ゆっくりとした朝を迎える。昨日は朝3時起きで、1500mの温暖な高原地帯から熱帯ジャングルへと移動のうえ、 5時間歩きまくりで、1日が長く、やたらと疲れた。
当初のティカル2泊3日の予定では、1日目フローレス周辺散策、2日目は丸1日をティカル遺跡散策にあてていた。 が、1日目着いてすぐにティカル遺跡散策となってしまったゆえ、2日目をどう過ごすか考える。

 再び昨日同様、朝9時発のティカル遺跡ツアーに乗っかって、昨日見過ごした場所を散策するというのもあったけど・・・ すでに9時は過ぎてた・・・。
フローレス周辺となると、ペテン・イツァ湖の中ほどに浮かぶ小さな島ペテンシート(Petencito) 散策が候補の一つ。別名パライソ・エスコンディード(Paraiso Escondido;秘密の楽園)とも呼ばれていて、フローレスからは ボートで往復する。公園として整備されていて、ペテン地方に生息する野生動物を集めた小さな動物園があるそうだが、 野生動物に巡り合うというのは難しいとのこと。

 他の候補として、フローレスから約30km行ったペテン・イツァ湖畔から小高い丘にあるジャングル地帯 ビオトポ・セロ・カウイ(Biotopo Cerro Cahui)散策。 自然保護区(サンクチュアリ)に指定されていて、野生動物に出会えるそう。
確実に出会える動物園の方がいいかもしれないけど、囲いに入った動物を見るのは心苦しく、あまり好きではない。 会える確率少なくても野生動物の棲む森を散策する方が私好みかな? と言うことで、ビオトポ・セロ・カウイに行くことにした。

 とりあえず、フローレス島南側のバス発着所へと向かう。 バス発着所のある湖畔の通り沿いには、小さいながら食堂や旅行会社があった。ひとまず旅行会社に入って、 ビオトポ・セロ・カウイへ行くツアーがあるかどうか聞いてみたが、ツアーはないとのこと。 その上、そこへ行くバスも出てないとのこと。某ガイドブックにはサンタ・エレーナから ミニバスが出てると書いてあったんだけど?
んじゃぁ、どうやって行けばいいのぉ?と聞くと、タクシーで片道Q100(1500円ぐらい)で行けるとのこと。 うーむ、どうしよう・・・。

ブリトーとフルーツ生ジュース  とりあえず、腹ごなしでもしながら考えることにしようと、バス発着所の向かい側のオープンエアーの小さな食堂で食べることにした。 通り沿いにある小さなカウンターには体格のいいおばさんがいて、少ないメニューの中からブリトーとフルーツ生ジュースを注文。
しばらくしておばさんが持ってきたブリトーを見て、オッ、デカイ!食べきれるかな?と思いつつも口に運ぶと、ウマッ!超ウマイィ! お隣メキシコのブリトーと違って、デカいしお米が入っている。お米の他にチキン、アボガド、トマト、玉ねぎ、フリホーレス(煮豆) などが入っていて、驚きの美味さ。包んでいる皮もモチモチしておいしーい!(左写真)

 普段からごはん物は半分量も食べれないのに、あまりの美味さに残すのがもったいないと、頑張って全部平らげた。 たぶん、これだけの量のごはん物を平らげたのは初めてかも?その上、パイナップル、バナナなどたっぷり入った生ジュースも 美味くて飲み干した。ちなみにブリトーとフルーツ生ジュースでQ40(600円強)だった。
モンテリコで飲んだピニャコラーダ同様、グアテマラ来たら 是非もう一度味わいたいってぐらい、このお店のブリトーは気に入ってしまった。 って、日本へ帰ってから、チキン、アボガド、トマト、玉ねぎ、フリホーレス(現地でレトルトパック購入したもの)を 入れたピラフを作って食べた私です・・・。

 お腹いっぱいで満足したまま、通りに停まっていたタクシーのおじさんに声かける。 「ビオトポ・セロ・カウイへ行きたいのだけど、いくら?」と、旅行会社の人が言ってたとおり「片道Q100」だそう。 で、帰りも迎えに来てくれるとのことでQ200はいる。
手持ち金Q500強(8000円ぐらい・・・相変わらず少ない)しかなかったので、これではホテル代やら何やらでお金が足りなくなりそう。 と言うことで、タクシーのおじさんにお金下ろしたいんで途中銀行へ連れて行ってと頼む。 なにせフローレス島には銀行がないゆえ、サンタ・エレーナの街中まで行かないとお金をおろせない。 (今はフローレス島に銀行あり)

 サンタ・エレーナは、タクシー車内から見ただけだったけど、フローレス島とはまた違った雰囲気のある街。 今思えばだけど、サンタ・エレーナの街や市場散策も面白そうだったかな?
結局、銀行とゆーより、スーパー横のATMブースに連れて行ってもらい、なんとかお金Q500をゲット。 それから、ビオトポ・セロ・カウイへ向かう。 ティカル遺跡へと向かう道の途中から、狭い道へと入り込んで行ったところにあり、うっそうとした公園入口周辺には何もない。
公園散策にどのくらい時間がかかるかわからないけど、おじさんがだいたい2時間ぐらいと言って、 「2時間後にはここへ迎えに来てるから」と運賃は帰りにいっしょに支払うことにした。

 ビオトポ・セロ・カウイ(Biotopo Cerro Cahui)の公園門をくぐると、 すぐ脇のテーブルに男の人が一人座っていて他に誰もいない。 入園料はQ20とのことだけど、小銭でQ15とあとはQ100のお札しか持ってなかったので、Q100を出したら、お釣りがないとのこと。
なぬ?お金崩しようにも、ここら辺では崩しようがないじゃん。入園料を払った他のお客さんのお金はないの? って、入園者記名ノートを見ると、お昼過ぎなのに今日の日付は私が最初だったようで・・・ ってことは、今日来たのは私一人だけ?ちなみに昨日の日付を見てみると、3人ほどの名前が・・・ 旅行者にはあまり人気がないとゆーか、知られてないのかな?
結局、私の全小銭Q15で入園OKと言うことになった。理由はどうあれ、Q5得してしまった。

 それから公園内に棲む動物などの説明を簡単に受け、 トレッキングコースが書かれた地図を渡され、3kmコース、5kmコースなどの説明を受け、「じゃぁ、いってらっしゃい」と・・・ 「へ?一人で歩いても大丈夫なの?」と聞くと、どこからともなくレンジャーらしきおじさんがやってきて、 見回りしてきたけど大丈夫だよとのこと。何が大丈夫なのかわかんなかったけど・・・?
そうそう、トレッキングコースが書かれた地図は、「もう2枚しかないからまた返して」とのこと・・・どうりでボロボロ。 ふつうはガイド冊子として一人ずつ配布するもんだと思うんだけど?金銭的余裕がないのかな?

 とりあえず、また熱帯の蒸し暑い中、鳥たちが飛び交う山道を歩くことになった。 曇り空で日差しない分いいけど・・・って、恐ろしいことに気づく。飲み水を買うはずがすっかり忘れてて買ってなかった。 水分補給できないとなると、この蒸し暑さの中、熱射病になりそう。とてもじゃないけどこの公園内に水を売っているとは有り得ない。 ゆっくり歩いて汗を最小限にとどめておくべき?って、ジッとしてても汗が出てくる感じ。
「そのときはそのときだ!」って開き直って歩いていると、ゴロゴロと音が聞こえてきて、雲行きが怪しくなってきた。そのうち 小雨が降ってきて、「おおっ、水分補給できる!」なんてお気楽なことを言っていたら、あれよあれよで大雨と雷ですごいことになった。

 ジャングルの中といえども、ちょうど歩いていたところが、湖畔が見えそうなちょっと開けたような場所。 雷が直接私に落ちてくるか、ジャングルの高い木に落ちてくるかどちらかの状態で逃げようがない。 もともと雷苦手な私ゆえ、生きた心地がしない。
予定コース途中まで行ったものの、そのままUターンすることにした。 激しい雷雨で、その後はのんびり動物や鳥を探して歩く余裕もなく、公園入口の広場にあった屋根付き休憩所へ戻り、ひとまずホッ。
撥水加工のパーカーを被っていたけど、びしょ濡れ状態。タオルで拭いたりしながら、ふと入口の門に目をやると、 外にはすでにタクシーが来てた。え?もう2時間経ったの?と時計見ると、もうすぐ2時間経つようで・・・うそ!早い。 うーむ・・いったい何しに来たかわからない。

 雨も小降りになり、入口にいた男の人のもとへ行って地図を返す。彼はニコニコしながら「動物見れた?」って聞いてきた。 あんな雷雨の中、見れるわけないでしょ!って言いたかったけど、「鳥を見ただけ。雷凄かったよね」ってやりとりして、 そこを後にした。
タクシーに乗り込み、おじさんもニコニコしながら「どうだった?何か見れた?」って、「雷凄かった」としか言えなかったけど。
それからちょっと走っていると、うそのように空は青空。さっきの雲はどこへ?スコールだったのか、山でだけ起こった雷雨だったのか わからなかったけど・・・異空間を体験してきましたってな妙な感じ?

 そういえば喉が渇いていたんだと思い出し、おじさんに「喉渇いたから、ジュース買いたい」と言うと、道沿いにポツンとあった 小さなお店前で停めてくれた。 そこで、冷たい炭酸ジュースを買う。が、小銭は入園料で全部出してしまったので、Q100のお札しかない。 またお釣りがないと言われるかもと恐る恐る出すと、なんとかお釣りあり。よかった。
とりあえずホテルまで送ってもらい、往復Q200とあちこち寄ってもらった分のチップQ10を払った。 なんかよくわからないけど、雷雨に打たれるためだけの出費となってしまった?

 シャワーを浴び、再びブラブラ街へ繰り出す。どこをどう歩いたか定かではないが、おばさんがやっている カウンターだけの小さなお店があり、そこにちょこっと並んでいたパンがおいしそうということで夕食用に買った。 2個でQ2.25(約35円)と安い。
それからまたブラブラしていると、ちょっとした商店って感じのお店があり、覗いてみようとドアに手をかけたら電気が消えた。 あんれ?と、店主らしきおじさんが「どうぞどうぞ」と再び電気を点けてくれた。 もう店じまいの時間?
お店には野菜や冷蔵品、お菓子などの食料品とか、日用品がごちゃごちゃと置いてあった。 ウロウロしつつも、店じまいのところを開けてくれたので、何か買わないとねぇ・・・ ちょうどきらしていたクラッカー(2枚パックが10袋入っていて、小腹空いたときに重宝する)、 ポテトチップスなどなどビールのおつまみによさげなものQ15.5(240円ぐらい)分買った。
ホテルに戻り、ロビーでビール(たぶんQ9)や水(Q3)を買い、夕闇に包まれていく湖を眺めながらの夕食となった。


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