都忘れ
テラスのいすでおくつろぎ中
デッキでくつろぎ中
チャトと玄関の前。白い屋根が猫小屋
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 わたし、きょうは「キジちゃん」のお話をするわね。

 キジちゃんはとっても大きかったわ。(8キロぐらいあったかしら)
道の真中を堂々と歩くので、後ろから見るとまるで犬みたいだったのよ。 
お家の玄関の前に小さな犬小屋があって、そこが寝場所だったんだけど、
道を行く人は「犬を飼っているんですか?」ってよくよっちゃんに聞いてたわ。
よく見ると大きな顔の猫だってびっくりしてたわ。

 でもキジちゃんは一カ所にジット落ち着いてなんかいないのよ。
まるでフーテンの寅さんみたいだったわ。しばらくはわたしと一緒だったんだけど、
ある日ぶらーとお出かけして1カ月も帰ってこなかったり、
わたしが最初の子供「クロ」と「チャト」を生んでからは、朝帰ってきて、
一休みすると、夕方には出て行ってしまうのよ。
でもそれは小屋が狭かったからみんなに譲ってくれたんだと思うわ。
ごはんの時もみんなが食べ終わるのを待っていて、最後に自分が食べるのよ。

 それにとっても勇敢だったわ。知らない子が来ると、
うなり声を上げながらにらみ合って1歩もひかなっかたわ
(猫の世界では先に動いたほうが負けなのよ)。
取っ組み合いになった時も傷を負いながらも相手を追い払ってくれたの。
本当に頼もしい父親だったわ!
最近人間の世界ではこうゆう父親がいないらしいわね。
キジちゃんを見習うといいのにね。

 でもとっても甘えんぼうなのよ、玄関でヤスヤンに抱かれると
ゴロゴロいいながら何時間でもひざの上にじっとしているの。
そんな時、他の子がヤスヤンのそばによるとあっちへ行け!って怒るのよ。
大きな体してまるで赤ちゃんみたいだったわ。

 それに仲間の面倒はとてもよく見たの! 
1度よっちゃんが「仲良くしてあげてね」って言うと、とても親切にしてあげていたわ。
迷い猫だった「アカ」なんかもそうよ。
わたしの子供でもないし雄同士なのにとても可愛がっていたわ。
本当に気持ちの優しい頼れるボスだったわ。

 ちょっとキジちゃんも言いたいことがあるようなので、わたしからはこれで終わり。
あっ!そうそうサンルームに網戸と小さい扇風機付けてくれてありがとう。今年の夏はこれで安心してすごせるわ。
 次回は「クロ」と「チャト」のお話ね。また来てね。
わたしがトラちゃん
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