BabeLとは?


 歴史

年表

誤爆の殿堂

現代との違い

Sky was blue

 

A.D.2025に発生した第3次世界戦争のことを、人々は通称としてBabeL(バベル)と呼ぶ。
神が言語を乱して人々を散らしたという神話に、この世界崩壊せんそう をなぞらえたのか。
全世界に落とされた新型水素爆弾がBabeLと言う呼称だったからなのか、そもそも誰が言い出したか…… 定かな所は分からない。
分かるはずも無い。定かなものなど何一つとして残らなかった。
21世紀、世界は3度目の愚行により、3度目の正直ともいうべき終末を迎えたのである。
この大戦に勝者は居ない。
陸地のおよそ4割に死の灰が降り積もり、人口の多い街は例外なく灰燼と消えた。
大戦の終盤など国も軍もない、ただ”不幸にも生き残ってしまった”人々が呆然とする結果だけが、そこに残ったのだ。
それは神の仕業なのか。

――BabeL  人類は2度目の分断を経験する


新型NBCR兵器の大量投入により大地に”永遠の毒”が充満。
――世界の3割が”瘴気”と呼ばれる毒霧に飲まれた
地殻変動が起こり大陸の大移動が発生。
――世界地図が無用の紙切れに変わる
生き残った人々の努力により新たな文明が発達。
――前世を越える科学、来世を超えた魔術、進化した人類が誕生する

様々な経緯を経て、およそ5000年が経過した……



――――A.D. 7107

現在、人類は合衆国に近い形態で3つの強力な国を作り上げていた。

 魔術圏【ソレイユ】
 科学大国【ラクナス】
 自然環境区【ハザード】

BabeLの経験を踏まえてか、恐れてか。
領土問題で荒れたA.D.3000以降は大きな戦争もなく、三強国はお互い触れず争わずの状態のまま独自の文明を磨いていった。
それらは突出した科学力や魔法の発見と言う形で人類に恩恵を与え、前世ほどではないが人々に豊かな生活を与えていた。
瘴気から生まれる異貌の被害を除けば、概ね平和な時代が続いていたのである。
しかし、現代…… その様相が徐々に変わりつつある。


【九十九の鍵】が発見されたのだ。
九十九つくも の鍵とはBabeLによって壊された世界の欠片だという、BabeL以降に発生した神話に登場する宝具である。
それらを全て集めると世界の毒が消えるとも、どんな願いでも叶うとも、新たな世界が生まれるとも言われている。
それだけならただの眉唾なのだが、三強国はそれを集めるための布令を正式に、ほぼ同時に発した。
最初は人々もその布令に疑問を抱いた。「そんなものあるわけないだろう」と。
しかし一部の人間はそれを鼻で笑う。
「あるから、探すんだよ」
……そう、現実に見つかってしまったのだ。

―――国を超え、身分を越え、生き物の枠すら超えて

鍵を求め。
国境を越えた奪い合いが始まろうとしていた。

4度目のRagnarok――――