オリーブオイル研究所



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FAQ〜皆様からのご質問〜
ここでは、皆様からお寄せ頂いたご質問を紹介します。
個別に回答を差し上げられなかった方へ、この場を借りてお詫びを申し上げるとともに、皆様のお役に立てれば幸いです。
Q.気温が低くなると、オリーブオイルが白濁するのは何故でしょうか。また、白濁によって品質が劣化するのでしょうか。
Q.店頭に並ぶ同じオリーブオイルの商品でも、色の違うものがあるのは何故ですか。
Q.食用オリーブオイルを、直接肌につけても良いのでしょうか。
Q.オリーブオイルには、皮膚の保湿効果や殺菌効果があると聞いたのですが本当ですか。
Q.オリーブ茶の薬効を教えて下さい。
Q.オリーブの実の食べ方を教えて下さい。
Q.オリーブの実を収穫したのですが、利用法を教えて下さい。また、自分でオリーブオイルを作ることはできますか。
Q.オリーブオイルの酸度とは何でしょうか。new

Q.気温が低くなると、オリーブオイルが白濁するのは何故でしょうか。また、白濁によって品質が劣化するのでしょうか。

A.白濁の原因は低温です。オリーブオイルには他の油に比べて非常に多くのオレイン酸が含まれていますが、このオレイン酸は10℃以下で固まるという性質を持っています。
白濁つまり結晶すること自体はオイルの特徴なので、これにより品質が劣化することはありませんが、問題は液体への戻し方です。
暖かい部屋に置いたり、ぬるま湯につけたりして温度を上げてやればいいのですが、そのとき温度が高すぎると、酸化を招き風味が損なわれます。
メーカーによっては、お湯につけて戻すのはNGとしている所もありますので注意が必要です。
寒い時期の白濁を防ぐには、ビンの上からタオルを巻くという方法もあります。


Q.店頭に並ぶ同じオリーブオイルの商品でも、色の違うものがあるのは何故ですか。

A.一般的にオリーブオイルの色は、収穫の時期や品種等々によって異なりますが、例えば陳列棚の手前と奥とで色が変わっている場合など、同じ商品での色の違いであれば、原因として保存方法があげられると思います。
保存または陳列されていた間に日光や電球の光に当たると、緑色の色素であるクロロフィルが分解され、黄色みを増します。
色の退化自体は問題ないという向きもありますが、光はオイルの酸化、風味や品質の劣化を招きますので、店頭で買う場合は、製造年月日を目安に棚の奥から選ぶというのもひとつの手でしょう。


Q.食用オリーブオイルを、直接肌につけても良いのでしょうか。

A.オリーブオイル100%の化粧品もあるように、基本的には純粋なオリーブオイルであれば肌につけても構いませんが、肌質など個人差もありますので必ずパッチテストをしてからつけることをお勧めします。
食用と化粧品用オイルの違いは、濾過の仕方によるもので、化粧品の方がよりきめ細かく濾過を行っているようです。
当研究員が実際に肌に食用オイルをつけて行った実験がありますので、参照下さい。
実証実験_オリーブオイルの化粧品A


Q.オリーブオイルには、皮膚の保湿効果や殺菌効果があると聞いたのですが本当ですか。

A.オリーブオイルの主成分であるオレイン酸は、人間の皮脂に近い組成であるため、肌によく馴染みます。それが角質にうるおいを与え、保湿効果が高いと言われる所以です。
殺菌効果については、一部の菌について増殖を抑えるなど効果が得られているようです。
また他にも、酸化しにくい性質、紫外線の吸収、ビタミンEやCの含有などの特質を生かして、美容液、クレンジングオイル、オリーブ石鹸など多くの化粧品に利用されています。


Q.オリーブ茶の薬効を教えて下さい。

A.オリーブ茶の原料となるオリーブの葉には、たしかにたくさんの健康に良い成分が含まれています。オリーブ葉独自の成分であるオレウロペインをはじめ、カルシウム、鉄分、ビタミンEなどなど。
中でもポリフェノールの一種であるオレウロペインは、強力な抗酸化作用を持つため、動脈硬化や高血圧になりにくくすると言われています。
しかし、これはオリーブ葉の成分の話。
オリーブ茶にした場合、どれだけの成分が溶け出して効果を生むかというと、あまり明確な成分表などは見当たらないようです。とはいえ、緑茶などでもそうですが、長年日常生活で摂取していればそれなりに効果はじんわりと身体に効いてくるもの。
「午後のティータイムはオリーブ茶にしているの」とか「今日は紅茶の代わりにオリーブ茶よ」なんて、さり気なくオリーブ茶を飲む習慣を取り入れるのも良いかも知れませんね。


Q.オリーブの実の食べ方を教えて下さい。

A.オリーブの実を食べることは、日本ではまだまだあまり馴染みがないようですね。
オリーブの実は生のままではとても苦くて食べられないので、一般的には塩漬けにして食用にします。缶詰やびん詰で売られていますので、それをそのままテーブルオリーブとして食べたり、料理に使ったりします。
中には、保存液特有のにおいが気になるものもありますが、そんな時にはオリーブオイルに好みでにんにくや唐辛子を混ぜ、実を2〜3日漬け込んでみて下さい。においも取れ、美味しく食べられると思います。
サイト内にオリーブの実の利用法を紹介したページがありますので、ご覧ください。
応用研究_オリーブの実の食べ方
オリーブオイルを使ったレシピ集_オリーブの実のパスタ


Q.オリーブの実を収穫したのですが、利用法を教えて下さい。また、自分でオリーブオイルを作ることはできますか。

A.家庭でオリーブの実が収穫できるなんて、素敵ですよね。
オリーブの実は、渋抜きして塩漬けにすれば食用にできます。また、オイルを採るにはすりつぶして漉し、果汁と分離した油だけを取り出す方法があり、ペットボトルなどを利用して自家製オリーブオイルを楽しむ方も多いようです。
残念ながら当研究所では実践しておりませんので、下記のサイトを参照してみて下さい。なお、苛性ソーダを使った渋抜き方法には廃液処理などの注意が必要だそうです。

オリーブの渋抜き・塩蔵方法:香川県小豆農業改良普及センター(TOP)より オリーブの塩蔵方法
オリーブの渋抜き後の廃液処理: 同上(TOP)より 家庭で出来るオリーブ脱渋液中和の方法
自家製オリーブオイルの作り方:小豆島町商工会・オリーブ探検隊より 島メシあれこれ_自家製オリーブオイルの搾り方
塩だけを使った塩漬け法:まるごとわかるオリーブの本―育てる・食べる・楽しむ


Q.オリーブオイルの酸度とは何でしょうか。

A.オリーブオイルにおける酸度とは、脂肪酸がどれくらい遊離しているかの度合いを%で表したものです。たとえば、100g中1gの脂肪酸が遊離していれば「酸度1%」となり、この値が低いほど良いとされ、オリーブオイルの等級(種類)を表す基準となっています。エクストラバージンオイルの条件は1%未満ですが、限りなくゼロに近い高品質のものもあります。
油はグリセリン1個+脂肪酸3個が結合したもので、この結合状態から脂肪酸が遊離すると酸化(つまり鮮度の低下)が始まります。





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