十津川警部捜査行 愛と哀しみの信州
掲載内容 主な登場人物
白鳥殺人事件
小諸からの甘い殺意
信濃の死
ヨコカル11.2キロの殺意
スキー列車殺人事件

解説 山前譲(推理小説研究家)
ISBN4-408-60347-3

2005/11/25初版発行

実業之日本社
819円(税込)
286ページ
松本白鳥の湖職員・田中
金子敏、金子の妻・金子亜紀 小島進介、足立健一
向井志郎 (白鳥殺人事件)

亀井の妻、亀井公子・広田勇・中山秀樹
(小諸からの甘い殺意)

武田勇 松浦ゆかり 青木徹 小堀美奈子
(信濃の死)

亀井刑事の息子・健一 妻・公子 元野球選手・宮本
タレント・山本アキ子 あさま号車掌・山下 柴田宏 河西ゆう子
柳沼努 佐川 (ヨコカル11.2キロの殺意)

牧野由美、井上かおり、相川京子、沢木、青木、原田
小田けい子 (スキー列車殺人事件)

捜査陣
十津川警部・亀井刑事・西本刑事・日下刑事
北条早苗刑事・三田村刑事・三上捜査部長

長野県警木下警部、吉田刑事、解剖医師・青木(白鳥殺人事件)
初動捜査班佐伯警部 (小諸からの甘い殺意)
長野県警戸田警部(信濃の死)
長野県警原口刑事 矢木警部(ヨコカル11.2キロの殺意)
長野県警八木警部、解剖医師・大久保 (スキー列車殺人事件)
遠くシベリアの地から白鳥が飛来する初冬、信州松本に近い「白鳥の湖」の畔で、 一人の写真家が首を折られた一羽の白鳥とともに死んでいた。
その一ヵ月後、男の友人のカメラマンが、東京の自宅で血みどろの死体となって発見された。
二つの事件に関連はあるのか?はじめは病死として処理されていた写真家の死に疑問を持った十津川警部は、
直ちに松本に飛んで、事件の真相を探る。   (表紙裏解説参照)
最初の事件(白鳥殺人事件)は、表紙裏の解説を参照してください。
「オール讀物」1996年1月号、文春文庫「野猿殺人事件」収録

「小諸からの甘い殺意」では、亀井刑事の住む近くの団地に、長野ナンバーの軽トラでリンゴを、売りにくる不釣合いなカップル。
ただ次の日曜日、亀井の妻が話すには、愛想が悪い男性が一人で売りに来るようになったという事だった。
しかしその男も死体となって見つかる。「小説現代」1993年1月号、講談社文庫 「哀しみの北廃止」収録

「信濃の死」では、亀井刑事が休暇先で、あるモデルクラブの社長、モデルとそのマネージャーの3人と出会った。
ただ、次の日、このうちの社長が消え、モデルの死体がみつかった。単純に見れば、社長の犯行のようにみえるのだが・・・。
「週刊小説」1990年1月〜5月号、角川文庫「特急ひだ3号殺人事件」収録

「ヨコカル11.2キロの殺意」では、亀井の息子・健一と旅行に出た亀井刑事。行先は長野。鉄道マニアの健一、特急「あさま」に 乗るや否や、車内をカメラを持って歩く。戻ってくると亀井に元野球選手の宮本が女性と乗っている事を話す。軽井沢を過ぎる頃、亀井の横を 青い顔をして車掌が通って行く。気になり車掌を追っていくと女性が死んでいる事がわかった。
「小説現代」1988年4月号、講談社文庫・光文社文庫「特急『にちりん』の殺意」収録

「スキー列車殺人事件」は、OL1年生の牧野由美は、仲間5人と、信州八方へ、スキーに行く事となった。 一足先についた一行は、早速、スキーを滑りにペンションを後にする。そして、由美たちが帰ってくると、
一人遅れてくるという井上かおりのバックが部屋に置いてあった。しかし、その夜、かおりは、死体となって発見された。
「ブルーガイドSKY」1985年号、角川文庫「EF63形機関車の証言」収録

5作の中、3作が、亀井刑事がらみの作品となっていました。又、別の事件ながら、同じ長野県警で、「やぎ」警部が二人登場しました。

評価 ☆☆☆☆ 星4つ(星5つで満点)    白鳥と心中?