ハードルという奴は飛越えるためにあるのであるが、時に、引っかけてしまうことがある。それだけならいいのであるが、それにより、不幸にも自ら転倒してしまうことが起きる。
だからといって、引っかけないようにハードルより余裕を持って走ることはスピードが断然遅くなる。ハードルぎりぎりに飛越えることがスピードに乗る肝である。
往々にして、人はいろんな場面でこのハードルを飛越えているのである。今、転倒してしまったばかりのこの男、ハードル以上の試練がこの男に待ち受けている。
大会職員「こらー、選手以外の方、勝手に競技場に入らないで下さい」
警備職員「不審者、確保、確保」