■2013年12月30日(月)
雪の日(作品No.201)
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| 犬 「お父さん、変な奴が後ろから付いてきてます」
飼い主「どうした? 何かいるのか」
犬 「臭いは僕と同じですけど、今まで、こんなことなかったです」
飼い主「なんだ、雪道にできた足跡が気になるのか」
犬 「あ? 大変ですよ。お父さんの後にも変なものが付いてきてます。僕とは違う形してます」
飼い主「足跡の臭いなんか嗅いでいないで、寒いから早く帰るぞ」
犬 「このフワフワしたものって、何なんでしょう。こうやって、踏むとサクッって音がします」
犬は雪の上をはねてみた。音が大きくなった。変な形も増えていく。
飼い主「東京に雪はあまり降らないからな。太郎には珍しいな」
犬と飼い主が自宅の玄関まで戻った。家を出たときの足跡が残っていた。
犬 「あ、この変なの、ここの庭にいたんですねえ」 | | |