A FAREWELL TO KINGS XANADU
CLOSER TO THE HEART |
A FAREWELL TO KINGS
タイトルトラックでもあります。このタイトルは、ヘミングウェイの小説タイトル"A Farewell
to Arms"(武器よさらば)のもじりです。「王よさらば」と言う感じでしょうか。ここでは圧制を
ふるう権力者と、恐れ、己の無力に打ちひしがれて支配される人民の姿が描かれています。 XANADU
この曲がSamuel Taylor Coleridgeの詩 "Kubla Khan"を下敷きにして書かれていることは、
ご存知の方も多いと思います。平井正穂編、『イギリス名詩選』(岩波書店)の解説によりますと、
英語読みで「クブラ・カーン」、中国語で書くと「忽必烈汗」となるこの人は、日本ではフビライ・
ハーンという名で知られている人です。(歴史の教科書に出てきますよね) 13世紀に生きていた、
元の世祖です。(元は「元攻」で知られる、中国の王朝です。もとは蒙古地区で発祥しています。
これも歴史の教科書にあったような気がします。私にとっては、もう大昔なんですが‥‥) CLOSER TO THE HEART
さて、タイトル曲の回答とされるこの曲は、今やライヴには書かせない、会場中大合唱の、RUSHの
アンセムとなっています。彼らの主張のエッセンスがこの曲のこめられているとも言われます。
それゆえに──難しい! なかなか納得のいく訳ができません。とりあえずアップしましたが、私の
感覚では、70点くらいの出来です。(いや、60点かな?) CINDERELLA MAN
この曲はGeddyが「Mr. Deeds Goes To Town」という映画を見て、それをもとに作ったそうです。
私はその映画を見ていないのですが、おおむね映画のストーリーと曲のストーリーは合致していると、
RUSH FAQにはありました。(ちなみにこの映画、アダム・サンドラーとウィノナ・ライダーの主演で、2002年に
リメイク予定だそうです。) MADRIGAL
タイトルは「叙情短詩」と言う意味で、「対位法によるアカペラコーラス」と言う意味もあるそうで
す。どちらかと言うと、吟遊詩人が歌う小唄のようなイメージです。 CYGNUS X−1 BOOK T:VOYAGE
結果的に二枚のアルバムに渡って展開されることになるシグナス組曲の、第一巻です。ここでは、
自分の宇宙船ロシナンテ号をかって、白鳥座にあるブラックホールを目指す、宇宙飛行士の話が展開
されています。ということは、これは当然SFですね。自家用宇宙飛行船で、白鳥座まで行ける時代です
から。乗組員は、主人公一人だけのようです。一人で愛機もろともブラックホールに飛びこむところ
で、曲は終わっています。この後に続くのが"HEMISHPHERES"と、いうわけです。 アルバムについて
最初のライブアルバムで初期を締めくくり、次なる段階を目指した最初の作品です。
いまだにマニアの間では高い人気を誇る『第二期RUSH』のはじまりです。初期はへヴィ・メタル的
な音像でしたが、二期はかなりプログレ色が強くなっていると、一般には言われています。複雑な曲
展開、変拍子、哲学的な歌詞、それに長〜いインスト部と、プログレ的要素はたしかにてんこもりです。
でもユーロ系の、いわゆるプログレ本家(YESとかKING CRIMSONのような)とは、まったく毛色の違う音
ですね。そう言う生粋のプログレファンの方たちからはあまり認知されていないというのも、理由は
わかる気がします。 |