北海道の春夏の上位蜃気楼(updated 2004/04/01)
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・石狩湾(小樽市)の上位蜃気楼
石狩湾岸の広い範囲で、春から夏にかけて年に数回発生しているようです。4〜7月の暖かい日に発生する可能性が高いようです。1846(弘化3)年に小樽沖を航行中の船から、幕末の北方探検家・松浦武四郎が蜃気楼を見たと、「三航蝦夷日誌」に記しています。小樽の高島ではかつて「高島おばけ」と呼ばれていたようです。
北海道小樽市高島から見た対岸の石狩湾新港。
2001年5月30日
撮影:無人観測装置「大鐘卓哉(当会会員)&小樽市青少年科学技術館設置」
詳細は、当サイトの石狩湾の上位蜃気楼のページへ
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・オホーツク海(紋別市・網走市・湧別町など)の上位蜃気楼
網走や紋別での報告例が多いのですが、オホーツク海沿岸の全地域で発生しているようです。流氷が蜃気楼化したものを「幻氷」と呼び、「おばけ氷」とも呼ばれているようです。春先に流氷が後退するころの暖かい日に、沖合の流氷が上位蜃気楼化した様子はとても幻想的です。流氷が去った後も、夏までの期間中、対岸の景色や船が上位蜃気楼化しているという情報もあります。
北海道湧別町から見た沖合の流氷(沖合の流氷が上位蜃気楼化している、手前は実際の流氷)
2001年3月20日
撮影:遠峰徹弥氏
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・根室海峡(根室市・別海町・標津町)の上位蜃気楼
夏でも海水温が低温なことから頻繁に上位蜃気楼が発生している可能性があります。
北海道根室市から見た国後島
1988年7月21日
撮影:宮内誠司(当会会員)
北海道別海町尾岱沼(おだいとう)から見た野付半島
1999年8月9日
撮影:宇仁義和
北海道標津町野付半島から見た国後島
2003年7月28日
撮影:星弘之(当会会員)
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・宗谷海峡(稚内市)の上位蜃気楼
今までに数度の観測例があるようですが、写真等の資料がまだ入手できていません。
北海道稚内市から見た清浜地区
2002年5月8日
スケッチ:輪島淳氏
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・苫小牧沖(苫小牧市)の上位蜃気楼
北海道苫小牧市から見た白老方面
2002年5月6日
撮影:金子和真(当会会員)
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・噴火湾(苫小牧市)の上位蜃気楼
北海道室蘭市から見た長万部(おしゃまんべ)、豊浦方面
2003年7月13日
撮影:金子和真(当会会員)
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・津軽海峡(松前町)の上位蜃気楼
津軽海峡では江戸時代に自然観察家である菅江真澄により上位蜃気楼のような現象が記されています。
画像も不鮮明であるため不確定なのですが、現代でも上位蜃気楼が発生している可能性があります。
北海道松前町松城から見た青森県下北半島
2000年6月13日
撮影:無人観測装置「大鐘卓哉(当会会員)&小樽市青少年科学技術館設置」
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