年に変わろうとする大晦日の夜、ゴーン、ゴーンと寺の鐘が犬のいる町に鳴り響いた。

犬  「あれ? こんな夜、誰かが泣いてますよ、お父さん。
    僕も負けて、いられません。
    ワオーン ワオーン」
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■2013年12月30日(月)  雪の日(作品No.201)
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犬  「お父さん、変な奴が後ろから付いてきてます」

飼い主「どうした? 何かいるのか」

犬  「臭いは僕と同じですけど、今まで、こんなことなかったです」

飼い主「なんだ、雪道にできた足跡が気になるのか」

犬  「あ? 大変ですよ。お父さんの後にも変なものが付いてきてます。僕とは違う形してます」

飼い主「足跡の臭いなんか嗅いでいないで、寒いから早く帰るぞ」

犬  「このフワフワしたものって、何なんでしょう。こうやって、踏むとサクッって音がします」

   犬は雪の上をはねてみた。音が大きくなった。変な形も増えていく。

飼い主「東京に雪はあまり降らないからな。太郎には珍しいな」

   犬と飼い主が自宅の玄関まで戻った。家を出たときの足跡が残っていた。

犬  「あ、この変なの、ここの庭にいたんですねえ」
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■2013年12月25日(水)  クリスマスの日(作品No.200)
grp1225224951.jpg 640×480 53K
犬  「この木が飾られると、お父さんが僕に骨を買って来てくれるんだ」

   犬は毎年飾られるクリスマスツリーの意味も、そのそばに女の子が置いた靴下も何を意味するのか分からなかった。

   この日、お父さんは残業で遅かった。犬もこの家に来てから、クリスマスツリーを11回見た。最初の頃は、木の周りを駆け回ってお父さんの帰りを待っていた。でも、この頃、駆け回る力が出ない。また、お父さんが帰ってきたら、一緒に駆け回ろうと思っているけど、少しだけしか駆け回れなくなった。

   お父さんは帰ってくると、「メリークリスマス」と言って、犬の体をなでてくれる。そして、いつも大事に持っている鞄から小さな包みをひねり出す。
 いいにおい、がする。犬はそのにおいを嗅いだだけでうっとりしてしまう。

犬  「お父さん、今年もありがとう」
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■2013年12月23日(月)  メリークリスマス(作品No.199)
grp1223221415.jpg 640×480 49K犬  「何やら、どのうちの子どもたちも靴下、用意してそわそわしてますね」

飼い主「明日はクリスマスイブだ。見てみろ、綺麗なクリスマスツリーだぞ」

犬  「サンタさんって、靴下ないんですか?」

飼い主「みんな、サンタから、プレゼントをもらえるといいな」

犬  「お父さん、僕も骨、もらえますか? 僕、靴下とか、持ってないですけど」
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■2013年12月20日(金)  渡り鳥(作品No.198)
IMG_0192.JPG 600×450 65K渡り鳥「嫌になっちゃうわね、あの犬、あたしのことをさっきから吠えてさ」

犬  「こら、ここは僕のお気に入りの散歩コースだぞ、勝手に入るな」

渡り鳥「なんかうるさいわね、あいつ」

犬  「こら、早く出てけ」

飼い主「太郎、何を吠えてるんだ、止めないか」

犬  「あ、お父さんのお知り合いでしたか? 大変、失礼しました」

飼い主「さあ、行くぞ」

犬  「はい、そういうことでしたら、問題ないです。そうでしたか、お知り合いの方なんですね」
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■2013年12月14日(土)  落ち葉(作品No.197)
IMG_0191.JPG 600×450 101K犬   「空からひらひら、落ちてきますよ、お父さん」

飼い主「落ち葉か、秋も深まったなあ」

   落ち葉の臭いを嗅いでいた犬は、突然、息ができなくて慌てた。

犬   「お父さん、鼻に何か、付いたあ!」

飼い主「綺麗だからって、葉っぱ、食べられんぞ」


   犬は身体をブルブルと振った。落ち葉が空に舞い上がった。
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