.「報告書を義務とする範囲」 | 返信 |
管理人S-1 11/07日20:35 #r103 神無月さん今晩はS・S さんご投稿有難うございます。 あるレベル以上の問題(出来事)に関しては当然(どんな業界でも)報告義務 がありますね。 でも、「ヒヤリ」であるうちは本当は報告義務がない、報告するとしても「自 発的」な報告、不安全情報を収集する一つの手段、というのが本来の(あるい は他業界から導入したときの)考え方だったと思います。僕も10年位前に病 院でそういう提案をした事があります(もちろんそのときは無視されましたが)。 ところが僕のいる病院でもそうですが,今ではガチガチに「何でもかんでも実名 で報告の義務」があるかのようです。現場の安全担当者も不安全情報の収集が目 的なのか、書いてもらった(書かせた)ことを本人に対する安全教育の機会にし たいのか、安全でなく普通の知識教育の機会にしたいのか、がゴチャゴチャなと ころがあるようです。 現場で安全担当の看護師さんたちが一生懸命なのはわかるのですが、熱心なあ まり提出した当人に「教育の機会」と考えたり、「説教」のようになったり、用 紙が(名前はもとより全て書いて)結構面倒(統計には便利?)になっていたり すると、(自分が看護師だったら「ひやり」があったとしても)「まあ、結局た いした事ないし、誰も見てなかったし、上司に出していろいろ言われるのも面倒 くさいし」とほおかっむりしてしまいたくなります。 (実名でのインシデントレポ−トなどは東電の河野先生などはびっくりされてい るようです) 報告書を「義務とする範囲(レベル)」はきちんと決めるとして、「それ以下」 のものは「失敗経験の共有」とか「システム(自分の病棟や病院、組織)の問題 点・弱点を発見する」とか「TRM」「HF」的な考え方を地道に教育(という か「なじませていく」)して、その結果、自然に「こんなことがあって・・」と 言ってくる」ような雰囲気をつくっていくほかはないと思います。 まっ、簡単に言うと(僕の性格からしても)もうちょっとアバウトでも、ゆるく てもいいんじゃないか、ということです。(と、自分のいる病院で提案しても「 あなたはいいかげんだ」位に言われてしまうのですが・・・悩?苦笑?) 少し前に、航空会社の方のお話を聞く機会がありました。そこではいくつかの 情報を共有する手段のなかに「ECHO(experience can help others)レポ−ト」 というものがあるそうです。言葉どうりにあくまでも自発的なレポ−トなようで す。「言葉」もいいですね。 ところで他の「業界」ではこの手の「ヒヤリ」報告はどの程度義務なのでしょうか? |