Snakes and Arrows

Released 05/2007

Far Cry Hope
Armor and Sword Faithless
Workin' Them Angels Bravest Face
The Larger Bowl Good News First
Spindrift Malignant Narcissism
The Main Moneky Business We Hold On
The Way The Wind Blows


S&A解説     S&A 雑感     S&A Tour



Far Cry

はぐれ犬とさまよう狂人が
よそ者に吠え掛かり、伝わらない言葉を口走る
運の潮流が満ち引きする中
電流の変化が、若者たちを充電する

僕らが継承していると思っている世界の姿とは程遠い
僕らが共にしていると思っているやり方とは、まったく違う
電流が流れていくのが、感じられるかもしれない
回路が爆発していくのが、見られるかもしれない

世界の頂点に立ったように感じた
でもあっという間にそれは僕の上に落ちてきた
やり返せる
見返してやるさ

車輪の前方に出れたと感じた
でもたちまち、車輪は僕を轢いていった
やり返せる
見返してやるさ


信頼と裏切りの織り成す、つむじ風のような人生
怒りは湧き起こり、やがて静まり、繰り返される
暗い地平線からゆっくりと昇る満月が
君の足元に銀の光を投げかける

僕らが受け継いでいると思っている世界の姿とは程遠い
僕らが皆で決めたと思っているやり方とは、まったく違う
感じられてくるだろう、電流が流れていくのが
見えてくるだろう、回路が爆発していくのが


僕らが受け継いでいると思っている世界の姿とかけ離れている
輪が大きくなっていくのが、見えてくるだろう
惑星達が熱を持っていくのが、感じられてくるだろう

世界の頂点に立ったように感じた
でもあっという間に滑り落ち、下敷きになった
やりかえせる
見返してやるさ

車輪に先んじることが出来たように感じた
でも次の瞬間には、その輪に轢かれていた
やりかえせる
見返してやるさ

空の裂け目から、ずっと飛んでいった
でもあっという間に、墜落していった
今に見ているがいい
きっと見返してやる

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Armor and Sword

子供に伝承される蛇と矢は
無数の傷跡を残す原因にもなりえる
防御を張り巡らせ、安全な場所を作り出すと
深い闇に包まれた未踏の場所が広がっていく

時には要塞が強固過ぎることもあり
愛が弱すぎることもある
身を守る鎧となるべきものを
鋭い、怒りを含んだ剣に、何が変えてしまうのだろう

より善良な本質は、高みへ至る道を捜し求める
来るべき夜に、慰めと安全を与えてくれる場所を
戦わない者は、誰も彼らの天国には入れない


人は信仰を持ち続ける、大いなる慰安のために
自分自身から解放される手段として
瞑想や薬物の力を借りて
安らぎとして、それとも約束された報償を求めて

時には精神が強すぎることもあるのか
それとも、肉体が弱すぎるのだろうか
慰めを探し求める、その欲求があまりに強すぎる時もある
輝く完全な鎧は、鋭利な、血にまみれた剣と化していく

まもなく来る夜に、慰めと安全を与えてくれる場所
永遠の光に包まれた未来
戦わずして、彼らの天国に入れる者は、誰もいない


闘争と敗走の警報が乱れ飛ぶ混乱の中
砲弾の光に照らされ
流れる血はその色を失っていく
戦わなければ、誰も彼らの天国には入れない
姿の見えぬ、未知の神の足元で
戦いの旗がなびいている
戦わない者は、一人として彼らの天国には行き着けない


損傷が多大すぎる時もあるのか、
それとも意志が弱すぎるのだろうか
本来は鎧となってくれるはずのものを
鋭い、燃えさかる剣に、何が変えてしまうのだろう

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Workin' Them Angels

走り抜けていく、東へ向かって、過去の中へと
バックミラーの中に過去が遠ざかっていく
音楽の波に心を奪われながら、砂漠に向かう道を走る
工場街の真ん中で、記憶がハミングしている

僕の人生はずっと
天使たちに無理をさせてきたと思う
バイクでも車でも、生き様さえも
限界ぎりぎりで生きてきたから
天使たちは、大変だろう


飛ばしていく、光の山脈(シエラ・ネバダ)を越えて、傷ついた街へと
空を飛んでみたい、そんな奔放な願いに心満たされて
ハイウエイを通って、傷ついた街へと
映画のシーンの真ん中で、記憶が弦を爪弾いている

今までずっと
天使たちに無理をさせてきたと思う
走って、駆けて、飛んでいったから
限界の向こう側へと
しっかり働いてくれ、天使たち。大変だけれど

過去と未来の間の、ぎりぎりの淵に向かって走らせる
音楽をのボリュームを上げて、微笑を漏らす
その曲と、消えていく時の物語に、心奪われて
イギリスの冬の奥深くで、記憶がドラミングしている
アフリカの村の奥深くで、記憶がビートを刻んでいる

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The Larger Bowl

もしいつも言われているように、僕らは皆同じ存在なのだとしたら
なぜ異なった運や定めになるのだろう
暗雲のような恐怖の下で生きる人々もいれば
鉄のゲートに守られて、日々を過ごす人々もいる

なぜ異なった運や定めになるのだろう
ある者は祝福され、ある者は呪われる
鉄のゲートに守られて、日々を過ごす人々もいる
最悪のことしか見れない人たちもいるのに

あるものは祝福され、ある者は呪われる
運と才能に恵まれた人もいれば、生まれながらに傷を負った人もいる
最悪のことしか見れない人たちもいるのに
地上に満ちた、多くの苦悩

運と才能に恵まれた人もいれば、生まれながらに傷を負った人もいる
決して変えることの出来ないことは、たしかにある
この地上に満ちた多くの苦悩
何か、ひどい手違いが起きてしまったんだ

決して変えることの出来ないことは、たしかにある
その理由のいくつかは、決して明らかにされることはない
何か、ひどい手違いが起きてしまったんだ
もしいつも言われているように、僕らは皆同じ存在なのだとしたら

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Spindrift

西の岸辺に波が砕け散り
東からの風が猛々しく吹き付ける
波頭は砕け、波飛沫となって吹き流れていく

西の海辺に波が砕け散ると
心に不安が押し寄せる
抗えず引き裂かれていく波
そんなイメージを感じてしまうから

君がそんな風に話すなら
なんて言えば、いいのだろう
どう答えば、いいのだろう


西の海辺に太陽が沈んでいくと
風は東から荒々しく吹きつけ
巻き上げられる砂が、砂煙となって飛んでいく

西の海辺に太陽が沈んでいくと
不安でたまらなくなる
砂漠から乾いた熱い風が吹きつける
愚か者が何を信じていたって、かまいはしない

なんて言えば、いいのだろう
どんな言葉で答えれば、いいのだろう
君がそんな風に言うのなら
風と波に向かって、言葉が飛んでいく


(もう少しだけ、君の近くへ)
僕を運んでくれる波は、どこかにあるのだろうか
もう少しだけ、君の側へ近づけたら


何をしたら、いいのだろう>
僕が信じていることは真実なんだと
君に信じさせてくれる、そんな言葉は
どこかにあるのだろうか

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The Main Monkey Business

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The Way The Wind Blows

今や、こんな有様だ
まるで暗黒時代に戻ったようだ
中東から中西部に至るまで
世界は迷信に覆い尽くされている

今や、こんなことになってしまった
疑うことを知らない、忠実な軍勢が
中東から中西部に至るまで
祈りを捧げ、武器を手渡している

そんな風に考える人が多すぎるから
何か言う時には、気をつけたほうが良い
君が見るようなものの見方をしない人たちに向かう時には
そんな人たちはどこにもいる、世界中のどこにも

むき出しの、風雨にさらされた岸辺では
風向きに沿ってしか、伸びていくことは出来ない
生き続けるための戦いでは
今ここで身を屈めるしかない

僕らは風向きに沿ってしか、伸びて行くことは出来ない
今この時に頭を下げ、従うしかない
そうしなければ、その度に打ち倒されるだけ


今や、こんな状態になってしまった
大衆を欺く口先だけの演説が幅を利かせる
中東から、中西部に至るまで
神聖とは程遠い同盟で結ばれた十字軍のようだ

今は、こんな有様だ
まるで暗黒時代に逆戻りしたかのようだ
中東から、中西部に至るまで
どんな科学でも太刀打ちできない疫病がはびこる

連中は半分ものが見えなくなっているようだ
置き去りにしなければならない子供もいない
悪霊が彼らの羊たちに取り付いているのに
羊飼いはその羊たちに祝福を与え、その数を数えている間に


吹きつける風にさらされた剥き出しの海岸に
たった一本生えた松の木のように
僕らは風向きに沿ってしか、伸びて行くことは出来ない

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Hope

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Faithless

何が良くて何が悪いか、それは自分で決める
天にいるという精霊よりも、導く星の方が良い
人ごみの中を移動しながらしゃべりたてる
説法を解く、あらゆる声がする
中身のない器ほど、うるさく響き渡るように
寺院や市場で、うまく正体を隠している
愚か者たちや盗人たちがいる

春の奔流の中、川底に横たわる石のように
僕はじっとして、流されはしない

風にそよぐ柳の木のように
海岸線にそびえる崖のように
心乱すことなく、自分を保っていける


信仰のための信仰は持たない
信じている信条もない
信仰なき者と言われてもいい
僕はずっと希望を持ち続ける
そして愛を信じている
それが僕にとっての信仰


僕は自分で、感情のバランスをとっていける
自分の選択がふさわしいかどうか、教えてもらわなくてもいい
僕が決めた道を捨てさせようと
怒鳴り、叫ぶ、あらゆる声がする
あるものは厳かに、あるものは力づくで
寺院や市場にたむろする
愚か者や盗人は、危なくて仕方がない

深く白い静寂の下
その身を屈める森のように
僕は静かに抵抗してみせる

夜の間だけ花開く
砂漠に咲く花のように
静かに耐えてみせよう

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Bravest Face

大切に思えるものが少ししかなかったとしても
それでも、とても大切なことに変わりはない

この素晴らしい世界のことを歌った曲を
僕は気に入っている
明るい側面を見せてくれるから
そして時には、それは本当だって思えるんだ
少なくとも、そんな人が何人かはいるだろう

素晴らしい歌を生み出してくれる
そんな世界が好きだ
でも、もっと暗い側面だってある
悲しいことに、それもまた真実なんだ
そう思える人は、僕らの中にも大勢いる

どんなに愛らしい子供にも、意地悪な心が潜む
どんなに強い男でも、弱々しい子供の心が隠れている
この世界中のどこにも、決して魔法の世界なんかありはしないから
生き抜いて上を目指すなら、ありったけの勇気を持って
平然とした顔を装った方がいい


どんな殺人事件も解決する
あの(TV)ドラマは気に入っている
英雄的な側面だと思うから
そこには正義と復讐もある
少なくとも、物語の上では

胸のすくような結末を見せてくれる
そんな物語は好きだ
でも、もっと厄介な側面だってある
悲しいことに、それもまた真実なんだ
そう思える人が、皆の中では大勢いる

どんなに優しい声の中にも、とげのある言葉が潜む
どんなに老いた目にも、若々しい魂が顔を覗かせる
どんなに不安定な心にも、鉄のような芯の強さがあり
どんなに快適なドライヴでも、タイヤが鳴る瞬間がある

大事に思えるものはとても少ないかもしれないけれど
それでも大事なものであることに、変わりはない

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Good News First

僕らが意見の一致をみた最上のものが
もっとひどくになっていくだろう、ということだなんて
君が慣れ親しんだ善意に溢れた宇宙に
いったい何が起こってしまったのだろう
周りを巡る星たちが希望の光を投げかけて
きっと喜ばしい知らせをもたらしてくれるという
そんな約束を信じられる人もいる

君だって、以前はそんなふうに感じていたよね
それは君が口にする、一番悲しい言葉だ
だけど僕はわかっている、
君はきっとあの日のことを覚えているって
そして僕が口に出来る精一杯の、一番美しい言葉も


中でも一番最悪なことは
君が正しいかもしれないということだ
どうしてこの争いが始まってしまったのか
僕はいまだにはっきりとはわからない
でも、これだけは感じているんだ
まだまだこれから先も、トラブルは続くだろうって
だから、悪い知らせなんて、どうだっていい
そのかわりに嬉しい知らせを、もたらしてはくれないか


恐れるものなんて、何もないって言う人もいる
でも、僕はそうじゃない
僕は十分、恐れを感じているよ
僕のために、君のために、その両方に
時はそれでなくても、最悪の結果を持ってきてしまうだろう
だからお願いだから
先に喜ばしい知らせを教えてくれないか

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Malignant Narcissism

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We Hold On

いったい何回あったことか
些細な争いのすべてに疲れ果て
もう止めてやると脅され
すべてを投げ出して逃げようと思ったことが

いったい何度あっただろう
夕の嵐に、出発を諦めざる得ない中で
正面玄関のドアを叩きつけ
沈み行く太陽に向かって
車を走らせたい衝動に駆られたことが


進み続けよう、夜が明けるまで
限界ぎりぎりのラインを、
何度引きなおさなければならなかったことだろう
疲れ果てて、終わりになってしまっても不思議じゃなかった
でも、僕らは続けていこう


今までに何度あったことか
幾度とない繰り返しに、すっかり消耗してしまい
運命に逆らおうと懸命になって
コーヒーブレイクを測るように時間が過ぎていったことが

いったい何度あったことだろう
自らの野心を飲み下さなければならなくて
古くからのやり方を捨てたいと願い
新しい道を探したいと渇望したことが


こんなに長くの間、ずっとやってきた
これほどひどい間違いを犯さずにすむかもしれない
そんな機会がきっとあるだろうから
くたくたに疲れて、消えて行ってしまってもおかしくなかった
でも、僕らは持ちこたえていこう

いったい何度あったことだろう
そもそもその価値があるのかどうかと、自らに問いかけたことが
日々を過ごすための
別の道がきっとあるに違いないと


でも、僕らは耐えて進んでいこう

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