久田流向翔会の紹介

久田流向翔会は、鈴木宗良が 昭和58年に発会しました。

鈴木宗良は、関東にこの人在りといわれた川越知足庵の教えを受けた稗田氏に10代で入門し、お点前の練習だけではなく早くから茶事を経験することにより、茶道の楽しさ、奥深さを知りました。戦中戦後の一時期、自身も世の中も茶道どころではなかった時期にも、家庭で手作りのお菓子に薄茶を立てて楽しみ、再開のときを待ちました。再開後は東奔西走して教えを請い、茶道を追求し社中を育てました。

 

65歳を迎えるにあたり、自らが信ずる茶道をさらに究めるため、また、久田流茶道を楽しみ、お点前を修得する事を通じて<茶の心>すなわち<礼儀を重んじ、出会いを大切にすること>を 共に学ぶことを目的として、久田流向翔会を設立しました。

 

久田流のお点前の特徴

濃茶、薄茶共にお点前のはじめに、羽点前があります。

羽点前

羽根点前・・・点前のはじめに、羽根で点前座を浄めます。

炉仕舞/風炉仕舞・・・点前の終わりに袱紗で炉縁や釜の蓋を浄めます。

 

千利休が、妹宗円に<婦人シツケ点前一巻>を授けたことに始まる優雅な婦人点前があります。

  

久田刑部少輔実房は、利休の妹 宗円を娶り、このとき利休は自ら削った茶杓に<大振り袖>という銘をつけて妹に与えたという言い伝えもあります。

 

久田流に<婦人点前>があることが特徴ということは…他流には無い…ということ
すなわち、茶道界では男女共に同じ点前をする流儀がほとんどです。
茶道は明治以降一般庶民にも広まり、婦女子の躾として礼儀作法を学ぶ場として行われる
ようになりましたが、元来男の為のものであったため、そのまま女性も<おとこてまえ>を習って、現在に至っています。

 

男子点前が他流のお点前とほぼ同じです。

 

<おとこてまえ>と<おんなてまえ>はどこが違うのでしょう?

 

基本的には
 ◎ 歩幅の違い・・・一畳の畳を歩く歩数が、女性の方が多いです。
 ◎ 道具の扱い・・・道具は、必ず1つづつ扱います。

 

通常、茶席のお客は畳に座っており点前をする人はその前を一人歩くことになるので、
基本的な2点の相違が婦人点前を優雅で美しいものにしています。

 

 

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