Clockwork Angels

Released 06/2012

Caravan Seven Cities of Gold
BUTB The Wreckers
Clockwork Angels Headlong Flight
The Anarchist BUTB2
Carnies Wish Them Well
Halo Effect The Garden


CA MEMO(工事中)    CA 小説版  



キャラバン

 それは、まるで一生分ほどの遠い昔に思える――本当に、その通りなのだが。いや、それ以上かもしれない。少年にとっては、農場での暮らしは理想的なものだ。だが、青年になった僕には、その平和さや決まりきった毎日そのものが息苦しく、耐え難いものに思われた。僕には大きな夢があり、それを追求するためには、広い舞台が必要だった。そう、この世界全体という。
 僕らの村、バレル・アーバーの近くを、スティームライナーが通っていた。曲がりピニヨン河に沿って伸びるレールの上に降りてくると、クラウンシティへと向かって走っていく。あの夜、その列車が通り過ぎていくのを見つめながら、どんなに僕は祈ったことか。ここから出て行きたいと。


火だけが照らすこの世界で
突き刺すような星の下を行く、長い炎の列
スティームライナーが通り過ぎていくのを
僕は立ち尽くし、じっと見ていた

うなりをあげて、キャラバンは進んでいく
彼方の、夢の都へと向かって
キャラバンは、僕を前へと運んでくれる
とうとう自分の道へと
自分の道へと、ついに

大きなことを考えるのを、やめられない
大きなことを考えるのを、やめられない


火だけに照らされたこの道を
行くべき道ではなく
自分の行きたい道へと進む
通り過ぎていく影を、僕はのぞき見る
夜を抜けて、街へと向かう
そこでは、若者が成功するチャンスがあり
過去から脱出できるチャンスがある
うなりをあげて、キャラバンは進んでいく
キャンバスの幌を通して、星が瞬いている
うなりをあげて、キャラバンは進む
とうとう僕の道へと

こんなに小さく感じられる世界では
大きく考えるのことを、やめられない

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BUTB

僕らはあたうる限り最高の世界にいる、いつもそう教えられてきた。ウォッチメイカー様はクラウン・シティから、レギュレイターたちを使って、世界を治めている。錬金術僧たちは動力と光の素となる冷たい火を、僕らに与えてくれる。すべてのものが、素晴らしく制御されている。さまざまに訪れる個人の運命を、僕らは皆、当然のこととして受け入れてきた。ぼくらはずっと、こう教えられてきたから。「自分に起きることは、どんなことであれ、自分自身の行為の結果なのだ。もしそれに値することをしていなければ、何も起きはしないのだ」
どれも僕にとっては、正しいとは思えない……



僕は信じるようにと、育てられてきた
宇宙には、それ自身の計画があるのだと
僕らは人間に過ぎないのだから
理解しなくてもいいことなのだと

宇宙には、それ自身の計画があるのだ
すべては最善の結果へと、導かれるという
報われるものもいる
そして悪魔が、残りを連れ去っていく

すべては最善の結果へと導かれる
言われたことを信じるんだ
市場で盲人たちが
売られたものを買っていくように
最後の息を引き取るそのときまで
言われたことを信じるんだ
我らの愛するウォッチメイカー様は
我々皆を、死ぬほど愛してくださるのだから


世知辛い世の中だけれど
信頼するようにと、いつも教えられてきた
ほとんどすべてが失敗に終わるような世界に
天の正義が行き渡るだろうと

僕らが受ける喜びも苦しみも
みんな、その代償とともにやってくる
勝利によって得たものは
失ったものと、まったく同じもの

最後の息を引き取るそのときまで
僕らが受ける喜びも苦しみも
それに値する行為の結果に違いない
僕はそう信じるように言われ、育ってきた

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クロックワーク エンジェルス

僕が一番見たいと思っていたところは、クロノススクエア――そこは、クラウンシティの中心部にある。その街や、クロノススクエアの、様々な映像を見てきた。でもどれ一つとして、その壮大さを伝えてはいない。タイムキーパーたちの聖堂の、天に届くような塔や、天使たちの光り輝く壮観さ――陸と海、空と光を司る天使たちが、まばゆい光を放つ浮遊する球体の上で、光を浴びている。



都市の広場、その遥か高く
空中に浮かぶ、光の球
夜を背景に、そのさらなる高みに
時計仕掛けの天使たちが、光を浴びている

愚か者にも賢者にも等しく
あらゆる宝物を約束してくれる
神秘の女神
姿を変えた精霊
拝礼し、目を閉じるたびに感じる、その歓び
時計仕掛けの天使たちは、あらゆる褒章を約束してくれる

時計仕掛けの天使たちは両手を広げ、歌う
揃った動作で、優雅に、まるで生きているかのような動き
光と海、空と陸の女神
時計仕掛けの天使たちに、人々は両手をさし上げる
まるで飛ぼうとするかのように


都市の広場の隅々にまで
その力は空中に満ちている
遥か高みにいる天使たちを
人々は見上げ、敬愛する

コマンドによって動く、天上の機械
こんなにも繊細で、そして壮大な
神秘の女神
崇拝の気持ちに動かされ
目を閉じ、そして頭を垂れる
時計仕掛けの天使たちは、あらゆる褒章を約束してくれる

 汝自身の理解に頼ることなかれ
 無知こそ善、そして真の祝福
 完全な愛と、完全な計画を、信じることだ
 すべてのものは最善の結果へと導かれる

飛び散った火花のように、星々は輝く
時計仕掛けの虹が、空に紡ぎだされる
目に見える以上の啓示
精霊の機械

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行商人(その1)

 霧の立ち込める森の道を、人のひしめく村の広場を、クラウンシティの通りの雑踏を――彷徨える行商人は、国中を旅する。永遠の呼びかけを発しながら。
「足りないものは何かね?」

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アナキスト

満足しきった、盲目的な人々の間を歩きながら、アナキストは行商人の呼び声を聞き、嘲笑的な笑みを浮かべた。「私に足りないもの? そう――復讐だろうか――?」



その歌を歌わせてくれる時間が、果たして世界にあるのだろうか
声は沈黙して久しいのに
これまでずっと、周りとうまくやろうとしてきた。でも彼らは私が悪いと言う
私はどこにも属したくはなかった――とても強かった

私には彼らのダイアモンドも、微笑みもない。彼らが持っている幸せも、愛もない
だから彼らが妬ましい。公平な取り分を与えられたことなんて、ただの一度もなかった

世界を真っ黒に塗りつぶしているのは、私の中にあるレンズ
憤激の中に流れ込んでくるのは、毒のプール、そして真っ赤な霧
いつも否定されてしまうこと
なぜか途絶えてしまった、昔の約束
そんな失くしてしまった私の一部が、檻のように、私の周りに伸びていく


お前たちの科学的な頭でできることは、
生身の肉体の中を、闇雲に探し回ること
石の中に、血を見つけてごらん
自分が何を知っているかは、決して外には出さないできた
自分が何を感じているかは、いつも知っていた
自分自身の復讐を考えているんだ――私はずっと一人だった

ああ――彼らは私を陥れようとした
ああ――彼らに思い知らせてやらなければ

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カーニーズ

僕は移動カーニバルの仕事を見つけた。クラウンシティでの真夏のフェスティバルで、僕らは広場のど真ん中、ちょうど天使たちの真下に、ゲームや遊具を設置した。ある晩、にぎやかな音やさまざまに入り乱れる人々で混みあったその最中に、僕は一人の男が、針金と木の樽で何か作業しているのを見た。彼は立ち上がり、振り返った。アナキストだ!手に時計仕掛けの起爆装置を持っている。僕が群集に向かって、気をつけろと声を上げた時、奴は手に持った装置を僕に向かって投げつけてきた。僕はそれを機械的に受け止めた。ちょうど人々が僕のほうを振り向いた、まさにその時に! 僕は逃げた。とても無様な格好で。そして曲がりピニヨン河を海へと向かって、下って逃れていった。



天使たちが見つめるその下で
繰り広げられる、見たこともないような光景
くるくる回る光と顔たち
悪魔じみた音楽と、ジプシーの女王たち

鉄の輪のきらめき
機械仕掛けの踊りに、くるくる回る本体
火打石と鋼の匂い
それは運命の輪、運試しのゲーム

ここから出て行きたいと、どんなに祈ったことだろう
どこでもいいから、僕を連れて行ってくれと
時々天使たちは、その祈りをかなえることで
僕たちを罰することもあるようだ

むき出しの悪意に満ちた表情に
若者の血は凍りついた
命がけの対決だ
こんなに危険な装置だなんて

群集に向かい、警告の叫びを発して
非難の声が高く響き渡る
無実の者の手に握られた、チクタクと音を刻む箱
それに向かい、悪意を持った群集たちが、怒りとともに押し寄せる

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ハロー・エフェクト

僕は演技者の一人に、なすすべもなく恋に落ちてしまった。彼女は故郷に残してきた娘とは、まったく違ったタイプだった。そして僕は、だんだんとわかってきた。彼女こそ僕の捜し求めてきた人だ、そう思い込んでいただけだと。僕は憑かれたように彼女を追い続け、とうとう彼女も僕を受け入れてくれた――だがやがて、彼女は僕を軽蔑し、拒絶し、僕はいたく傷ついた。またしても僕は、自分自身の完璧な伴侶像を作り上げ、それを彼女の上に投影しようとしていたようだ。それはうまくいかなかった。でも、その幻想は僕の人生全体を彩ってくれた。



僕は何を見ていたのだろう
僕は愚かだった
かかとに翼の生えた女神よ
僕の幻想をすべて
彼女の上に投影していた
僕が見たかった理想像として

僕は何を知っていただろう
僕は愚かだった
少しずつ、僕は学んでいった
僕が裏切られるのを見て
友達は狼狽していたけれど
前もって教えることなんてできないとわかっていた


何を気にしていたのだろう
僕は愚かだった
少しずつ、僕は燃え尽きていった
たぶん時々は
汚点に思えたりすることもあるだろうが
その時の光景は、なんときれいだったことか

僕は何をしていたのだろう
僕は愚かだった
若気の過ちから何かを得ようとしていたなんて
何回となく
また幻想に恋をしてしまったと
話すのは恥ずかしいことだ

何回も繰り返し
また幻想に恋をしてしまったと
話すのは本当に恥ずかしいけれど


かかとに翼の生えた女神よ

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セブン・シティ・オブ・ゴールド

その伝説は何世代もに渡って、語り継がれてきた。西の海を渡ったその果て、スティームライナーが飛ぶことのできないその地域に広がる荒野には、七つの黄金都市が隠されているという。無法な港町、ポセイドンシティへ向かう貿易ルートの頑丈な船に乗って、僕は思い切って海を渡ってみることにした。その港町でしばらく、錬金鉱山で仕事をするスティームライナーで働き、それから僕はレッドロック砂漠へと出発した。この世のものとも思えないような形に刻まれた、幾つもの石のモニュメントがあった。そしてもっとも有名な都市シーボラ――その名は子供のころから、僕の夢の中で響き続けていた――を捜し求めて北へと向かうにつれ、だんだんと寒くなっていった。



こんな土地では、人は過去を失くすことができるだろう
あてもなく彷徨う
乾ききった、名もないところでは
こんな土地では、人は道に迷いかねないだろう
渓谷と仙人掌(サボテン)の
終わりもなく、道もないところでは

不気味な永遠の中を捜し求める
前世紀の海の中、刻まれた場所を

黄金の七都市
その物語は僕の想像に火をつける
黄金の七都市
この荒野の中の、壮大な蜃気楼
黄金の七都市
まるで幻覚のように、夢の中で輝いている
何かの啓示のように、太陽の中で煌きながら
彗星や星座のように、遥か遠くに


こんな土地では、人は我を忘れることができるだろう
物語をもう一度書き換えて
栄光をもう一度取り戻すんだ
こんな土地では、人は命を失いかねないだろう
目がくらむような太陽、そして友もなく
氷に閉ざされ、終わりもなく

遠くへと進んでいくにつれ、夜は長くなっていった
刺すような寒さが訪れ、深い雪のサハラが広がっていた


彼方の煌きは、天国の門なのだろうか
残酷な運命の果てに、長いこと待ち望んだ財宝がもたらされるのだろうか

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レッカーズ

あの砂漠で、かろうじて凍え死ぬのを免れた僕は、ポセイドンへと引き返した。そしてそこから故郷へと向かう船に空きが見つかったので、それに乗った。ひどい嵐に襲われた僕らは、思いがけなく灯台の明かりを見つけた時、これで助かったと思った。だがその方向へ航海していくと、程なくそれは偽りだったとわかった。それはそこの住人たちが船をおびき寄せ、岩だらけの浅瀬に座礁させるために置いたものだったのだ。彼らは貨物を略奪し、乗組員や乗客たちを、氷のような波の中に見捨てていった。
 生き残ったのは、僕一人だけだった。



見えない岸辺で、荒波が砕け散る
ハリケーンの牙にかかって
僕らは空しく苦闘していた
地獄のような夜に――亡霊のような明かりが
たたき付けるような雨の向こうに現れた
人の輪による救いだ

わかっていることは、あまりに話がうますぎるような奇跡には
時には用心しなければならないということ
わかっていることは、人生のあらゆる側面を知り尽くしていると思っていても
時に真実は、真逆なこともあるということ
わかっていることは、時には用心しなければならないということ
時には自分自身がその標的になってしまうことが、あるから


恐ろしい音を立てて、船は座礁した
岸辺からの歓声に圧倒されながら
僕らは何が起こったのかわからなかった
薄暗い嵐をついて、人々が押し寄せてきた
彼らはもうこれ以上持てなくなるまで
手当たりしだい何もかも奪い取っていった


見えない岸辺で、荒波がうなりをあげる
氷のような墓の牙にかかって
人の輪は、血生臭い汚点を残して
猛り狂う波に流されていった


わかっていることは、
記憶は時に思い出すのが困難なほど重い時があるということ
まるで青天の霹靂に打たれたように

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ヘッドロング・フライト

僕の人生を思い返し、その「大いなる冒険」を語る時――それは、時にはそれほど壮大には感じられないこともあった。でも結果として考えると、僕は決してどれも変えたくはない。偉大な錬金術師の一人であるフレディッチ・グルーバーの言葉のように、
「もう一度最初から、この人生を繰り返し生きることができたらいいのに」



この大いなる冒険のすべての旅を
いつもそんな風に感じているわけではなかった
自分で作り出したものだから
他のものと取り替えたくはない
できる限りベストは尽くした
それだけは言えるから

暗い昼間もあった
もう一度、この人生を繰り返し生きてみたい
明るい夜もあった
もう一度、この人生を繰り返し生きてみたい

この突っ走った逃避行の、すべてのハイライト
出せる力をすべて尽くして、やり続けてきた
あの時感じていたことを振り返ると
もう一度、この人生を繰り返し生きてみたい

大きな鋼鉄の輪の炎をかきたてて
星々の間を、星船を操ってきた
戦うことを学び、愛することを学び、感じることを覚えた
ああ、もう一度この人生を、繰り返し生きてみることができたなら


このすべての宝物
黄金と栄光
いつもそんな風に感じられたわけではないけれど
後悔はしない
決して忘れはしない
明日を今日と取り替えることはしたくない


戦うことを学び、愛することを学び、盗むことを覚えた
ああ、もう一度この人生を、繰り返し生きることができたらいいのに

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行商人(その2)

行商人は旅を続ける。

「何か足りないものはないかね――」

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BUTB2

「何か足りないものはないかね」この運命的な言葉は、僕が失ったものすべてを省みる、内なるモノローグにひらめきを与えた。見境のない楽観主義はもうない。大いなる力への信頼も、もうない。苦痛はあまりに多く、そして嘆きも失望も、あまりに多い。それでもなお、大いなる皮肉のように聞こえるが、僕が今信じられるのは、愛の交換だけだ。子供ころ反射的に信じていた「僕は信じるように育てられてきた」――それは、もうほとんど残ってはいないのだけれど。



僕は信じるように育てられてきた
その信念は、今はもうない
楽観主義の明るい輝きは
どうしてだか僕を見捨てていった

その信念は、今はもうない
人生はひどいものから、もっと悪くなっていった
この機械仕掛けの宇宙に
僕を慰めてくれる哲学はもうない

人生はひどいものから、もっと悪くなっていった
それでも僕は、生きることを選ぶ
愛するための、笑うためのすべを見つけよう
与えることのできる、別のすべも

それでも僕は、生きることを選ぶ
嘆いている時にも、何かを与えられるように
天秤が自分に不利なように傾いたとしても
僕は信じるように育てられてきたのだから

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ウィッシュ・ゼム・ウェル

犠牲になって、嘆いて、そして失望して――ほとんどいつも、そんな風だった気がする。それでも僕は、敗北感に打ちひしがれたり、皮肉になったりはしたくない。怒りや不満は心に残った燃えカスに過ぎず、一生涯持ち続けていくものではないという信念を、僕は持つようになった。僕を傷つける人たちに対して、一番良い対応は、その人たちから逃れること――そして、彼らの幸運を祈ることだ。



君にできることは、相手の幸運を祈ることだけ
君にできることは、彼らの幸運を祈るだけだ

羨望の毒に染まると、精神は辛らつになって
いつも怒りを覚え、不満を抱えてしまう
見込みのない人にも、恐ろしかったり、卑しい人にも
内に悪魔を宿している人に対してさえも

君自身がそうではなかったことを、運命の星に感謝するといい
背を向けて、そこから歩き去ればいい
立ち止まって、なぜと問いただすことさえ、しなくていい
きびすを返して、別れを告げればいい


慈悲の心を一切交えずに判断する人たちは
皆決して学ぼうとはしない、環境の犠牲者にすぎない
見込みのない人たちには、ただあきらめたらいい
君を焼き尽くそうとする人たちに対してさえも


君に対して、良くない仕打ちをした人たち
自分は強いのだと見せかける人たち
君は不満をずっと持ち続けてきたけれど
同じ悲しい歌をずっと歌い続けていく価値はないんだよ


もし君が地獄の中を歩んでいたとしても
そのままずっと歩き続けたらいい
鬼たちは、勝手にその辺に住まわせておいたらいい

ただ、彼らの幸運を祈ればいいんだ

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ガーデン

昔僕は別の時空上で、カンディードという名の主人公を描いた物語を読んだ。彼もまた、いくつもの成功しなかった冒険や悲劇といった、悲惨な経験を潜り抜けたあと、コンスタンチノープルの近くの農場に落ち着いていた。哲学問答を聞きながら、カンディードは答えた。「それは大変結構。でも私は、自分の庭を耕さなければなりません」
 僕自身の物語も、今ちょうどその地点に到達したところだ。その人たちの人生での行動や態度の中に、比ゆ的な庭園が存在していて、その庭園の宝物は愛と尊敬なのだ、他の人たちや自分自身から、愛と尊敬を得、集めること、それが僕の人生の真の探求なのだと悟るに至った。「さあ、僕らの庭の手入れをしなければ」



存在可能な世界のうちのひとつの、この世界で
すべては最善の結果へ導かれるのか、
それとも何かの奇妙な試みに過ぎないのか
それはあるがままに存在している――そして、それが何であっても
時はそれでも、終わりのない戯れのまま

君が夢を見ている間に、時の矢は飛んでいく
時間は時を刻み、細胞も時を刻んでいく
ウォッチメイカーは自らの計画を進めていく
時間は時を刻む――時を刻んで過ぎていく

人生の価値を図るものは、愛と尊敬の重さ
勝ち得るのはこんなにも大変で、
たやすく燃え尽きてしまうものだけれど
それがその生涯にわたって
はぐくみ、守っていく庭園


太陽は上り、また沈んでいく
星々は空を回っていく――夜の間、ずっと回り続ける
それはあるがままに存在している――そして、永遠に
すべての瞬間は、飛び去っていく記憶

君が息をする間にも、時の矢は飛んでいく
時間は時を刻み、細胞も時を刻んでいく
ウォッチメイカーは奥の手を出そうとしている
時間は時を刻む――時を刻んで過ぎていく

人生の宝物は、どれだけの愛と尊敬を得たか
どんな風に生きたのか、
どんな贈り物を与えることができたのかということ
その生涯にわたって
君が期待できる、それが唯一の見返り


未来は記憶の中へと消えていき
その間にあるのは、一瞬の時
その瞬間の中に、永遠に住み続けよう
希望だけが、目に見える唯一残されたもの

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