オッサンが公園のベンチに座って、お昼ご飯を食べていました。そこへ、変な鳥が来て言いました。 「ヘヘ、オッサン、一人で食べて寂しくないかい?」 オッサン、その鳥に少しむかつきましたが、そこは知性ある人間ですから、気を取り直して言いました。 「別に、一人が気楽だから、これでいいのさ」 オッサンは心から一人が好きでしたからそう言うと、鳥が一瞬笑ったように見えました。 「おいらも、オッサンと同じさ。他の仲間は隣の大きな公園にいるのさ。この公園はおいらの専用みたいなものさ」 鳥はベンチから飛び立ち、そばの高い木の上に飛んでいくと、その木の涼しそうな枝に止まってオッサンを見下ろしました。オッサンはその鳥を見上げました。 「そうだな、お互い、同じベンチには座れないよな。一人が好きなんだから」 そう言うと、オッサンはお昼ご飯をまた食べ始めました。鳥は枝の上で毛繕いを始めました。 |
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