2016.8.22 齋藤洋太郎指導員のタイ遠征記(後編)  

アジアンティークへ到着。、アジアティーク ザ リバーフロント内「アジアティーク“The Stage”」で今日の試合が行われる。
会場の入口に平塚先輩の試合の看板があったので、取り合えず写真撮影後に入場し試合前の選手控え場へ到着した。
選手控え場と言っても、試合会場の別階の長廊下に扇風機とござと水が用意してあるくらいのところだった。

タイ人トレーナーの指示で、バンテージ巻きを開始した。慣れている感じがあり、上手い様子だった。
タイ人のトレーナーは日本語が全く出来ないので、タイ語、英語が話せるシイマ君に通訳にはいってもらった。
リョウタ君もシイマ君もタイ人のトレーナーの名前はわからないらしい。なぜならばいつもトレーナーと呼んでいるからとのこと。

相手方のタイ人も選手控え場に到着し、挨拶に来た。4人くらいで来て、背格好や年齢も同じくらいで誰が対戦相手なのかよくわからない。
カモフラージュ作戦か?
挨拶というか、対戦相手選手を確認に来た感じ。さすがに対戦相手とは別々の控え場だった。


試合の順番はムエタイショー(筋肉隆々の古式ムエタイ戦士が行う舞台)が終わってから行われるムエタイ2試合の中の第1試合PM21:20開始だ。
ちなみに控え場が一緒だった香港の女性選手は第2試合にタイ人女性選手と対戦する。

平塚先輩はバンテージを巻き終わり、シャドーでアップ。その間に私齋藤とリョウタ君とシイマ君で試合会場確認。
試合会場は中央にリングが有り、1辺がステージ(スクリーン)で3辺が観客席の四方形。照明器具もエアコンもばっちりだ。
選手控え場はエアコンが無いのに、試合会場はエアコンがきいて涼しい。これもタイスタイル。

平塚先輩は試合用に持参したドラゴン魂ワッペン付きのキックパンツに着替えようとすると、トレーナーがNGみたいなことを言っている。
ロンポージムの神田氏にはキックパンツは何でも良いと知らされていた。
神田氏が到着したので、確認すると、NGということになった。結局、選手控え場のかごの中に入っていた、青いキックパンツに着替えた。
かごの中のものは濡れており、洗濯されている物なのかは良くわからない。

ファールカップとアンクルを装着し、タイオイルをトレーナーに全身塗られている。全身ヌルヌルだ。
感想を平塚先輩に聞くとタイオイルを塗ると体が火照るとのこと。
そしてグローブを装着、なんと6オンスグローブだ!

試合時間は、刻々と近づいていた。試合会場直前の控え場まで移動。緊張感が伝わってくる。
モンコンを頭に付け、RAJAの青いマントを体に覆い、いざ、出陣。
セコンドにはトレーナー、シイマ君、リョウタ君、私齋藤(村田さんに頂いた日本の必勝鉢巻を巻いて)、神田氏。セコンドは裏口から入場。


選手は本ステージから入場。入場曲はQueenの「We Will Rock You」で登場だ。
試合前にお互いワイクルーで祈りを奉げた後、試合開始。相手選手はサウスポー。

1R 平塚先輩の細かいローキックは相手にかなり当たっていた。
相手選手はスピードの早いミドルキックを平塚先輩の肘に何度も当て攻勢している。
平塚先輩は相手選手のミドルキックにカウンターのワンツーストレートパンチーを何度か返した。
1R目は平塚先輩が相手にあわせて闘っている感があった。

2R 平塚先輩はローキックからのミドルキックやローキックフェイントのパンチと攻勢。
ミドルキックに関しては相手選手よりも明らかに平塚先輩の方が当たっている。
しかし、組み際に相手選手の肘をもらったり、首相撲で投げられる場面があった。


3R 最終R、相手選手はポイント優勢を確信したのか、前に出て来ない。受け身スタイル。
3R目の平塚先輩は相手を倒すしかないという、パンチスタイルで攻勢。
ワンツースリーフォーストレートパンチ、相手のミドルキックの打ち終わりにあわせてのワンツーストレートアッパーパンチ、組み際のアッパーパンチをクリーンヒットさせている。
相手選手は組相撲時に膝を返す程度でだいぶ効いている様子が感じられた。
もう少しで行けるぞと思った瞬間に試合終了。結果は判定で、相手タイ人選手の勝ち。

試合の健闘を讃えて応援席から日本の国旗を持ったひでおさんがリング上で平塚先輩の首に花飾りをかけるシーンもあった。
負けた平塚先輩は清々しい顔をしながらもかなり悔しそうな表情だった。リングを降りてからも皆に謝っていた。

平塚先輩はリングから退場の際も観客席から写真撮影を頼まれるくらいの人気者だった。
退場した後、挨拶を済ませ、平塚先輩はシャワーを浴びてから戻って来たが、全身ヌルヌルのタイオイルが全く落ちないと嘆いていた。

着替えを済ませ後、会場の外に出てからも全員メガネの4人組台湾人にも写真撮影を頼まれた。

対戦した相手選手とも逢い、記念撮影。日本の応援組の村田さん、ひらつかさん、ひでおさんとも記念撮影。
記念撮影も終え、平塚先輩、私齋藤、リョウタ君、シイマ君、トレーナーの5人でアジアティーク ザ リバーフロント内のタイスキ屋で食事会(反省会)を行った。

トレーナーの機嫌がすこぶる悪い、平塚先輩が負けたことに対して怒っているようだ。
ダメだしを言っている。とても厳しいトレーナーだ。

リョウタ君やシイマ君は平塚先輩の試合を見て、良い刺激になったとのこと。私齋藤もたいへん勉強になりました。
平塚先輩、タイスキご馳走様でした。とても美味しかったです。


タイスキ屋を出て、アジアティーク ザ リバーフロント内に高速観覧車があるという情報があり、観覧車に5人で乗ることになった。

実際乗ってみると、回るスピードが噂通り、かなり速い。
しかし、ところどころで停止してしまう。停まる理由は、他のお客が乗る度にいちいち観覧車を停めてから乗り降りさせていることが原因だった。

結局4周し、1番楽しんでいたのは、タイ人のトレーナーだった。
タイスキ屋での強面の表情とは一変し、絶えず笑顔だった。きっと観覧車が好きだったのだろう。

観覧車を降りてから、リョウタ君とシイマ君とトレーナーと握手を交わし、別れた。
平塚先輩と私齋藤で、アジアティーク ザ リバーフロント内をぶらぶら歩いた。
時間も遅かったせいもあり、ほとんどのお店が閉まっていた。残念。
タクシーに乗り、宿泊先のロイヤルエクスプレスへ戻った。
試合後の疲れもあり、本日就寝。

711日(月) 試合翌日 バンコク → パタヤへ移動>
昨日の疲れもあり、ちょっと遅めの起床。朝のランニング。試合の翌日にもかかわらず平塚先輩に付き合って頂きました。

しかも、自分よりも走るのが速いし体力もある。流石です。
ランニングを終え、朝食を食べに近所を探索したが、結局、日本にもあるSUBWAYでサンドイッチを食べた。美味しかったけど。

朝食後は、ホテル側のマッサージ店でマッサージ。私齋藤はフットマッサージ(1時間300バーツ \900)。
フットマーサージと言っても全身マッサージで割合が足8:上半身2くらい。最高に気持ちが良い。
マッサージの後は、昨日も行って閉まっていたムエタイショップへ懲りずに再チャレンジ。

お店に着くとお店が開いていた。お店に入り、並んでいる商品を見てまわっていると、お客のタイ人に話しかけられた。
タイ人はグローブを指さしながら、M(エム)と言っている。どうやら定員と間違えられたようだ。

日本ではよくあることだが、まさかタイであるとは思っていなかった。
3度目で念願が叶って入ることが出来たお店だったが、お目当ての物も無く、結局、買わず終い。

ホテルに戻り、本日はパタヤへ移動の為、ホテルのチェックアウトを済ませた。
パタヤの移動は夜にし、その前にイングラムジムで練習をすることにした。イングラムジムの練習開始時間はPM300〜。
練習時間まではまだ早いが、取り合えずイングラムジム最寄り駅のトンローまでBTSで移動した。

トンロー駅周辺で時間を潰せることを期待して移動して来たが、以外と潰せそうなところが無く、昼食を食べることになった。
思いつきでステーキを食べようと日本のお店の名前のステーキ店看板が目に入り、看板を目印に、路地を進んだ。
歩けど歩けどお店には辿りつかない。1本道で、抜け道も無い。
ステーキは断念し、途中発見した食事も出来るコンビニみたいなお店で、昼食を食べることにした。
私齋藤は喉が渇いていたので、先にコーラーを買って飲んだ。
その後、スムージー付のヌードルランチを食べたが、スムージーがなかなか減らず苦戦した。
お店で時間を潰し、良い時間になったので、徒歩でイングラムジムまで移動した。

イングラムジムへ到着。初回練習料金は900バーツ(\2,700)でイングラムオリジナルキックパンツをもらった。
オリジナルキックパンツに着替え、練習開始。他日本人3名、欧米人2名 NO KICK NO LIFEなどで活躍しているジョイシー選手もいた)

練習メニューは、ロープ3R→シャドー2R→ミット4R→サンドバック3R→マススパー3R→首相撲3R→サンドバックミドルキック50回、膝蹴りシャドー、腹筋50回×2セット→ストレッチ

気温も高く、ロープの時点で汗だく状態。途中何度もバテたが、練習後にビールを飲むことを目標に掲げることで耐えられた。
練習に来ている目的が途中から変わってしまっている。駄目だこりゃ。

練習終了後、パタヤに移動する為、タクシーでエッカマイのバスターミナルへ移動。

チケットを購入し(119バーツ \357)、コンビニでビールを買い、バスターミナルの屋台でヌードルを食べた。
練習後のビールは最高に美味しい。ビールを飲んだ分、全て汗で吹き出している感じがする。

エアコン付バスでパタヤまで移動(所要時間約2時間30分)。エアコンの調整機能が無く、相変わらず寒い。
移動中は寝ようと試みたが、体は疲れていたのに、脳が冴えて眠らないままパタヤへ到着(PM9:00)。
バスターミナルから宿泊先のホテルまでの移動は、パタヤではおなじみの乗り物のソンテウ。
ソンテウに乗り込んだが、一向に出発しない。乗車人数が揃わないと出発しないようだ。
10分、20分、30分くらい待っても出発しない。隣のソンテウは乗車客が増えてきている。
一向に出発しないので、運転手にクレームを言うと、隣のソンテウに乗ることになった。
一番最初に待っていたのに、結局後部座席の危険なところに座ることになった。(真後ろがオープンになっている為、落ちる危険性がある。)

結局ホテルチェックイン時間PM10:00。宿泊先 Eastiny Plaza Hotel
チェックイン後、前回平塚先輩が試合を行ったWALKING STREET手前の場所まで行くことにした。
途中、コンビニでビールを買い、飲みながらパタヤビーチを徒歩で移動。途中デパートで涼しみつつ、露店を覗いた。
パタヤの露店はバンコクとは違った物が売っていて、おもしろい。
例えば、食虫専門(タガメ、ムカデなど)があったりする。ブランド品のバッタ物の品揃えなども凄い。

露店を楽しみながら向っているとWALKING STREETの看板が見えてきた。手間右が試合を行ったお店だ。

お店に到着し、懐かしさを感じながら、リングを覗くと前回平塚先輩と対戦した相手がムエタイショーを行っている最中だった。
オーナーも本当に気づいているのかわからないが寄って来て話かけてきた。今からリングに上がれと言っている。
きっとお金目当てだろう。
相手も平塚先輩に気づきムエタイショーを終えた後にリングから降りて来た。
ショーの後なのでチップを求めてきたので取り合えず払った。平塚先輩は相手にビールをおごり、ラインの交換をしていた。
私齋藤は隣のタイ人の女と四目並べみたいなゲームをすることになった。1戦目齋藤負け、2戦目も齋藤負け、ワインをおごれと言って来たので、しょうがなくおごった。3戦目引き分け。次はテキーラをかけて勝負しろと言ってきたので、止めることにした。
女は違うゲームでも勝負しろとしつこい。NOと強く断った。
段々要求がエスカレートして来たし、これで酒代を稼ぐ手口なのだろう。他の観光客もやられている。

リングを覗くと、酔っ払いの欧米人が酔った勢いでリングに上り戦っている。
タイ人に本気で殴られている人もいたが、ほとんどはやられたふりをしている。ムエタイショーだね。

お店を出た。お腹が空いたので、ホテルまで帰る途中にタイ料理屋さんでカオマンガイを食べてからホテルに戻った。就寝。


712日(火) 試合翌々日 パタヤ → バンコクへ移動>
朝のランニング。パタヤビーチ沿い。ビーチには島に渡る為の中国系のツアー観光客がたくさん居た。

ランニングを済ませ、ホテル側のお店でモーニング。前回も来たお店に偶然にも再び入ってしまった。
注文したメニューも前回ときっと同じだろう。モーニングを終え、ホテルに戻り、ホテルのプールでシャドー、ストレッチ、スイミング、仮眠。
その後、ホテル近くのマッサージ店で私齋藤は再びフットマーサージ(1時間200バーツ \600)。

マッサージの内容はバンコクと全く一緒。パタヤはバンコクよりも物価が安い。
マッサージ終了後、ホテルへ戻り、チェックアウト。

ソンテウでパタヤのバスターミナルまで移動。
バンコクまでのチケットを購入し、バスターミナル内で昼食。ヌードルを食べ、デザートにパンダアイス。
エアコン付バスでバンコクへ移動。帰りの移動中は爆睡だった。

エッカマイのバスターミナルへ到着。タクシーにてイングラムジムへ移動。
イングラムジム2回目の練習。2回目からの料金は400バーツ(\1,200
練習メニューは前回と同じ。
ロープ3R→シャドー2R→ミット4R→サンドバック3R→マススパー3R→首相撲3R→サンドバックミドルキック50回、膝蹴りシャドー、腹筋50回×2セット→ストレッチ
イングラムジムのトレーナーのミットの受け方が上手くたいへん勉強になった。
打つ人がとても気持ち良く打たせてもらえるのだ。

練習終了後、選手とトレーナーと挨拶を済ませ、徒歩にてRama4沿いのテスコ・ロータス(スーパー)へ向かった。
途中ビールを買い飲みしつつ向かった。テスコ・ロータスへ到着し、お土産を購入した。

テスコ・ロータスの近くにステーキ屋を発見したので、ステーキ屋で夕食を食べることにした。
以前からステーキが食べたいモードになっていた為、念願のステーキが食べられて大満足。

タクシーでスワンナプーム空港へ向かった。タクシーの中から見えるバンコクの夜景は、毎度ながら名残惜しさを感じでしまう。
スワンナプーム空港へ到着。
空港内でもお土産を購入し、空港内のタイ料理屋さんで、タイ最後にタイビールで乾杯。

<7月13日(水) タイバンコク → 日本関西国際空港→伊丹→仙台空港へ移動>
AM0:55のフライトで日本へ帰国となった。
大阪の関西国際空港ではたこ焼きを食べた。久々の粉物の日本食は美味しかった。

<お礼と感想>
平塚先輩、今回もまた、自分にこのような刺激的な経験をさせて頂き、誠にありがとうございました。

心より御礼申し上げます。そして、今回の試合までの過程、試合と、とてもかっこ良かったです。尊敬しています。

村田さん、ひでおさん、ひらつかさん、こういちさん本当にたいへんお世話になりました。

村田さん、すみません。先に謝りますが、村田さんに頂いた日本の必勝鉢巻をタイ人トレーナーにあげてしまいました。

リョウタくん、シイマくんにもたいへんお世話になりました。日本からタイに生活を移して、頑張っている若者の姿は
凄く刺激になりました。

タイのムエタイジムの練習でも毎日当たり前のように同じ練習メニューを繰り返し行っている。

1番大事なのは基礎体力。次に基本技術の向上。そして、応用技術鍛錬なのではないかと改めて感じさせられた。

当たり前の事が出来ないのであれば、応用技術を鍛錬しても活かせないということではないのでしょうか。

今回のタイ遠征の旅費は、今までで一番格安だった。また、格安プランでタイに来れるように
仕事、稽古、家庭と日々頑張って行きたいと思います。
ありがとうございました。押忍。

齋藤 洋太郎



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