自然法則に一致した“正常な心”と、自然法則に反した“異常な心”――心の調和状態と不調和状態

スピリチュアリズムは人類史上初めて、人間の「心」の仕組みを明らかにしました。心がどのように構成されているのか、その事実を解明しました。そして私たち地上の人間が心として感じる“意識”について、驚くような事実を明らかにしました。

ここではそうした心の内容・心の質について見ていきます。すなわち“正常な心”と“異常な心”の違いについて見ていきます。

正常な心とは――自然法則に一致し、調和のとれた心

ホリスティック健康学が示す“健康の大原則”とは――「自然法則に一致した考え方・生き方をすれば自然界と調和し、健康を維持することができる」ということです。考え方と生き方が自然法則に一致していれば、人間は自然界と一体化した状態に置かれ、自然界と調和を保って健康を維持することができるようになります。健康を手にするためには、考え方と生き方が自然法則に一致しているかどうかが重要なのです。

心は、人間の健康状態を決定する最大の要因です。4つの健康条件の中で、心が最も大きな影響力を持っています。心が自然法則に一致していれば、人間は自然界と調和を保って健康を維持することができるようになります。反対に心が自然法則から逸脱した不自然な状態に陥ると、自然界との調和が崩れて肉体も異常になり、病気が発生するようになるのです。

人間の健康を左右する「自然法則」とは――「利他性の法則」と「霊優位の法則(霊主肉従の法則)」のことです。“利他性”と“霊優位”という2つの自然法則(摂理)に考え方が一致したとき、心は健全なものとなり、自然界と調和を保って健康を維持することができるようになるのです。利己性に支配された肉優位(肉主霊従)の心では、健康を維持することはできません。

正常な心(健全な心)とは――「利他性が支配している霊優位(霊主肉従)の心のこと」を言います。物欲・肉欲に流されるのではなく、霊的・精神的な喜びを優先する心のことです。これが、自然界と調和した“正常な心”ということになります。心がそうした状態にあるとき、健康維持に必要な霊的エネルギー(生命エネルギー)がもたらされ、人間は健康を手にすることができるようになるのです。

心が自然法則に一致して健全性を保っているとき、人間は生命エネルギーに満たされ、人生について明るく前向きに考えられるようになります。また、他者に対して愛の思い・同情心を持つことができるようになります。「人の役に立ちたい、困っている人を助けたい!」という利他的な思いが湧いてくるようになるのです。

異常な心とは――自然法則に反した不自然で不調和な心

心が自然法則に一致していれば健康を保つことができますが、自然法則から外れた不自然で不調和な心では、健康を保つことはできません。異常な心(不健全な心)とは――「利己性に支配された肉優位(肉主霊従)の心のこと」を言います。霊の心より肉の心(肉体本能)が力を持ち、物欲・肉欲に流されるようになった心のことです。これが、自然界との調和を欠いた“異常な心”ということなのです。心がそうした状態に陥ると、健康維持に必要な生命エネルギーを取り入れることができなくなってしまいます。

生命エネルギーが枯渇した不自然な状態では、人間は心がすっきりせず、イライラや不満が募るようになります。周りの人々に対して批判的になり、利己的・自己中心的な思いが湧いてくるようになります。孤独感や虚しさにとらわれ、人生に希望が持てなくなっていきます。不安や恐れ・憎しみ・怒り・悲しみといったマイナスの感情が心に居座り続けるようになり、それによって乏しい生命エネルギーがさらに失われ、やがて肉体に異常が現れるようになるのです。

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