第68話「テーマ居酒屋放浪記」


コスプレ鍋屋こと、モデル鍋にて火鍋の味に大いに感動して(日記の第11131415話参照)から早くも半年が経過した。

僕とまるフルは、モデル鍋の興奮冷めぬうちから、新たなるテーマ居酒屋探索の旅として次なる標的を「監獄居酒屋」に定めていた。次回は、モデル鍋の話しに関心を示した大学時代の後輩も連れて行く約束していた。しかし、お互いの休みが合わない我々はなかなか決行日を決める事が出来ず、結局だらだらと今まで過ごしてしまった。

しかしそんなある日、またまた僕は発見してしまったのだ。今回僕が発見したのは「メイド居酒屋」である。まるがメイドに会う事を目的にモデル鍋に行ったのだから、どう考えてもこの店に行かない理由が無い。なんせメイドに主眼が置かれているのだから。早速まるに報告すると「行こう」「行こう」「いつが良い?」「では・・・」と、とんとん拍子で話が進み、あっと言う間に決行日が決まってしまったのである。どうやら監獄居酒屋に行かなかったのは単なる怠慢でしかなかった様だ。

 

 決行日は2004年10月13日。すなわち今日である。レポートはこの下に記される予定。それでは。

 

2004年10月13日夕方記載

 

[未完]

 

 1つの日記を2日に分けて書くのは異例な試みである・・・とか言う前に、既にこの文章が日記であるか否かが疑わしいのだが、気にしないでいただきたい。だいたいもう日記も68話目なのだ。

 

 さて、上記にある通り、メイド居酒屋に行って来たのでレポートを少々。

今回の参加者は勝竜、まる、フル、そして大学の後輩であるマトヴァの4人である。目指すメイド居酒屋とは、岐阜県岐阜市に8月にオープンした「メイド茶屋 ぱんだらんど」ある。「茶屋」と名乗っているが、れっきとした居酒屋なのだ。詳しく説明すると、店員さんがメイドの格好をしているだけの居酒屋なのだ。ちなみに公式サイトも有るから、リンクのコーナーに追加しておくので全員見ておくように。見なかった人はどうなっても知りませんよ。

 

 という訳で僕等20代も後半に差し掛かる独身男性4人は名鉄新岐阜駅にて合流し、目的のぱんだらんどへ行くのであった。

駅から店まで、まるが一点の迷いもなく道案内してくれた事は、驚くべき事でなく、然るべき事として受け止めよう。とにかく我々は最短距離でぱんだらんどへ到着した。はい、当然ですが有りますね。「ぱんだらんど」と書かれた看板が。いやー、遂に来ちゃいましたよと我々はまず看板を写真に撮ったりする。そう言えばモデル鍋と比べると随分と入り易い作りだな。そして我々は2階にある店舗に入店する為に階段を1歩1歩踏みしめて上り、店の扉を開けるのだ。

 

 はい!メイドがいます。平日の早い時間ということもあってか、店内に客はいなかった。メイドは、ひぃ、ふぅ、みぃ。3人です。

ともちゃん、ゆうこりん、まぁちゃんの3人です。って、これ、大学時代に我々4人の共通の知り合いとして実在した女性の名前と同じではないか。何だか複雑な思いを抱きながら席につくのであった。

 

 店内は小奇麗な作りで、いたる所にパンダの装飾がされていた。さすがぱんだらんどである。決して広い店内とは言えないが、充分に成り立つ広さであろう。席についてメニューを見る。居酒屋的でありながらも家庭的な料理がラインナップされており、なかなか好印象だ。気になるメニューがいくつか有るのだが、とりあえずは普通に酒と食べ物を頼んで乾杯である。途中「シャンディーガフって何?」とか「ジンバックって何?」とメイドに意地悪な質問をしながら酒と料理が進む。マトヴァは自分がどんな店に来たのかを理解していないかの様に、とにかく飲み食いに集中していた。

そして入店して60分が過ぎた頃、遂に気になるメニューを注文する時が来たのである。まず最初は「幸せのメイドオムレツ」である。何がメイドなのかは良く分からないのだが、このメニューの特徴は、メイドさんがケチャップで好きな文字を書いてくれるサービスがついているのである。料理が運ばれて来て「何とお書きしましょう?」と聞かれると、フルが「じゃぁ、漢字でバラと書いて下さい」。「書けません〜」とメイド。そこで今まで飲食に集中していたマトヴァが突如言葉を発するのであった。「好きと書いてください」と。おいおい、なんだよ、その意味深且つボケ度の低いワードは。ともかく、我々は「好き」と書かれたオムレツを完食。はい、美味かったっす。ごちそうさま。

続いては「メイド焼きギョウザ」と「メイドウィンナー」を同時に注文。これらは、テーブルにカセットコンロを持って来てその場でメイドさんが料理してくれるという物。しかも何と、ギョウザはまぁちゃん、ウィンナーはゆうこりんが共に初体験との事。これはまた嬉しいような反面怖いような。油が飛んで怯えるメイドさんを観賞しながら、我々も飛び跳ねる油に怯えていると料理は出来上がる。はい、どちらも美味かったっす。ごちそうさま。

続いて頼むは「メイドサワー」と「ぐりぐりミックスサワー」。これらは何かと言うと、メイドさんがテーブルまで来て果物を搾ってくれるというもの。特に「ぐりぐりミックスサワー」は、メイドさんによる「ではぐりぐりさせていただきます」の挨拶と同時に、搾るわ搾るわで、グレープフルーツにレモンにオレンジを次々と搾る。はい、美味かったっす。ぐりぐりの方がお勧め。

 続いては「メイドおにぎり」と「メイド寿司」を同時注文。もうお察しいただけると思うが、メイドさんがテーブルで握ってくれるのである。今回も、なんだか粘土でもいじっているかの様な手つきのメイドさん達を観賞している間に料理は出来上がる。おにぎりは僕は食べなかったからどんな按配なのか分からないのだが、メイド寿司は食べた。いや、メイド寿司は食べなくてもインパクトが凄い。とにかくシャリがでかいのだ。普通シャリはネタの面積より小さくなるものだと思うのだが、メイド寿司は違う。シャリの方が断然でかい。厚みも凄い。そして握り具合がこれまたなんとも微妙なところでして、箸で持ち上げると崩れるのである。こんな物、寿司でも何でもないのだが、これを愛嬌として楽しめないガキははっきり言ってぱんだらんどには来ていけないのである。はい、美味かったっす。ごちそうさま。いや、マジで。料理は気持ちですよ。

 そしてもう一度「幸せのメイドオムレツ」を注文。今度は「冥土」と書いて貰う。何と冥土の両サイドにはハートマーク付である。

最後は、メイドさんを撮影出来るサービスを受けて終了。最初は飲食に必死だったマトヴァは終盤は今にも口説きそうな勢いだったので退店。

 

 いやー、コスプレの店と言えば真っ先に名古屋の大須が思い浮かぶ昨今、岐阜というちょっと遠隔地に出店すること自体なかなか大した決断かと思いましたが、メイドさん曰く「土曜日なんかゎ凄く混雑しますよぉ」との事であり、何故だかホッと一安心と同時に納得もしました。いや、アットホームで良い店ですよ。店のコンセプトからして、料理の値段が物凄い事になるのでは?との心配もありましたが、それは全くの杞憂です。メイド以外のコスプレも存在するモデル鍋で7杯コーラを飲んだまるだが、オールメイドのぱんだらんどでは10杯以上を飲み、普段無表情なマトヴァが終始嬉しそうにしていたのだから、店のレベルも分かるってなモンでしょう。

 

では、最後に自分的注意事項を少々。

・飲み放題はコース料理の時のみ

・アルバイト可な高校に通う人がメイドをやっていれば、最小15歳のメイドさんにも会える可能性有り。一部の人はこれに萌え

・1階はホストクラブ

それではまた。

2004年10月15日昼過ぎ記載

 

[完]


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