.re「専門家がいない」? | 返信 |
皐月一九郎 05/05木03:06 #r164 さすがに管理人さんだけあって、バランスのとれたお考えだと感心します。また、専門家をこのように考えている方が多いと思い、あえて投稿させていただ きました。私は、専門家といえるかどうかの判定基準として、物事(専門の分野 に限ってもよい)を的確に分析して有効な改善策を見出せる人物かどうかをあ げたいと思います。こう考えると、安全やヒューマンファクターの世界では、欧 米の受け売りであったり、色々な説の単なる寄せ集めで講演したり本を書いて いる専門家が多いことに気づくはずです。エラーは自分では気づかない潜在 意識の世界で起きますので、パイロットや医師などの現場の代表がヒューマン ファクター分析に長けているとは限りません。また、大勢で分析すればチーム ワークでよい分析ができるとも限りません。分析はセンスであり、ほとんど職 人芸といっても過言ではありません。本当はこのような才能をもった人材を育 てるとか選抜することが事故防止の手始めなのですが、「悪貨は良貨を駆逐す る」の例えのごとく、自称専門家がこのような人材の育成を阻んでいるのが現 状です。また「良薬は口に苦し」といいますが、本当の専門家の話が一般受け するとは限りません。もっとも、メリケン粉を飲まされても効くと信じている 患者は回復するといわれますので、エセ専門家の話が全く効果がないとはいえ ないのかも知れません。本当の専門家が育ちにくいというのは日本の社会全般 にいえることですが、人の命を預かる安全やヒューマンファクターの世界では それを容認してはいられません。今回のJRの事故でも、運転手の人権を蹂躙す るような専門家の意見が多すぎますね。前駅で停車できなかったことと、脱線 転覆したことが同じ車輌故障に起因したものであれば、運転手は被害者の一人 である可能性もないわけではありません。医療の世界でも、専門家による間違 った分析で間違った対策をとっている例がないでしょうか?バーコード付きの リストバンドで、患者取り違え事故がかえって増えることはないのでしょうか? 人命に関わることでは、お互いに謙虚でありたいものです。 |