セクハラ社員に天誅を!

 以前に、何回か紹介してきたセクハラ社員のNさんの行状がついに、上司の知るところとなった。パートのAさんの突然の退職が契機になったのである。パートのAさんは今年の新年会のとき機転を効かせて、短期パートのMさんをNさんのセクハラから救った人である。Aさんはその後も会社に来ていたが、徐々に耐えられなくなっていったらしい。

 Aさんは、新年会でのNさんの行為を目の当たりにしていたので、Nさんを避けていたのだが、数ヶ月前に九時から出勤するパートさんが何故か突然辞めてしまったため、Aさん一人が九時出社という日が出て来て、そのとき、Nさんが仕事と関係ない個人的な話をするようになり、それに耐えられなくなったそうである。

 その個人的な話というのは、「ネールがキレイだけど自分でするの?」とかそんな程度だったらしいが、新年会のセクハラがトラウマになっているため、仕事のこと以外で話しかけられること自体気持ち悪く、Aさんは出社出来なくなってしまった。Aさんは自分の気持ちと会社を辞めることを、同じ部署の女性パートのRさんにメールで知らせ、彼女も以前にNさんからセクハラ行為を受けていたため、退職者がでたことに責任を感じ、社員のYさんの相談し、Yさんが部長に訴え、Nさんの行状が会社の上層部に知られることになった。

 部長は、Rさんから詳しい事情を訊き、今回だけでなく、それ以前のセクハラ行為も知らされることになった。部長は、Nさんを呼び出し問いただしたが、Nさんは身に覚えがないと否定したそうである。Nさんがセクハラを否認しているため、現在まで正式な‘処分’は下っていない。ただ、部長がエレベーターでRさんとたまたまいっしょに乗り合わせたとき、その後、嫌がらせを受けていないか訊いた後、「アイツは変態やな、奥さんも子供もおるのにな」といったそうである。

 Nさんのセクハラは、同じ部署で働くパートさん全員と他の部署の事情通のパートさんの知るところとなり、情報は拡散中である。Nさんお気に入りだったふたりの若い女性パートさんも態度を変え、気持ち悪がって残業をしなくなってしまった。Nさんにとっては、針のむしろ状態であるが、身から出たサビなのだから仕方ない。

 Nさんにとって最善の方法は、セクハラを認め、「不愉快な思いをさせてすみませんでした。以後、このようなことは絶対に致しません」とみんなに詫びることである。それ以外にない。知らぬ存ぜぬを続ける限り、辛い状況はいつまでも続く。

 心配は、このことを訴え出たパートのRさんである。セクハラ行為を告発するのは、当然のことなのだけど、訴え出て以来、ストレスによる頭痛に悩まされていて、先日は会社を休んでしまった。また、知りたがりの人たちから話を訊かれると、逆上せたような状態になるという。正当な行為とはいえ、人を告発するのは、告発する側も相当の精神的負担を負うということなのだろう。(2014.8.31)




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