わたしがトラちゃん
庭のミモザ
 私がここに来てからもう10年がたちました。
今はこの家のサンルームに住んでいます。
 私は子猫のときにはぐれてこの辺を、うろうろしたら、
とても大きなお兄さんが優しくしてくれてごはんのある場所に誘ってくれたんです。
それが「キジちゃん」です。
 そこには小さな犬小屋があって、そこでキジちゃんは寝ていたので、
私もそこにお泊りすることにしたんです。ほんと助かったわ。

 実は私は声が出ません。だからとても用心深いの。
だって何かあったら声を出して助けを求められなじゃないですか。
子供もたくさん産んだんだけど、「ごはんー!」って呼ぶのに、「にゃー!にゃー!」
いえないから「ピー!ピー!」ってのどを鳴らして子供を集めたんですよ。
でもみんないい子で、いつもわたしにくっついて歩いていました。

 よっちゃんともずいぶん長いお付き合いだけど、体に触られるのはお断りだわ!
悪いけどまだまだ信用できないのよ。ごめんなさいね。
でもいつも温かいミルクとごはん、助かるわ。難を言えば、
ここのサンルーム、冬はホットカーペットでとても暖かいんだけど、夏がとても暑いのよね。
それで私いつも夏になると外に出て寝なくちゃならないのがちょっと無用心なの。
今年は何とかしてくださらない。

 おいおい私の子供のこともお話するわ。そうそうキジちゃんのことも1番にお話ししなゃきゃね。 
キジちゃんに抱かれてねむるチャト
トラちゃんの初めての子供たち
 庭のミモザ