Sky was blue

 歴史

年表

誤爆の殿堂

現代との違い

Sky was blue


この項はBabeLの特殊ステージ、『Sky was blue』の解説ページである。
特殊ステージとは本編では遊べない年代、場所、人物などを使った番外編を行うときの設定のことだ。
『Sky was blue』では時代がA.D.2065〜A.D.2069となる、いわゆる過去編を行うときに使用して欲しい。
 ログ

戦争が終結し、何もなくなった時代。
国も人も神も、空ですらくすんで鈍(にび)色になってしまった、混乱と殺伐の時代。
死後の世界とも自嘲されるその『街』で、PC達は思い思いにただ、生き抜く――

時代 


・A.D.2065〜A.D.2069.
 第三次世界大戦の事実上の終結、BabeL製造データの漏洩から、第二次南極条約成立の間である。
 大国消滅に端を発する宗教戦争やテロ、紛争の業火は未だ冷め切らず。
 大地は徐々に姿を変え、世界の亀裂からは瘴気と異貌が現れ始め。
 混沌に一応の秩序をもたらす三つの世界大国は、まだその影も形も存在しない。


 グリーンランド某所に存在する都市。名前も何も存在しない、また周辺部に同規模以上の居住地が存在しないため、ただ『街』とだけ呼ばれる。
 目立った高層建築も無く、二十世紀を思わせる旧時代的な街並みだが、街の内部では生産、消費活動が完全に自己完結しているアーコロジー(完全環境都市)。
 元は、何処かの国のお偉いさんが、戦争でヤバくなった時に一族や関係者全員で逃げこむために作られた存在だったりする。つまり、街サイズの核シェルター。
 作った当人は結局ここを利用することなく戦争で死に、一人のリーダーの下、行き場所を無くした雑多な人員が集まってきている。
 平穏だが、刺激は皆無。戦争に打ちのめされ、無気力感に支配された住人達は、余計な争い事を起こすことも無く、「日常ごっこ」を今日も続けている。
 その雰囲気は、「どこにでもある、ごく普通の平和な街」という妄想の、最大公約数とでも言うべきもの。それは偽りの理想郷。

・広さ
 約2000の人口を擁する『街』の面積はそれなりに広い、居住区、貯水区(大きな湖)、生産区(貯水区に隣接する食糧生産場、僅かに食料以外の生産工場もある)、中心区(Gray sky管理施設や街役場、自警団詰め所がある)を全て含めると東京ドーム20個程度の面積になる。

・気候
 『街』内部は常に20c前後の気温が保たれ、外部のブリザードや紫外線からは完全に守られている。
 しかし一歩外に出るとそこは極寒の地であり、夏場は涼しいが長い冬は何ひとつ生き残れない氷の世界となる。ただ、『街』から南に5km歩けば海がある。南部海岸に位置するため暖流の影響を受けており、グリーンランドの中では比較的暖かい気候である。他にも地殻変動によってどんどん暖かくなっているようだ。

・通貨
 デンマーク・クローネを使用。
 1クローネ(kr)=20円
 1クローネ(kr)=100オーレ(ore)
 ※貨幣価値が暴落しただのゴミとなった貨幣であるが、『街』内部においては通用する。それは街役場が生産物と貨幣との交換を保障しているためである。

・食料
 食料の生産施設は役場が管理しており、『街』内部の各小売店に卸している。
 『街』において生産施設は銀行より貴重で重要である、この施設の防衛もまた自警団の重要な任務だ。
 名目上の食料自給率は100%であるが、それを買い占める人間も買い占められる人間もいる。そして職に就けずに食うに困る人間もまたいるのだ。そういった人間は犯罪に走りやすい。
 

Gray sky 
 『街』全体をドーム状に覆う防壁。見えも触れもしないが、放射線を完全シャットアウトする他、降り注ぐ汚染雨も完璧に浄化する、フィルター的機能を持つ。
 さらには、急激な気温の減少や環境の変化からも内部を守っている、『街』の核シェルター機能の要。
 その実態は、『街』全体に散布されたナノマシン群が作り出す大気の流れ。気流が生み出すバリアが、外部の汚染された環境から街を守っている。
 科学技術の粋を集めて作られたシステムなのは確かだが、致命的な欠陥として、ミサイル等、街への直接攻撃を防げないという問題がある。
 本来ならその対策として、物理的な防護壁が外側に築かれる予定だったらしいが……
異貌
  『亀裂』から溢れる猛毒、瘴気に適応変化した生物の総称。BabeL世界において、異貌と呼ばれるモノと全く同じ。
 異貌という呼称は『街』で使われている仮のもので、世界全体から見れば、単にバケモノと呼ぶ者も居れば悪魔と区別をつけていない者も居るだろう。
 出現からまだ間もない時代のことなので、まだ『街』の住人も「突然現れた怪物」というレベルの認識しかない。
Lost Blue
 『月光』宗主、霧咲真の死後。散り散りになった能力者の一部は軍の人体実験に強制、もしくは率先して参加した結果。未完成の不老化手術で外見年齢を止めることに成功した能力者達が現れた。
 その後彼らは更なる研究を重ね、能力を発現させる薬の開発に成功。とはいってもオリジナルと同じものは到底作れず、使用者は能力が発現すると同時に徐々に理性を蝕まれ、最終的には力が暴走し周囲の人間を傷つけるだけ傷つけてから自滅する。そんな薬を、彼らは行き倒れ寸前のような人々に配布している。
「このまま死んでもいいのか」
「このまま惨めに、苦痛の中で息絶えてもいいのか」
「それが嫌なら手を伸ばせ。我々は君に力を与えよう」
 ……それはさながら悪魔の囁き。
 『Lost Blue』というのは薬の名前。もっとも、彼らがそう名付けたわけではない。
その薬を飲めば徐々に人としての自分は失われていく。心を蝕まれ、各々の記憶の中に、想像の中にあって支えとなっていたいつかの空の青さをも消し去るという意味からそう呼ばれるようになった。
 同時に彼らを指す言葉としても定着したが、本人達は今だに『月光』を名乗っている。
 薬で能力を得た人々は総称して『異能者』とも呼ばれる事がある。
 時折、亀裂から噴出した瘴気の影響で異貌化した。色んな意味で手に負えない異能者が出現する事も。
 薬を投与した人々を連れて略奪を行っているが、その本拠地や目的などは一切が不明。
 既に当初のメンバーの大半は死んでいるが、一部のオリジナルの能力者は存命しているとの情報もある。
自警団


 『街』を守るために組織された防衛機関。そして、基本的に浮世離れしてるくらい平和な『街』の唯一の武装組織。
 『Gray sky』の維持、異貌退治、その他諸々、とにかく『街』と住人を守るため奔走するのがお仕事。
 『Sky was blue』におけるPCは、基本的に自警団員となる。

・自警団のお仕事
 その1、『Gray sky』のナノマシンの維持。
 ナノマシンの生産プラントは既に停止しているため、散布中のナノマシンが大量に破壊されると、バリアは維持不可能となる。
 現在のナノマシン稼働率は97%。60%を切ると汚染雨の浄化が不十分に、40%で環境維持機能に支障が。20%を切ると完全に機能停止。

 その2、異貌退治。
 所謂害獣退治とやることは変わらない。この時代じゃ、LLの利用法も発見されていないし。
 ただちょっと、その辺の野犬より相手が危険なだけだ。頑張ろう。

 その3、『亀裂』の隔離。
 この時代、瘴気に対する防御手段はほぼ全く存在しない。『Gray sky』の内側にも、瘴気は平気で入ってきてしまう。
 そのため、『街』の近く(時には、街の内部で亀裂が生まれる可能性もある)で亀裂が発生した場合、特殊な結界装置で亀裂を封鎖、消滅するまで物理的に隔離する手段をとる。
 だが、猛毒の瘴気渦巻く亀裂へと、生まれ出た異貌達を退けながら向かい、なおかつ帰還するのは困難を極めるだろう。

 その4、人間関係のいざこざの調停。
 結局のところ、人間の敵は人間、ということで。
 無気力全開な『街』の住人にも、たまにヤケクソになって周囲に多大な迷惑をかける奴も居るし、テロリズムや陰謀を引っ提げた外部の人間がやってくることもある。
 そういった人間への最終的な対処は、基本的に現場の自警団員に一任されている。ただし自己責任で。

 その5、海外旅行。(何
 閉鎖的な『街』だが、外部勢力と全く関わりが無いわけではない。
 様々な理由で外に使いなり工作員を出さなければならなくなった場合も、自警団が出ることになる。

 その他にも、事件と言うほどでもないご近所の問題なんかにも自警団は駆り出される。猫探しなんかも仕事のうち。
 荒事に偏った街の何でも屋、といったところ。

本編との違い


・魔術は存在しない(源流はあるにせよ、PCの使用は不可)

・科学技術はA.D.2065のレベル、現代のラクナスほどではないが人型ロボットやナノマシン、物質電送技術などは実用化されている

・九十九の鍵は存在するが、一般には認知されていない

・かなり変形しているが、世界の大陸はまだ原型をとどめている。(主要都市はほぼ消滅し、巨大なクレーター又は海となっている)

・前作『ハザマ』の能力者(ディーパ)が生き残っている。能力者の能力は異貌にも有効である。ただし、能力者はA.D.2025に発現したものであるため、年齢はそれに準じる。