【珍スポ観光 File024】

T総合研究所(茨城県)

(その2)

第一次遭遇

それは1989年6月のことです。この日、私はいつものごとくポンチを求めて、茨城県内をぐるぐるとクルマで走り回っていました。

とある国道を走行中、何かはっきりとは分からなかったのですが、明らかに禍々しいオーラを放つ物体が視界の端をかすめました。あわててUターンした私が見たのがこの看板(?)です。

 

バス停にあった看板

ご覧のとおり、廃品の冷蔵庫の上にドラム缶が載せられており、そこにはびっしりと意味不明な内容が書かれていたのでした。

とりあえず分かったのは「T総合研究所」「栄象寺(?)」「学術森」という施設(同一のもの?)のようなものがあるらしいこと。そこでは「NNX法則」というものを研究しているらしいこと。そのNNX法則とは災いに関する法則で、台風10号による小貝川の氾濫(※1)やアルメニアで起こった大地震(※2)、潜水艦なだしおによる事故(※3)などがその法則通りに発生したらしいこと、などでした。

※1)1986年8月4日から5日にかけて、台風1O号(正確に言うとこの台風が温帯低気圧に変わってから)による大雨で小貝川をはじめ、多くの河川が氾濫。広い範囲で浸水等被害が出た。
※2)1988年12月7日、アルメニア共和国北部で大地震が発生。この地震による死者は2万5千人あまり。
※3)1988年7月23日、海上自衛隊の潜水艦「なだしお」と釣り船が横須賀沖で衝突。乗客30名が死亡、17名が重軽傷を負った事故。

非常に興味を持った私は、下の冷蔵庫に地図が書かれていたので、この「T総合研究所」を探してみることにしました。
しかし地図がいい加減なのか、その日は発見できないままタイムアウトに……。

 

それから2週間後、今度はこの「T総合研究所」を発見することを第一の目的に、再び茨城を訪れたのでした。

 

不吉な冷蔵庫

前回は気づかなかったのですが、最初に見つけたドラム缶のそばに同様な看板(?)を発見。しかしこの場所、手前に花が……。

 

冷蔵庫に「霊」

近づいてみると、これまたスクラップの冷蔵庫に色々意味不明な内容が書かれていました。「災止因教」「重要文化財」といった文字と、「0296……」という謎の数字(電話番号?)は、抜き型が作られていて、スプレーでペイントしているようです。

……そしてマジックで書かれた「霊」の文字。上の写真とあわせて考えると、思いっきり不吉な印象ではありませんか。

(実は後で判明するのですが、これはやはり偶然ではなく、この看板?を作った人物は、交通事故等、人が死んだ現場を回っていたのです)

 

落とされたドラム缶

「これはちょっとヤバイかも……」と思いつつバス停へ向かうと、例のドラム缶は裏の水路に落とされていました。

この内容だと快く思わない人が多いことは容易に想像できるので、おそらくそういった人の仕業だと思われます。

 

地図

今度こそ辿り着けるように、地図をよくチェックしていくことにします。

あれ!? よく見たらさっきと数字が違いますね。もしかすると電話番号じゃなくてシリアルナンバー?

 

すぐそばにこんな看板もありました。ふつうだったらこの看板もかなり怪しいのですが、今回は「T総合研究所」の前にかすんでしまってますね。

 

違和感のある自動販売機

さて、激しく降る雨の中、探索を始めたのですがなかなか見つかりません。そこで捜索範囲を移動していくと、違和感のある自動販売機を発見! よく見ると電源がひかれておらず、「学術森」とこれまたステンシルで書き込まれています。


(続く)


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