あすなろ俳句教室の解答と作品例です。答は合っていましたか?
是非、あなたも作句に挑戦してみてくださいね!(私もこっそり自作を載せてみました。HPのみの特典?です。 真帆)

第1回 (2004.11月)
俳句 おうしんのみちすがらみししんきろう
作者 ひらた きよし

俳句 往診の道すがら見ししんきろう
作者 平田 清

今回の例句
   見失ふ小さき村の秋の蝶   山下 雅司
   拾い来しどんぐりのみな割れてをり 真帆
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第2回 (2004.12月)
俳句 うみにでてこがらしかえるところなし
作者 やまぐち せいし

俳句 海に出て木枯帰るところなし
作者 山口 誓子

今回の例句
   開聞岳は静かなる山十二月  山下 雅司
   ホットケーキぽんと返して十二月  真帆
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第3回 (2005.1月)
俳句 うみにふるゆきかぎりなくうみにふる
作者 なかむら せいき

俳句 海に降る雪かぎりなく海に降る
作者 中村 世紀

今回の例句
   見上げれば初空高く島の鳶  山下 雅司
   初凪や水平線というひかり  真帆
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第4回 (2005.2月)
俳句 みずまくらがばりとさむいうみがある
作者 さいとう さんき

俳句 水枕ガバリと寒い海がある
作者 西東 三鬼

今月の例句
   白梅や仁王片腕なりし門     山下 雅司
   膨らみて縮みて木々に二月の陽  真帆
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第5回 (2005.3月)
俳句 てんどんのおおきなえびやはるやすみ
作者 くさま ときひこ

俳句 天丼の大きな海老や春休み
作者 草間 時彦

今月の例句
   あすなろの子ども元気に卒業す  山下 雅司
   生傷の絶えざりし子も卒園す   真帆

【祝・ご卒業】山下雅司
 あすなろ俳句教室はまだ5回ですが、2人が3月で卒業を迎えます。
 おめでとうございます。 小学校の思い出に少しでも「あすなろ俳句」が残ればうれしいかぎりです。
 中学校でも、どうぞ作品を残してください。

【ご卒業おめでとうございます】真帆
 「あすなろ」の6年生のみなさん、このページを見てくださっている卒業生のみなさん、おめでとうございます。
 山下さんも書いておられるように、中学校に進まれても、どうぞ折を見て俳句を作り続けてみてください。  俳句に元気をもらったり、辛い気持ちから助けてもらったり・・・きっと、いいことがありますよ。
 もちろん、他の勉強もスポーツもがんばってくださいね。忙しい分、(面倒くさい分?)必ず自分の生きる力となって返ってきます!
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第6回 (2005.4月)
俳句 ばすをまちおおじのはるをうたがはず
作者 いしだ はきょう

俳句 バスを待ち大路の春をうたがはず
作者 石田 波郷

今月の例句
   風光る鳩と子供のゐる広場  山下 雅司
   春惜む砂のこぼれし滑り台   真帆
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第7回 (2005.5月)
俳句 ながきひのにはとりさくをこえにけり
作者 しば ふきお

俳句 永き日のにはとり柵を越えにけり
作者 芝 不器男

今月の例句
   俊寛の浜はひしめく五月闇    山下 雅司
   走り梅雨泣くのをぐっと我慢して  真帆
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第8回 (2005.6月)
俳句 やまこえてふえかりにくるさなえづき
作者 のむら としろう

俳句 山越えて笛借りにくる早苗月
作者 能村 登四郎

今月の例句
   風薫る舞鶴城に鳶のこゑ  山下 雅司
   輪唱のときどき跳ねて雨蛙  真帆
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第9回 (2005.7月)
俳句 かぜときそふききょうのこころあおいなだ
作者 ふくながこうじ

俳句 風と競ふ帰郷のこころ青稲田
作者 福永耕二

今月の例句
   絶やすまじ島に自生の鹿の子ゆり  山下 雅司
   朝顔の開き終へたるおちょぼ口    真帆  
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第10回 (2005.8月)
俳句 あさがおにつるべとられてもらいみず
作者 @かがのちよじょ

俳句 朝顔につるべとられてもらい水
作者 加賀千代女

今月の例句
   カンナ咲く金峰山へ向かふ道    山下 雅司
   しその実のしっかり芯にしがみつき  真帆
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第11回 (2005.9月)
俳句 をりとりてはらりとおもきすすきかな
作者 @いいだだこつ

俳句 をりとりてはらりとおもきすすきかな
作者 飯田蛇笏

今月の例句
   鳥渡る甑風力発電所  山下 雅司
   草の花小犬専用遊歩道  真帆
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第12回 (2005.10月)
俳句 とりわたるこきこきこきとかんきれば
作者 @あきもとふじお

俳句 鳥渡るこきこきこきと缶切れば
作者 秋元 不死男

今月の例句
   丹頂鶴の立ち姿みし秋思かな  山下 雅司
   ゴルフ場建設跡地椋鳥群るる  真帆
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第13回 (2005.11月)
俳句 きつつきやおちばをいそぐまきのきぎ
作者 Aみずはらしゅうおうし

俳句 啄木鳥や落葉をいそぐ牧の木々
作者 水原秋櫻子

今月の例句
   小春日や父におくれて母が来し  山下 雅司
   腹見せて猫のころがる冬日向   真帆
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第14回 (2005.12月)
俳句 かんすずめかおみしるまでしたしみぬ
作者 @とみやすふうせい

俳句 寒雀顔見知るまで親しみぬ
作者 富安 風生

今月の例句
   夕空を群れ飛びわたる鶴のこゑ 山下雅司
   丹沢の嶺々を切り抜く冬の空   真帆
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あすなろの俳句に期待
あけましておめでとうございます。
厄年に俳句をはじめてから、今年でまる10年の新年を迎えた。
歳月の流れはゆく川のごとく留まることはない。何かを形に残さねば、何も残らないことになる。私の場合、趣味の俳句が宝もの。
かって、こんな俳句を出水のツル観察で作った。
「群れ鶴の道をあけたる子犬かな」田んぼの畦道の群れ鶴のなかへ子犬一匹、観察防護網をくぐり抜けてトコトコと歩み寄った。その情景はいまも脳裏にやきついて離れない。戌の年はどんな俳句ができることか。人間は何よりも一つのことに熱中している時が幸せである。
母校の小学生に送っている俳句教室のプリントも15目回を数えた。
嬉しいことに、子ども達からの俳句は独特の持ち味がある。5、7、5の俳句は経験に長い、短いはあまり関係はない。要はその人の真面目さ。表現は未熟でもよい。
当地では、少年少女かわなべ青の俳句大会が7年前から始まった。昨年は9万句を超えた。故・福永耕二先生の故郷は川辺。毎年この岩屋公園内で行われる表彰式では次代を担う子どもが集う。
西山小学校の校長先生からの年賀状に、今年は俳句の時間を設けて、応募もさせたいとあった。とても嬉しいかぎりです。
2006年は10万句の1句にあすなろ俳句の一人ひとりの作品が選ばれることを願っている。
平成18年正月  山下雅司
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第15回 (2006.1月)
俳句 こぞことしつらぬくぼうのごときもの
作者 @たかはまきょし

俳句 去年今年貫く棒の如きもの
作者 高浜虚子

今月の例句
   初山や鎌を片手のわがひとり  山下 雅司
   書初めに名を付して身の引き締まる 真帆
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第16回 (2006.2月)
俳句 はるひとりやりなげてやりにあゆみよる
作者 @のむらとしろう

俳句 春ひとり槍投げて槍に歩み寄る
作者 能村 登四郎

今月の例句
   雪虫のとぶころとなる山の色  山下 雅司
   土の色濃きあたりより虫出づる 真帆

【俳句クイズ】の答
雪虫のとぶころとなる山の色  季語は「雪虫」で、冬の句になります。
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第17回 (2006.3月)
俳句 まさをなるそらよりしだれざくらかな
作者 Cとみやすふうせい

俳句 まさをなる空よりしだれざくらかな
作者 富安 風生

今月の例句
   眼裏(まなうら)にふるさとの山山桜  山下 雅司
   ひとひらの花散りやがて波のごと     真帆  

【俳句クイズ(2)】の答
答:@
なぜ?:中7、下5がよくないわけです。鎌を/片手の/わが/ひとり。同じように見えたかも知れませんが、Aのように
7+5=12音が続いていることがポイントです。

(追記)声に出してみて基本の形である5・7・5に分かれない句は嫌う先生もおられるようですが、上記のまさじさんの解説は「意味の上で」ととらえると わかりやすいかもしれませんね。@とAを比べると、Aでは後半がちょうどカメラのピントを合わせるように様子をしっかりと捉えているのが読み取れると思います。(真帆)
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第18回 (2006.4月)
俳句 そらまめのはなのくろきめかずしれず
作者 @なかむらくさたお

俳句 そら豆の花の黒き目数知れず
作者 中村 草田男

今月の例句
   歯科医より指導書二枚万愚節(ばんぐせつ)  山下 雅司
   野良猫にさくら蘂降る日向かな         真帆  

【俳句クイズ(3)】の答
答:A  パンジーの風にふれあふ花壇かな  まさじ
※風にふれあうで想像できたかな?道路脇の花壇に植えられたものです。
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第19回 (2006.5月)
俳句 こにみせてひとのにはなるこいのぼり
作者 @ふくながこうじ

俳句 子に見せてひとの庭なる鯉幟
作者 福永 耕二

今月の例句
   一人居の電気ポットや半夏生(はんげしょう)  山下 雅司
   茶摘歌口ずさみつつ荷をくくる          真帆

【俳句クイズ(4)】の答
答:A 夏の季語(Aかのこゆり)  B 冬の季語(Dこがらし)
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第20回 (2006.6月)
俳句 しまやくしょあとのはたけのあまりりす
作者 @きよさきとしお

俳句 島役所址の畑のアマリリス
作者 清崎 敏郎

今月の例句
   父の日のひとり暮らしの子のメール  山下 雅司
   ころころとよく笑う児やみづすまし   真帆

【俳句クイズ(5)】の答
答:A 春の季語(このなかにはありません)  B 秋の季語(Aぶどう Bかき)
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第21回 (2006.7月)
俳句 ひつぱれるいとまつすぐやかぶとむし
作者 Cたかのすじゅう

俳句 ひつぱれる糸まつすぐや甲虫
作者 高野 素十

今月の例句
   絶やすまじ島に自生の鹿の子百合  山下 雅司
   朝顔の鉢を溢れて咲き次げり   真帆

【俳句クイズ(6)】の答
答:BとC
 みなさんは中7の切れ字の「や」に注目されたのでは?。正解は東京でお住まいだった町春草先生の俳句です。往診の句碑の書をかいておられます。みなさんも機会があったらご覧ください。
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第21回 (2006.8月@)
俳句 あさがおやろじにひのさすこのじこく
作者 @すずきまさじょ

俳句 朝顔や路地に日の射すこの時刻
作者 鈴木真砂女

今月の例句
   立秋の月のメールの届きけり  山下 雅司
   宿題のプリント覗く甲虫     真帆

【俳句クイズ(7)】の答
@葛咲くやふるさと甑島めぐり(秋)A海よりの雨のすだれの二日かな(新年)B赤潮の帯幾筋ぞ甑島(夏)
C鳥渡る甑風力発電所(秋)D子を連れて行くふるさとや稲の花(秋)E鯉のぼり児童数にも勝りたる(夏)
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第23回 (2006.8月A)
俳句 あをあをとふうせんかづらともりけり
作者 Aひらいしょうびん

俳句 あをあをと風船かづらともりけり 
作者 平井照敏

今月の例句
   野辺に咲く芙蓉の花よ母の顔  山下 雅司
   朝涼し木々の葉裏の反り返り   真帆

【俳句クイズ(8)】の答
答  やさい…冬菜は冬野菜の総称。大根、葱、パセリ、秋茄子と全部に季節の野菜が入っています。
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第24回 (2006.9月)
俳句 とどまればあたりにふゆるとんぼなか
作者 @なかむらていじょ

俳句 とどまればあたりにふゆる蜻蛉かな 
作者 中村汀女

今月の例句
   大空を静かにわたる鷹(たか)の群(むれ)  山下 雅司
   おにごつこ忘れて群れる稲雀          真帆   
     *旧仮名遣いでは「おにごっこ」の表記は「おにごつこ」となります。

【俳句クイズ(9)】の答
答  桜島(さくらじま)。作者は@高浜虚子A藤後左右B米谷静二。
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第25回 (2006.10月)
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