再び、イカダへ上陸。
Caroはスキューバーダイビングの免許持ってるんで、ダイビングの準備。私と変なヤツはシュノーケリングの準備をする。 服を脱ぎ、水着の上からウェットスーツを着込む。
ダイビングから親子も帰ってきて、彼らは着替え、ゴムボートに乗り込み散策。 入替えにCaroは、ダイビングのスタッフとともに湖の中へ消えていった。

 シュノーケリングの人は自分で勝手に湖を散策していいらしい。
が、救命胴衣もないし、浮もない。おまけに足がつかない深さ(ダイビングするぐらいだからね)。 もちろん、このままじゃ悲しいかな私は溺れてしまう・・・ (なぜか緊張して力が入ってブクブクと沈んでしまうのです)。
で、スタッフ3人。1人はダイビング、1人(ブルーノ)はゴムボート、んでもう1人(昨日会ったポルトガル語しか 話せない人)・・・Caroにお願いしてもらった。
予定外だったけど、 ちょうど、ウェットスーツが1つ残って(?)いたんで、彼に着てもらった。 小さめだけど、無理やり体を押し込んでた・・・。
で、私と手をつないでシュノーケリングへ・・・手のかかる私?スミマセン・・・。

 水は冷たく湖の底の鍾乳石がサーチライトに照らされ、ぼんやり見える。
スキューバーダイビングやってる人は、ぜひ潜るべき。暗闇の中、サーチライトの明かりだけで、 湖底の鍾乳石をぬって泳ぐんで、湖底探検って感じ? 海で魚やサンゴを見るのとは違った体験ができるはず。
彼に手を引かれ、おすすめのスポットへ連れていってくれる。そのあとを変なヤツがついてくる。
しかーし、マジに深い(私にとって)。緊張して手に力が入る・・・と、 横でスタッフがボコボコゲボゲボバチャバチャとうるさい。も・もしかしておぼれてない? 心配なんだけど、私も必死。

 いい加減疲れてきたんで、彼に「イカダへ帰りたい」と言いたい・・・が、 ポルトガル語はわかんないし、とりあえず英語で言ってみる。が、彼はホントに英語を全然知らない。
こうなればジェスチャー・・・あっちってな感じで、イカダの方へ指差す。
傍にいた変なヤツ(サン・パウロから来ているブラジル人)が英語が少しわかるらしい。 私に「帰りたいの?」と聞いたんで、うんうん頷く。と、 スタッフにポルトガル語で「彼女はイカダへ帰りたいらしい」と言ってくれた。
よかった。一直線にイカダへと帰っていく。

 イカダに腰掛け、ホッと一息。
足だけを湖に浸かったままにしていたら、小魚が私の足まわりに集まり、痛いくらいにつつく。 "魚が住んでるんだー"と感心してたら、変なヤツとスタッフがそれを見て「ピラニア・・・」と小声で言った。
「ピラニア?えー?ピラニア〜??」と叫んで足を上げたら、2人大笑い。 「違う違う」と・・・。
よく考えてみれば、ピラニアがいるよーな湖を泳がないよね?再びやられた・・・。

 実は上(地上?)でラペル装着時に1人のスタッフに仕組まれ、下に降りてからなにげに言ったら、 ブルーノとCaroに大笑いされたんだよね・・・ スタッフの名前がらみなんで、スタッフの名前が思い出せないことには書けないんだけど。
昨日からここのスタッフたちにやられっぱなし・・・私っておちょくりやすいのかなぁ〜? でも、ここのスタッフたちって、みんな陽気で楽しい人たちばかりだった。

 スタッフがまた「さぁ、行こう」と合図。へ?また行くの?緊張しすぎて力尽きて、もうへとへと・・・。 私は「もういい」と断る。
と、Caroたちも上がってきた。服に着替えたのはいいけど、んー、トイレ行きたい気分。 結構、湖の水飲んだもんね・・・。
Caroは、イカダから岩場を登り姿が見えなくなる。 しばらくして、帰ってきて「トイレ行きたくない?」と聞いてきた。「行きたい・・・」
Caroがこの岩場の向うの方に行けば、"小"だけはできると言った。

 なになに?トイレできるの?と、 岩場を登りちょっと行くと岩陰に青いポリバケツがあった。 透明なナイロン袋が被せてあり、尿らしきものが溜まっている。どうやらその中に用を足すみたい。
んー、男性はいいけど、女性はまたがらないといけない。 ポリバケツにまたがって用を足すなんて、今までやったことないんでどうしたもんか?
おまけに岩場とゆーことで1mも幅がない。 中腰でなんとか用を足してるものの、目の前は鍾乳石、 すぐ後ろは澄んだ湖が広がる。 はたから見れば、この状況ってすごい光景?
山奥へ行ったときなんか、岩陰で用を足したりするんで、自然の中で・・・ってそんなに抵抗ない。 まぁ、開放的すぎて落ち着かないけど・・・。
しかーし、ここは洞窟。音は壁に反射して響くし、空気の流れもないんで臭いもこもるはず。 とてもじゃないけど、ここであえて"大"する人っていないよね?

 そーいえば、バケツの傍には、ビンも置いてあった。んで、これにも尿が入っていた。 んー、男性だけだったら、ビンだけでもいいんだよね〜などと羨ましく思って眺めてた・・・。
ちなみに、私の本業は臨床検査技師(いちおう内視鏡技師も)。 尿や便、血液の検査なんかをやってたんで、尿を見ても別に汚いとか、くさいとか思わない。 どっちかってゆーと、職業柄、色や臭いで臨床的なことを考えてしまう・・・。

 これらは、もちろん、最後にスタッフがお持ち帰りする。 とゆーことで、彼らのためにも"大"はできないよね?
とにかく、とても貴重なトイレ体験をさせていただきました。

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ラペル  トイレ済ませて、すっきりしたところで、スタッフ共々昼食タイム。 岩場に登り、朝こしらえたパンをパクつく。おいしーい!
食後のスナックを食べていると、親子が帰るべく、再びラペルの準備。 そして、登りだす。(左写真)

 だいたい、普通の人は20〜30分でこの72mを登りきるそうな。
最長時間は、まるまる太ったおばちゃんが1時間半かけて登ったそう。 そして、最短時間は、スタッフの1人が5分強で登ったそう。
救援準備? んで、この親子、最初は順調だったけど、半分行ったところで動きが止まった。 なんか、ワヤワヤ言ってる。 そこからなかなか動かないんで、スタッフが予備兼荷物用のロープで登る準備を始めた。(右写真)
んで、あっと言う間にスタッフは親子に追い付き、一緒に登っていった。 結局、この親子、1時間近くかかった。

 やっと、私たちが登る番。ラペルの準備をする。
登るときは、カメラ持参OKだった。 ただし、一眼レフじゃないバカチョンカメラを首からタスキ掛けにして・・・(ブラブラしてたらロープに絡まる可能性大のため) 。
ブルーノたちに「またね」と言って、Caroと2人登っていく。
湖上のイカダ

 結構、出だしは2人とも快調。ちょっと上がったところで、止まって写真撮影。 このとき、下のイカダにいるブルーノともう1人のスタッフと変なヤツの3人を撮った。 (左写真;変なヤツはどれかわかるはず・・・)
見事な鍾乳石 再び、快調に登っていく。と、半分ぐらい行ったところで、見事な鍾乳石がぶら下がっている。
バカチョンのうえ、フラッシュも届かない距離のところにあるんだけど、とりあえず写真撮ってみた。(右写真)
暗闇に鍾乳石がぼんやり浮き上がったとても幻想的な写真となった。

 あと半分。少々疲れてきたけど、まだまだ余力はあるんで、Caroと一気に登っていく。 穴の入口が近づいてくるにつれ、岩壁が迫ってくる。あと4〜5mというところで、 Caroと私と、お互いに写真を撮りまくる。
で、やっと地上に無事到着。なんと、20分で登りきった。結構余裕だったな・・・。

 それから、登ってきた人は、記帳をする。私が"100?"番目だった。とゆーことは、 まだ1000人ぐらいしか、ここを訪れてない。パラパラめくってみたら、日本人も数名記載があった。
変なヤツが登ってくるまで、しばらくブラブラ。しかし、小道からはずれたら危険だと言われた。 どこに洞窟への裂け目があるかわからないらしい。

 ブルーノと変なヤツが登ってきた。
すっかり辺りは薄暗くなってきてた。 朝10時前ぐらいから、3時ぐらいまで洞窟内にいたことになる。
スタッフたちは、毎日のように朝7時ぐらいから4時ぐらいまで、ずっと洞窟内か洞窟上で過ごす。 その間、観光客の命を預かってるにせよ、自然の中で気のいい仲間とのんびりなんて、 私としては羨ましい仕事だ。 自然の中って、なぜか退屈しないんだよね。

 タクシーの運転手が迎えにきてくれたんで、運転手に頼んで、スタッフみんなと記念撮影。
それから後片付けの様子を見学・・・準備もさることながら、後片付けも大変。 でも、みんなそれぞれ楽しそうにやってる。
スタッフひとりひとりには「ありがとう」と言って別れた。 ボニートの大地と山

 帰りのタクシーからは、夕日を浴びた山々が見える。(左写真)
この山々は、何十キロだったか忘れたけど、延々ひと続きになっている。 見た限り、ぐるりと180度は続いてあった・・・。
この山々からも、パンタナールへと注ぐ川が創られていってる。

 いやーホント、今日はとても楽しかった。
初めてのラペルも楽しかったし、暗闇の中のシュノーケリングも怖かったけど、貴重な体験だった。 鍾乳石を見ながらのポリバケツトイレも普段なかなか味わえないいい経験となった。
また、ここへは来たいなと思いつつ、後にした。


 
ボニートTOP




 なんだかんだで、結局ボニートの街に着いたのは5時半。
今晩の夕食をどこでするか、お土産屋さんを覗いたりして寄り道しながら街中をウロウロ。
たまたま私が1人でいたとき、見覚えのある顔が・・・ ラペルのスタッフの1人。私が大変お世話になったポルトガル語しか話せない例のスタッフ。
「仕事終わったの?」と聞きたいところだが、ポルトガル語わかんないし・・・ んで、ポルトガル語とスペイン語って共通の言葉がたくさんある。 ものは試しでスペイン語で言ってみた。けど、?マークの彼。
そのときCaroが来たんで、Caroに言ったら、"仕事"って言う言葉は全然違ってた・・・。

 ポルトガル語圏の人々は、スペイン語が話せなくても聞けばだいたい理解できるらしい。 逆にスペイン語圏の人々は、ポルトガル語は理解しにくいらしい・・・と聞いた。
発音も意味もまったく同じ単語もあれば、微妙に発音が違う単語、全然発音が違う単語とある。
いちかばちかでスペイン語で言ってみると、ポルトガル語でも同じだったりする。 「なんで知ってるの?」とCaroに驚かれたこともあったぐらいだもの。

 仕事が終わったと言う彼は、手にグラスを持って、それを飲みながら歩いてたんで、 「それ何?」とCaroに聞いてもらったら「ピンガ」と答えた。
ピンガ(Pinga)と言えば、 ブラジルの地酒みたいなもの。
正式名はアグアルデンテ・デ・カンナ(Aguardente de Canna)で "サトウキビ原料の火酒"と言う意味だそう。 ブラジル全土でいろいろな銘柄のピンガがあるそう。

 で、ブラジルへ来てまだ"ピンガ"にお目にかかってなかった私。 もちろん、味見したい。「ちょっと飲ませて」と彼にジェスチャーで訴える。
彼は快くグラスを差し出す。ちょっと、飲んでみる・・・が、ボォーッ!ってな感じ。 んー、テキーラやウォッカよりも、口の中が燃える感じかな?相当強い。味なんてわかんなかった・・・。

 彼は、おいしそうに飲んでる。で、ふと思う。アルコール飲んでるってことは、彼は明日お仕事お休み?
だって、注意事項にラペル前日はアルコールはひかえるようにってあったでしょ? だから、前日私はアルコールをひかえたんだけど・・・これらのこと、Caroが彼に話すと、笑ってた。
ちなみに彼は翌日お仕事お休みだった。
Restaurante da Vovo

 彼について行き、ナチュラルな雰囲気の木でできたオープンエアーのレストランへ入ってみる。 ・・・が、さりげにメニューをチェックしたCaroが、 「ここは高いからやめよう」と・・・。彼に「じゃぁ」と言って、ふらりと出て行く。
結局、昨日の昼行ったレストラン、
Restaurante da Vovo(おばあちゃんのレストラン)(左写真)へ行った。 昨日食べれなかったもの等をチョイス。やっぱ量り売りは有難い。おまけにウマイ。

 満足して、夜の街を歩く。Caroが言ってた。夜、女の子2人でウロウロするなんて、 サン・パウロじゃとても考えられない。とても危険なことだそう。
ここボニートは、田舎町で、そして観光地として街が結構潤ってる感じ? 危険な雰囲気なんて、不思議と肌に感じない。先にも言ったけど、のほほ〜んとしてる。
ちょっと前の宮崎みたい・・・って、ちょっと前の宮崎を知ってる人しかわからない? なぜ"ちょっと前"かってゆーと、今は宮崎も犯罪が多くなってきてるから・・・。 マネキンに注目

 帰り道、昼間気付かなかったけど、ここならでは!ってなものをまた見つけた。 (右写真;わかりづらいかな?)
Tシャツ着ているマネキンの頭部が、な・なんと トゥカノ、アララ、ワニ・・・
しかし、彼らはTシャツが似合わないとみた。 なんか異様!でも、茶目っ気あって笑えた。
ほんと、ボニートって、お土産屋さんはじめ、街並自体がユーモアあってかわいい。 ブラブラ街中散策するだけでも十分楽しめる。
こんな街に住んでみたいと思った私でした・・・。


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