初めて明らかにされた「心」の構成・仕組み

現代医学における“最大の問題”――「心」とは何かが分からない

現代医学における最大の問題は、「心」とは何かが明確になっていないことです。意識がどこから発生しているのか、分かっていないのです。脳についての分析的研究から意識の世界を解明することが、20世紀以降の“脳科学”の傾向になっていますが、重大な結論を言えば、「心(高次の意識)」は脳から発生しているのではありません。

心とは何かが分からないのは、現代医学が人間の身体についての正しい知識を持っていないからです。言い換えれば、霊的要素を含めた「ホリスティックな身体観」がないからです。心は“脳”という物質の産物であるとする物質還元主義に立って考えるため、心の病気(精神障害)の治療は必然的に“脳の治療”ということになってしまいます。脳に異常があることで心が異常になる、と捉えるしかないからです。「唯物的な身体観」に立っている現代医学では、心の病気に対して、表面上に現れた異常な症状だけを取り除く対症療法(*薬物療法が中心)に頼らざるをえないのです。霊的次元に原因があるのに、それをすべて物質次元の対処で片づけようとして、的外れな治療をすることになっています。

スピリチュアリズムによって明らかにされた“心の構成”と“意識の実態”

「心」は脳の産物ではありません。人間特有の高度な意識・精神・知性は“脳”から発するものではなく、「霊の心(魂)」に由来しているのです。

人間は肉体だけでなく「霊的身体(霊体)」を持っていて、それぞれの身体は同じ場所に重複して存在しています。霊体には「霊の心」があり、肉体には「肉の心(肉体本能)」がありますが、2つの心は重複して存在しているため、人間にはそれらが“1つの心”として感じられます。霊の心と肉の心が融合するような形で、“1つの心”を形成しているのです。人間は、霊の心から発する“霊的意識”のすべてを自覚することはできず、一部だけを自覚(顕在意識化)するようになっています。大部分の霊的意識は“潜在意識”として、通常では自覚できないようになっているのです。

こうした事実を示したのが、次の図です。

心の構成 意識の実態

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