.「事故の当事者(いちおう加害側)」になったら 「黙秘」が必要? | 返信 ▲ ▽ |
管理人S-1 02/08水06:21 #r344 2月3日に東京地裁で昨年の東武線での踏切事故にたいする判決が出ました。そのとき踏切を担当していた保安係りに実刑という厳しいものです。 「現場にいた誰かを犯人にして一件落着」という日本の事故調査の典型だと 本当に腹が立ちます。「地裁レベル」でもこうですから。 この事故から現場にいる私達の教訓としては(僕はひねくれ者ですから) 「当事者になったらとりあえず黙秘」ではないかと思いました。 とにかく信頼できる弁護士がくるまで警察や検察には黙秘を貫いた方がよい ということかもしれません。この保安係の方は被害者の方に申し訳ないという 気持ちのあまり、(多分気持ちが動揺しているうちに)最初から「(警察のか いた筋書きの)全て」を認めてしまったようです。 事故の被害者に対する人間的謝罪の気持ちはもちろん必要ですが、警察や検 察、裁判官、マスコミに対してそんな気持ちで対応する必要はありませんね。 警察や裁判所に必要なのは、やはり事故の原因や真実ではありません。「誰 か」を犯人に挙げて溜飲を下げるだけなのです。 僕は現場に立たされてしまうことになったこの保安係のかたが気の毒でなり ません。 私達の現場も同じだと思います。危ないと思いながらも急がされ、せかされ て、自信がなくても、疲れていてもやっていることがたくさんあります。何事 も無いときはそれであたり前だと・・・・・いったん何かおきると内部からで さえ「ちょっとあいつが気をつけてさえいれば」という声が聞こえてくるので はないでしょうか? で、タイトルに書いた事、「かなり本気」でそう思っているのですが・・ (名古屋の加藤先生が提案されているような医療事故調査に関する第三者機 関でもできれば別ですが) |
.黙秘権 | 返信 △ ▽ |
以前、焼津市上空でJAL機同士のニアミスがありましたね。あの時、回避行動 をとったB747には怪我人が出て羽田に引き返しました。到着後、警察が乗り 込んで来たけど機長は弁護士が来るまで事情聴取を拒否しましたね。 あれは正解だったかもしれません。もし事情聴取を受けるとしたら、業務上 過失傷害の疑いをかけられたのかもしれません。結果として怪我人はでた ものの多くの乗客を救ったのですから賞賛されるべきと思うのですが。 踏切事故も保安係一人のせいではないと思います。数十年前であれば、今の システムでも良かったのかもしれません、しかし、電車の性能向上、ダイヤ の過密化などにより踏み切りシステムとしては現状にそぐわなかったかも しれません。保安係の人は踏み切りを渡れないで困っている人を見て、 規則には反するものの、待ち人のことを思い良かれと思ってやったことが 裏目に出た感じでしょうか。開かずの踏み切りを放置している鉄道にも 問題はあると思いますが、それを保安係1人のせいにして一件落着と したのでしょうね。実刑は厳しいかと思います。確か鉄道でも事故調査 委員会はあるはずですが・・ |
.気の毒で・・ | 返信 △ ▽ |
管理人S-1 02/08水23:55 #r346 はしむらさん resありがとうございます。あるサイトに「ほとんどの踏切が自動化され人がいないにもかかわらず、ここ だけに保安係が配置されていた、その理由を考えると責任の所在がはっきりす る」と述べていました。まさにそのとおりだと思います。 JALの場合は当該機長の判断は正しかったと思います。その後の会社の対応 をみると「味方」でもなんでもないですね。あの副社長の会見、今でも覚えてい ます。「会社のせいじゃない」「機長は事情聴取を拒否して帰ったようだ」です から(実際にはそのころ機長は着陸後空港内で報告も含め、定められた業務をして いた)。 このときは機長組合などもついていたようですが、この保安係のかたにはサ ポ−トはなかったのでしょうか? このHPで偉そうにヒュ−マンファクタ−だとか、事故原因だとか言ってい ますが、最前線の現場の人間にだけ全てが押し付けられた今回のような例を見る と、そんな事は関係なく、この保安係りの方が本当に気の毒でならないのです。 |
.陥りやすい・・ | 返信 △ ▲ |
神無月 02/09木09:58 #r347 日本でいろんな安全管理のスペシャリスト?的研究をされている偉い先生方が鉄道事故や航空機事故のときに「個人の問題じゃない」と 言い始めてまだ間もないとおもうんですが・・。アメリカでは懲罰を与える という時代から周りを含めての『二度と起こさない為』の学習の時代へ変わってきているのに。 保安係の方だけに実刑・・本当におかしい社会です。 まだまだ臭いものには蓋・・という考え方が根強く残っています。 当院でもつい2年半ほど前に、当事者を含め直属上司と院長までの 減給・・という厳しい決断がされたことがありました。幸い当事者だけへの 処置はされず組織全体の問題として取り上げられたので少しは進歩かな・・ と思ったことがあります。以前なら「当事者だけ辞めらす」ということも 実際あったのですから・・。 |