1分間に100歩のウォーキングが、“適度”な運動に相当する
最新疫学研究情報No.64
健康のためには、“適度な運動”を週に150分以上行うことが推奨されていますが、どのくらいの強度で運動すれば「適度」であるのか明確ではありませんでした。今回、米国のサンディエゴ州立大学運動栄養学部の研究者らによって、「1分間に100歩程度のきびきびした速度のウォーキングが、適度な運動に相当する」との報告がなされました。
研究者は、太り気味(平均BMI値28.8)の男女97人(平均32歳)にウォーキング(※1)をしてもらい、心拍数・酸素摂取量・歩数(*万歩計を使用)を測定しました。被験 者のデータに基づき、適度な運動に匹敵する歩行速度を調査した結果、男性では1分間に92~102歩、女性では91~115歩であることが明らかになりました。
研究を指揮したSimon J.Marshall博士は、「1分間に100歩というペースは、ガイドラインにそったウォーキングをするうえで1つの目安となる。30分間に3000歩のウォーキングを週5回行うことが理想であるが、体力的に無理な場合は10分間に1000歩の歩行を1日に3回繰り返してもよい」と結論づけています。
※1ウォーキングはランニングマシンを使用し、マシンの速度を4段階(65・80・95・110m/分)に 変えて、4~6分間実施。
出典
- 『American Journal of Preventive Medicine 2009年5月号』
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