有馬記念の後

 有馬記念も終わり、夕食を取り、風呂に入り、パソコンの前に座ってメールチェックをする。日系ペルー人女性のJさんからメールが来ていた。彼女はこの週末、平塚に住んでいるお姉さん夫婦の家でクリスマスを祝っていた。

‘月曜日か火曜日、仕事が終わった後、食事をしませんか?渡したいものがあります’と書いてあった。クリスマスプレゼントを用意してくれたらしい。最後にAbrazos,J….とある。彼女と付合うようになってから簡単なスペイン語をいくつか覚えたが、Abrazosは見たことのない綴りだった。調べてみて、少し胸が熱くなったが、あるいは慣用的な使い方なのかもしれないと思ったりもした。

‘もちろんOK’と返事を書き、競馬仲間のメールを書いたりした後寝たのだけど、Jさんと食事に行くことはできなかった。僕が高熱を出してしまい3日間も寝込んでしまったからである。

 26日、月曜日、朝から明らかに熱っぽく、計ると37.6度あった。体もだるく、ふとんに貼り付いてしまったように動かない。食欲も全くなく、何も食べたくなかった。確かにここのところあまり体調はよくなかったが、これほど激的に悪くなるとは思ってもみなかった。熱はさらに上がり夕方には38.5度までになった。何か食べなければと思い、リンゴとみかんを夜になって口に入れた。

 27日、朝計ると熱は多少下がったもののまだ37.5度ある。いつもなら熱の出始めはまだ元気が残っていたりするものだけど、今回は初めからだるくて仕方ない。大したことはしていないのだけど1年の疲れが一気に出たような疲労に襲われ、体を動かすことさえ難しく感じられるほどだ。ただ、夜になると食欲はだいぶ出て来て、鉄火巻きや河童巻きを買ってきて食べることが出来るようになった。

 28日、今年の仕事納めだけど、体はまだ本当ではないし、大掃除であまり埃を吸いたくもなかったので休むことにする。ずっと寝てばかりいたせいか、背中が痛くて仕方ない。たまに咳が出ると肺も痛いような気がする。午後になってメールチェックをするとJさんから心配のメールが来ていた。

 食事に行けなかったことを謝り、体調もよくなってきたとメールで返信した。それにしても12月に入ってから、それも後半になってから、体がおかしくなってしまった。それは今年だけでなく、この時期になるといつも体が変調をきたす。去年一昨年もそうだった。

 年末・年始に体の調子が毎年のようにおかしくなるというのは一体どういうことなのだろうか?1年の疲れが出たといっても、それは人間が便宜的に分けているだけであって、時間の輪はそこで切れるわけではなく回り続けているわけだし、となると精神的なものなのか、季節的なものなのかと考えてしまうが、風邪というキーワードからいくと後者の可能性が高いのかもしれない。

 それにしてもである、愛している女性からの誘いを体調不良で断念することになるとは、自分は全くつくづく情けない男だと身に沁みて感じてしまう。
Disculpe,J***.(2005.12.29)




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