※ただいま工事中、随時更新していく予定です。

BabeLの世界 

ラクナス

ソレイユ

ハザード

東方三国同盟 

 

―――― 科学大国ラクナス

旧北米及び日本などの技術先進国が合併を重ねた上に成立した、文字通り科学力こそ至上のものだと信じて止まない国である。
その看板に偽りはなく、高度な化学力は出来ないことの方が少ない。
ワープを実現する物質電送装置、人間を超えた人工知能AI身体の機械化、半永久的な寿命、かつて不可能とされてきたテクノロジーの殆どがここでは当たり前のものである。
二足歩行のロボットなど当たり前に歩いている世界だ。
原動力などの燃料問題も、モンスターから抽出できる”LL(LuceLenteルーチェレンテ ”を熱融合させて発生するエネルギーを活用する、と言う方法で解決を図っている。
しかし、LLが発見される前は深刻なゴミ問題を抱えていた。
各地にゴミ山脈と呼ばれるゴミの山が存在し、そこに異貌が住み着くという問題は未だ解決されていない。
街こそ発展しているもののそれ以外の土地は殆どゴミか砂漠しかなく、国土は世界で最も枯れている。
しかし、国民の殆どはそれらを問題に思っていない。
月や火星への移動も楽に行えるという科学力は人々の感覚を麻痺させているのだろう。
戦争すら機械の兵士と政治家が勝手にやってくれるのだ、国防意識も欠けている。
この国の人々は総じて楽観的であり、無気力であることが多い。ただ、学校で教わる”勉強”はよくできる。

さて、超能力を発見した高度な医療も特筆すべきだろう。
脳内の特殊な器官を発見し、超能力の謎を医学で解明したのもこの国が初めてである。
そのため国内には多数の(といっても相対的には極僅かだが)超能力者を抱えている。
もっとも、彼らは発見されると半ば強制的に訓練施設(と言う名の研究所)に入れられてしまうので、超能力者であることは幸せでもないし隠すべきものであるのだが。

ラクナスの国民は保護フィールドの外に出ることは殆どない、むしろ出られないのが現状である。
物質電送技術があるため移動に苦労はしないのだが……。

この国は各州の代表が話し合い、その中から選ばれた首相が取りまとめるといった形で政治が運営されているが。決定権は在れど事実上は殆ど何もしていない。
と言うのも、ラクナスの政治はその9割を人間の3000倍の思考能力を持っている人工頭脳AIが行っているからである。


最近ではウィルスが流されAIの暴走したロボットが人間に危害を加える事件が起きているが、さて……。

≫『戦力考察』

ラクナス地図

地名

No.1
 首都ラクナス

 
 細かいことは何でもロボットがやってくれる、人間は頭さえ使えばいい。それがラクナスの暮らし方である。
建物は天高く伸び、車は空を飛び、不自然なほど規則的に緑が立ち並ぶ外見は街自体ひとつの機械のようである。
高い防壁とそこに施された武装は異貌を寄せ付けない。
人間の兵士は少ないが、地下には大量の機械兵が常時待機しているという。
ここでの人々は殆ど頭脳労働しかしておらず、生活水準はかなり高い。
首脳AIラクシズによって安定した政治と治安も取れており、三国の中では最も楽に暮らせる場所だろう。
その反面、街の周囲には砂漠と共にかなりの数の異貌が生息しており、大量のハンターを抱えているという実情もある。
<近況>
PCたちがラクシズを破壊したことに寄り国内が混乱し、急速な政治体制の見直しを迫られている。
ラクシズを失ったラクナスのファイアーウォールは脆くなっており、各地のハッカーによって重要機密までも漏洩している有様だ。

No.2
 廃棄都市ラクナス

 ラクナスの旧首都。現首都との区別のため、多くの場合「廃都」とだけ呼ばれる。
今から二千年以上も昔。初めての『九十九の鍵』が発見され、三国が秘密裏にその争奪戦を始めた頃。
当初、この争奪戦において最も優位にあったのはラクナスであった。
最初の九十九の鍵を手中に収めたこの国は、自国が保有する、二つの力をフルに活用しだす。
即ち、技術進歩と共に発展した経済力と、第三次世界大戦時代から秘密裏に保有し続けた、BabeLを初めとする凶悪な戦略兵器の数々。
当時、急進派の人間によって政権を掌握されていたラクナスは、九十九の鍵入手のためなら、再び世界大戦を起こすことすら辞さぬ様相だったという。
 ……A.D.5080.7.31。
その日、ラクナスの首都で何があったのか、知る者はいない。
一夜にして化学文明の粋を誇った大都市は消滅し、大量の戦略兵器、最初の九十九の鍵、そしてそこに住まう多くの人々と共に姿を消した。
戦略兵器の暴発、ソレイユ、あるいはハザードによるテロ行為など、様々な憶測が流れたが真相は今だ不明である。
現在、その場所に残るのは、灰とも塩ともつかぬ奇怪な物質に変異した建築物の残骸と、同じように物質変異を起こした人々の死体が、首都崩壊のその瞬間の姿のまま、硬直している姿である。
しかし、戦略兵器や九十九の鍵の行方は要として知れず、その情報や、あるいは現物を求めてこの廃都に近づく者は数知れない。
ただし、如何なる脅威がそこに待ち受けているのか、成果をあげるどころか、生きて帰ってくる者すら稀だが。

 ……ちなみに、この事件によってラクナスは他の二国に対しあらゆる意味で遅れを取ることになるのだが、後に起こるカタナ消滅事件(ソレイユ)や、生物兵器暴走事件(ハザード)時の混乱の隙をついて、再び力を盛り返すことになる。

No.3
 第二商業都市
 ブーン

 いわゆるリゾート都市である。しかし、その規模は尋常ではない。
都市の南端には海水を処理して作られた人工海があり、その周辺は常に夏の気候を維持されている。
かと思えば北端には雪山が存在し、東西には巨大なショッピングモールやあらゆる大型アトラクションで溢れている。
それに伴う宿泊施設もまた多く、僅かに食料の生産工場や企業のオフィス連も有る。
平たく言えば年中バカンスを楽しむ人々で溢る、余暇の聖地といえるだろう。
ロボットに仕事をさせてここで一生の殆どを過ごす人も少なくない。
No.4
 宇宙開発港
 エドゥアルド

 ラクナスの宇宙開発の要となる都市。月や火星と直接繋がれた物質電送装置があるのもこの都市である。
物質電送装置によりロケットの需要が下がりはしたが、観測施設の性能と規模は凄まじく、超空間通信システムを初め、SF映画でしか見れないようなトンデモ設備も満載。
この街の人間の特徴を一言で表すと「宇宙バカ」である。未知なる広大な光と闇の世界に思いを馳せ手を伸ばす、そんなロマンチスト達の巣窟がここにある。
近年では、ブラックホールを利用したワープ航法システムが彼らの一番ホットな話題。
天を突き聳え立つ巨大な塔のような、外宇宙航行用コロニー型宇宙船がこの都市のシンボル。建造開始から1500年は経っても未だ完成には程遠いというのが恐ろしい。
だがそれ以上に恐ろしいのは、「宇宙への夢」のためだけに、何の躊躇も無く全てを投げ打って生涯を捨て、この宇宙船の完成を目指してきた、この都市の人々の情熱だろう。
宇宙開発に関わる方面限定ではあるものの、首都すらしのぐ技術力を持ちながら時に国家の方策を無視して突き進んできた夢追い人の街が、どのような結末を迎えるのかは誰も知らない。
No.5
 第四研究都市
 レイゾン

 
 ソレイユとの国境に程近い都市で、大学や各種研究機関、そして医療施設が密集している。
首都が科学のメッカならばここは化学の聖地、主に人体と自然に関する研究が盛んに行われている。
超能力の解明が世界で初めて行われたのもこの都市で、超能力者が多く存在するのも特徴のひとつと言えるだろう。
それ故、超能力者を抱える組織である『月光』のラクナス支部もこの都市にある。
ラクナスの人間の兵士はここで超能力適正があるか検査を受ける。

No.6 
 東部経済特区
 ローグ


 ハザードとの国境に程近い、小規模な辺境都市。
他の都市からも遠く、国内でも特に荒廃した土地だったために、都市の誕生にはハザードから多くの援助を受けた歴史がある。
物質電送装置によって資材が確保されてからも、ハザード、特に最も近い都市であるクレイアとの結びつきは深く、経済特区に指定された現在は、ハザードから多くの企業、そして人材と技術が流れ込んでくる。
その影響を受けてか、ローグの住人はラクナスの他の都市に比べ自立心や向上心が強く、街はモノの流通と企業間の陰謀で、良くも悪くも活気に溢れている。
ごく一部ではハザードからの支援をあてにして、ラクナスから独立しようと考える者すら居るという。
ハザードにある姉妹都市クレイアとはヒト、モノ、カネのあらゆる意味で強い結びつきがあり、国家の枠を超えた欠かせない同胞、という認識が互いに一般化している。

 北辺境都市
 ジェシュガン

 
 ソレイユへ入る関所からも、物資が輸入されてくる港からも、医療で有名な都市からも中途半端な場所にある辺境都市。
一体何の為にと言われれば、其処はソレ仮想敵国対策。言わば、病院や港や関
所が占領されている間に守り固めようぜ、という趣旨で作られた場所。
だからといって特別な兵器があるわけでもなければ軍滞在中でもなく、僻地のクセに病院も港もあるんで経済的に潤う、ようは隠居向き。
地震が殆どない土地だからか煉瓦作りのレトロな建物があったり、石橋があったりとラクナスにしては珍しい作り。
町並みも整えられて人気もいい感じにある街である。
無駄に巨大な『ジェシュガン唯一銀行』がある。

 無限機械工場materializer
 首都の北方100km程に巨大なドーム型の建物がある。
MATERIALIZER(産出す物)と呼ばれる工場だ。
そこは第三次世界大戦の時代、この地方にあった国(まだラクナスではない)が主力としていた機械兵を作り出す工場だった。
しかし当時は工場などあればすぐにミサイルが飛んでくる時代である。
強固な外壁、高感度レーダー、防衛ミサイル…… したがって、この工場は非常に高い防衛能力を有していたらしい。
そしてその守りの中で兵器を作り続けていたのだ。
しかし皮肉にも国の方が先に滅びた。
だが戦争が終って破棄しようと思った時には遅く、瘴気に汚染されていたらしい。
今では勝手に動き出した機械兵たちが工場を起動させ、日夜仲間を作り続ける異貌の魔窟となっている。
兵器達は周辺から「少しでも材料になりそうなもの」を集めるために通りがかった旅人を襲う。
そうやって集められた材料の中に、九十九の鍵も存在するという……。
 スラム

 
 ラクナスは全体として高い生活水準を維持しているが、資本主義色が強いためスラムのような場所も各地に存在する。
限られた土地や住居を買えなかった人間、政府に批判的な人間、何も考えてない人間などがここにたどり着く。
寿司詰めのように入り立ったコンクリートに、むき出しの電線、タイヤを使う車など生活水準はラクナスにしては低い。
とはいえ、それ故に集まる人間もまた居るだろう。

 ゴミ山脈  
 ラクナスが千年前まで数千年に渡って廃棄していたゴミがたまりにたまって出来たゴミの山である。
今では鉄鋼資源などを回収することもなく、長年放置されていた。
LLが混ざった金属が発見されたのは最近のことであり、注目され始めている。
事故で爆発した核実験施設の跡地が利用されており、強力な『亀裂』がいくつも存在している。そのため瘴気も非常に濃く、周囲は黒い霧に覆われたように見える。
異貌化したロボットも多数徘徊しており、非常に危険な場所である。
ただ、それだけにBabeLを始め様々なものが埋まっていると噂される。
 


 『月への国民総移住計画』
瘴気による汚染が最も厳しく、戦争の不安も消えない時代に囁かれた計画である。
物質電送技術を持つラクナスでは月への移動が楽に行えるのだ。
不可能ではない話だった。
しかしその時代の人々は地球に残るという選択を議決し、月はあくまで”避難所”としての開発が行われた。
人は大地を捨てられなかったのだ。それが何千年も昔の話。
現在、月の表面には地球と同じ保護フィールドを持った巨大都市が2つ存在する。
ルニアとアルテミスと呼ばれるそれらは、ラクナスの全人口を3年間養うだけの設備を持った避難都市となった。
そこはそれだけの意味があれば良い場所だったのだが。
しかし、人類は変わった。
ルニアとアルテミスには1000年前から永住する人が現れ始め、月で生まれ月で死ぬ『月人』と呼ばれる新たな人類が誕生したのである。
その人口は2000万人。
1000年の時を経て、彼らは月文化と呼ばれる独自の文化を持つようになった。
宇宙で暮らすにはラクナスの技術をもってしても困難を極めたといわれ、そのため月文化は本国にも劣らない、宇宙関連のみで言えば本国を凌ぐ化学力を有している。
制限付き自治権も勝ち取っており、すでにひとつの国として十分な機能も有している。
だが月では独立の動きは表面化したことがない。
資源がほぼゼロなので本国に依存しなくては存在しえないためである。
そのため月の立場は低く、本国からは「避難所」「観光地」といった扱いしか受けていない。
しかし、これに月は黙っているしかないのだろうか?
現在月では単独で資源を獲得するための大掛かりなプロジェクトを進めているという……。

その他

 ライカ
 (異種族)
 
 A.D.3957.11.3、月面上に存在する観測機が『衛星軌道上に展開する無数の生命体反応』を伝える。
4時間後、光学観測を行った月の観測班は、『どろどろした赤黒い粘着質の物質が、辛うじて犬のような四足歩行の動物らしき形状をとっている』モノを、大量に目にすることになる。
この時点では、この謎の生命体群はただ地球の周りを漂うだけで、発見から4日後に忽然と姿を消してしまう。
再びそれらが姿を現したのは消滅から3日後(発見から一週間後)、場所はラクナスの地方都市であった。
後にライカと呼ばれる、地上に降りたこの生命体は、「人間と人間が作った構造物」のみを標的として暴れまわった。二十匹余りのライカによって、この都市が地図から消えさるまでには半日とかからなかったという。
ライカの身体は異常な高熱に包まれており、状況に応じて自在に形を変える。そして人間を飲み込み、焼き尽くすのである。
また、ライカ(ロシア語で「吠え屋」の意)の由来ともなったその咆哮は、半径1キロにまで響き渡って人間の脳波にのみピンポイントで干渉し、精神崩壊を起こし生者を廃人に変える。
だが、ライカの最も恐ろしい点は「どこにでも現れる」ことだろう。突然街のど真ん中に現れたかと思えば破壊の限りを尽くし、そこにあった「人間とそれに由来するモノ」を破壊し終えると、忽然と姿を消すのである。
しかし破壊活動を終える前に姿を消したという例は無い。たとえ自らが殺されそうになったとしても、である。
ライカの発見から既に3000年以上が経過したが、彼(あるいは彼女)らの目撃情報は極めて少なく、事情を知るラクナス上層部や一部の識者を除けば、ライカは異貌の一種だと思われている。
しかしラクナスを中心に三国家で研究されてきたにも関わらず、ライカの正体は全く不明、というのが現状である。
 ラクシズ
 (特殊)

 ラクナスの国政、ライフラインの管理、ネットワークの統括、国防、全てを同時にこなす超高性能AIである。
何事も平等で効率的な運営を行い、人間が要らなくなるほどラクナスの生活を向上させていた。
首脳AIとも言われ、ラクナスは事実上ラクシズに運営されていた。
最近では4.0バージョンアップにおいて革命的な処理速度の向上と、それに伴って「人間の感情を理解する」と言う機能を得ていた。
が、それに寄り『他国との戦争』が最も平和維持の近道と考えるようになったラクシズは人間に隠れて兵器BabeLを用いた第四次世界戦争を計画する。
しかし不幸にもそれらの一部を逃亡者達に見られ、破壊されることになった。
これに寄り機械に頼りっぱなしだったラクナスは致命的な混乱を起こすことになる……。
 月人ルナティック
 (人種)

 宇宙で暮らし、これに適応した人類。月に限らずそれを月人(ルナティック)と呼ぶ。
低重力状態に適応した筋肉と三半規管を始め、宇宙での生活に適した体であるのが最大の特徴である。
骨が細く心臓の鼓動も地球人に比べて弱い、低重力なため背は高い。
体への付加が少ないため平均寿命は長いが、その分体力は地球人に比べると低く(月では普通だが)ほっそりしている印象を受けるだろう。
そのイメージの通り色白なのだが、これは紫外線を完全にカットした環境で生きてきたため。
逞しくはないが感覚は鋭く、小さな力を上手く運営する能力に長けている。非情に器用で繊細なのである。
彼らの開発する精密機械は見えないほどに小さく、ナノテクノロジーで彼らに敵うものはない。
それを比較優位産業とし、彼らは本国から資源を買い付けているのだ。

彼らが月人と呼ばれ月に永住する理由は2つある。
ひとつは、厳しい訓練を受けない限り地球では生きられないからだ。
地球に比べれば無菌に近く、6分の1の重力で、更に紫外線も殆どないという環境で生きてきたのである。当然、彼らにとって地球環境は常時トライアスロンをしているぐらい厳しいもので。死ぬ危険も非常に高い。
そこまでして地球に戻りたいと思う人間はあまり居ないのである。
第2に、地球そのものに絶望していること。
彼らの祖先は元々戦乱続きの地球に愛想を尽かし、身の安全も考えて月に移住してきた人間である。
その考えは子孫にも脈々と受け継がれている。
彼らは地球の持つ美しい自然に憧れを抱きつつも、人間同士で殺し合う様を宇宙から見つめ続けているのだ。
そんな地球人は、彼らを臆病者だと蔑んでいる。

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