朝5時に迎えに来るということで、朝5時前にはまだ暗い開店前のレストランへ行って、サンドイッチを受け取る。 コーヒーはタダなので、迎えが来るまでクラッカーをつまみながらコーヒーを飲んでいると、 一人の欧米人男性がやって来た。 同じくコンセプシオン火山(Volcan Concepcion)ツアーへ参加するそう。同じ宿にも参加者いたんだ・・・。

 時間通りに昨夜のツアー担当者のお兄さんが来て、車に乗り込む。 どこをどう走っているのか、さっぱりわからなかったけど、しばらくして車を降りると、そこはただ草木が生い茂げって何もないところ。 すでにガイドのお兄さんと、欧米人カップルが一組来ていた。
私達を車に乗せてきたツアー担当者のお兄さんとは、ここでお別れ・・・って、あれ?一緒に行くんじゃなかったの? と言うことで、ガイドのお兄さん含め、5人でのトレッキング(?)となった。

 人ひとりが通るぐらいの山道を、ガイドのお兄さんが先頭に歩き出したものの結構早い。 皆、普通に歩いているのだろうけど、私ひとり小走り状態でひたすら登っている感じ? 足の長い欧米人の一歩と、私の一歩では歩幅が全然違うゆえ、ついて行くのがやっと。絶対不利だよね?
と、10分そこらですでに息切れ状態。このまま彼らについて行けるのかしらん? ガイドのお兄さんは何も言葉を発せず、もくもくと一番前を歩いている。途中キレイな鳥の鳴き声がしたのに・・・なんか、昨夜ツアー担当者のお兄さんが言ってたことと違うんとちゃう?
そのうち蒸し暑さも加わり、私の限界を超えた速度での山登りは、呼吸もついていけないぐらい心臓バクバク状態で、心臓がオーバーヒートでも起こして止まってしまいそうな勢い。マジでここでの死を覚悟したぐらい。たすけてぇ〜!

 と、やっと30分ほど歩いたところで、休憩。ここでなんとか心臓を落ち着かせねば・・・。それにしても、 他の人たちってまだまだ余裕の元気いっぱいってとこ。果たしてこの先ついて行けるのかしらん?
私のペースで歩こうものなら、皆、後からついて来る私を待つ感じで申し訳ない。 「先に行っていいよ」と言っても、ちっこい日本人女性を一人には出来ないのか?皆ニッコリ笑って待っててくれる。 いい人たちなんだけど・・・この際、置き去りにしてもらった方が、肉体的精神的に私は助かるんだけどぉ・・・。
山中腹
休憩しつつもどのくらい歩いたろうか?木々の間を抜けるとパッと視野が開けた。ここは1000mぐらいかもっと?1610mある頂上は霧?雲?に覆われて見えてない。
他の人たちは先に休憩中(中央)。これから頂上を目指し一気に登るらしいが、体力限界超えてもムチ打ってここまでなんとか辿り着いた私は、これ以上はマジ登れない。「来たからには!」といつもなら意気込む私が、頂上を目の前にして断念するなんて・・・相当体力酷使したんだろうと今さらながら思う。 ここで皆が登って降りてくるのを待つことにした。
頂上付近
左写真の休憩場所から頂上へと登って行くツアーの人たち(右下)を撮った。 頂上まで結構な距離あるよね?
山肌
一人残され、そこら周辺を散策。溶岩が通った跡なのか、パックリとえぐれたような山肌。しかし、ここでは、鮮やかな緑色のインコが集団で飛び交う姿が見られた。

中腹からの眺め 中腹からの眺め 中腹からの眺め
一人この景色を眺めながら、ふと頭の中では壮大な別の景色が見えていた。 始めは宇宙から眺めた地球、ズームがかかって、中米大陸⇒ニカラグア⇒ニカラグア湖⇒オメテペ島⇒コンセプシオン火山の中腹で一人たたずむ私・・・幽体離脱したかのように(したことないけど・・・)すごいものを見ていた。 今度は地球儀が頭の中に浮かんできて、クルクルっと回しながらニカラグアのニカラグア湖の中に浮かぶオメテペ島で一人たたずむ私を指差す・・・とここで我に返り、ふとつぶやく・・・「あれ?私ってなぜ今ここにいるんだろう?」・・・とても不思議な気分。 雲に手が届きそうな高さ。下に農地が広がる。
ニカラグア湖の向こうに対岸の陸地が見えるけど、方向感覚が全然ないゆえ、見える陸地がどこあたりなのかさっぱりわからない。たぶん、対岸が近く感じるので乗船したサン・ホルヘの方かな?

蝶ちょがとまったかのようなカワイイ花
 不思議な感覚を味わいながら、ボケーっと景色を眺めていたら、前方から2〜3人の欧米人男性らしき人たちが登ってきた。 ツアーじゃなく、個々で登ってきたみたい。彼らの一人が私の方に近づき話しかけてきた。
ツアーの他の人たちが今頂上へ向かっていて、私は待っているところだと説明しながら頂上の方を見たら、あれれ?ツアーの人たちがもう降りてきている・・・早くない?
と、降りてきた彼らはあまりに霧が深いため断念して帰ってきたとのこと。 なぁんだ・・・行かなくてよかった・・・。

 ここで皆と食事してゆっくりしたあと下山。下りと言えども、気合を入れて降りねば、ついて行けないのはわかっている。 汗かくこと覚悟してたので、Tシャツの下は下着ではなく水着(セパレート)を着ていた私。 まだ汗が乾いていない濡れた水着に短パンという姿でさっそうと(?)降りていく。
が、途中石ころで足が滑り、思いっきりズリッと尻もちつきそうな瞬間、後ろを歩いていた同じ宿の欧米人男性が私の腕を反射的(?)にヒョイっと掴み上げてくれたので尻もちつかずに済んだんだけど・・・なんか片手で軽々とやられたら、私ってやっぱ欧米人成人に比べて子供みたいなものかしらん?私から見たら、男女問わず彼らは巨人みたいなものだからねぇ・・・って大げさ?
でも「あなた達の足は長くて私の足は短いから、あなた達の一歩が私の三歩ぐらいになる」と言って歩いてたら、皆大笑いしながらナットクして頷いてたなぁ。やっぱそう思う?
ホエザル親子 巨木の下で ツアー仲間
帰る途中に出くわしたホエザル親子。一眼レフを取り出す気力もなく、デジカメで撮ったのでちょっと遠い。 帰りに休憩した場所。スゴイ枝が張った巨木。ん?行きもここ通ったっけ??・・・全然記憶にない。 ツアーで一緒にだった欧米人カップルと同じ宿の男性(青シャツ)。名前忘れたけど、皆いい人たちだった。


 ようやっと平地へ辿り着き、小さな牧場らしきところに家がポツンとあるようなところで、バスを待つことになった。 てゆーか、こんなとこバスが通るの?人気も車気もないんだけど?
みんなで木陰で涼みつつ、ガイドのお兄さんとかとお話ししてたら、バスがやってきた。 バスに乗り、バス代はツアー代に含まれているから払わなくていいとのこと。 だって、本来なら車で迎えにきてもらうはずなのに、頂上行かなかった分、早い下山となってしまい急遽バスになったようで・・・。
と、ガイドのお兄さんが「あーっ!」と叫ぶ。どうしたかと思えば、リュックをそのまま木陰に置いてきたそう。オィオィ! まぁ、お金とかの貴重品は身につけてたので大丈夫らしいけど・・・後で取りに行くとのこと。
バスを降り解散となったけど、方向感覚のない私は「ここはどこ?宿はどこ?」状態。 でも同じ宿の彼はわかるようで、一緒に連れて帰ってもらった。手間のかかる子でどーもスミマセン・・・。



 予定より早く昼1時過ぎには宿へ帰ってきた。 朝早かったこともあり、シャワーの後、しばし部屋で休憩。
唯一の窓を開けてベッドでゆっくりしていると、 窓から何か飛んできた。ん?小石?そういえば、この窓の外は道路で大人の頭ぐらいの高さにある。 下手すれば、外を歩く人と目が合ったりする。
また小石が飛んできた。いたずら?なんか落ち着けない。 しかし窓を閉めると、真っ暗。真昼間の天気がいい日なのに・・・。 とりあえず部屋を出て、中庭のハンモックに移動してゆっくりとした。

 部屋へ帰り、また窓を開けてなんだかんだしていたら、今度は子どもの声がした。 窓の方を見ると、黒い頭がひょこひょこ見え隠れしている。私の方に話しかけている? ベットに乗って窓の外を見ると、二人の男の子が窓の下にいた。
一人の子は、土が入っている透明な容器を手に持っていたんだけど、よーく見ると・・・ ひぇーっ!私の大の苦手なミミズがうじゃうじゃ!ミミズ集めて何するの?畑にまくのかしらん?
とにかく敢えてミミズを見ないようにしながら、しばし話しをしてたんだけど、 そのうち、ミミズを持った男の子がもう一方の土にまみれた手を差し出し、「1ドルちょうだい」と言いだした。 ん?すかさず私は「なんで?」と聞く。 「なんで1ドルあげなきゃいけないの?」と不思議な顔しながら、何度となく聞いていたら、 諦めた(?)のか、その二人の男の子たちは差し出した手を下ろし、去って行った。
「1ドルちょうだい」と言えば、くれる観光客がいたのだろう。 いくら貧しそうだからと言って、あげればクセになって余計ダメになってしまうんじゃぁ?

 グアテマラ・シティの《旧市街地散策編》でも触れたけど、 同じ貧しい子供でも、1コインでも稼ぐために靴磨きや窓拭きや物売りをして一生懸命働いている子供たちがいる限り、 何もしなくてお金だけを要求する子供にはあげたくない!って言うのが私の理念。 そんなの不公平だし、失礼じゃん。ってまぁ、相手が凶器を持っていなければの話だけど・・・。

 ロビーに行って、今夜の宿泊代US$10払い、宿周辺を散策することにした。 この街の地図なんてないんで、どこに何があるのかさっぱりわからないし、宿が街のどのあたりにあるのかさえもわからない。 とにかく迷わない程度に近辺をウロウロするしかない。
しかし、どこを歩いても、地元人をちらほら見かける程度で通りが寂しい。 と、パンやお菓子、ジュース等を売っている小さなお店を発見。2〜3人のお客さんがいた。 とりあえず、そこでパンやお菓子を買う。

 宿へ帰り、ふと思う・・・今日のツアー代って結局まだ払ってないんだけど? 忘れているのかしらん?それならちょーラッキーなんだけどね。
などと思いながら翌日ここを去るため荷物整理をしていると、トントンと音がする。 ん?ドア側を見るけど、そっちからの音ではない。窓側から聞こえる。 観音開きの木の扉を閉めているけど、隙間から人の気配がうかがえる。 なんか、怪しい・・・結局、気づかぬふりをしつつ荷物整理をせっせとしていたら、諦めたのか(?)去って行ったよう。

 この宿の唯一の欠点をあげるなら、窓の外が道路で地元の人が普通に行きかっているところ。 木の扉の外には鉄格子があるので安全なんだけども、どーも行きかう人に覗かれているようで落ち着かない。
とにかく明日は、あさってのコスタ・リカ移動に向けて、サン・ホルヘへ渡ってリバスで一泊する予定なので、とりあえず今晩までここで我慢我慢。 だけど、リバスに宿があるかどうかわからないんで、オメテペ島を離れる前に旅行代理店かどこかで情報聞かねば・・・。


 次へ

 オメテペ島TOP   ニカラグアTOP