ペナン島と同じく、女王様一行はプーケットでの観光にワゴン車チャーターを利用すべく予約をしていた。
プーケットには日本人が経営している旅行会社が多数あるので、あれこれ比較検討した結果、某旅行会社の「ワゴン車チャーター(ガイドなし)6時間 2,000バーツ」に申し込んでおいたのだ。
象トレッキング→カタ・ビーチ→昼食&買い物というルートもメールで要望済み。
下船しようとすると、外は相変わらずのスコール。乗降口ではクルーズ船のスタッフがビニール製のレインポンチョを配布していたので、ありがたく利用させてもらった(でもものすごくチャチなので、ちょっと動いたはずみですぐ破れる (^^;)。
船を下りたところはプーケット港の駐車場になっていて、クルーズ会社主催のオプショナルツアー用の大型バスの他、地元の観光タクシーが大集合している。
女王様一行は運ちゃんたちのしつこい客引きアタックをかわしつつ旅行会社のワゴン車を待っていたが、約束した朝9時半(タイ時間 8時半)を10分以上過ぎても全然来る気配がない。
不安になって旅行会社にTELすると(日本人スタッフが出るので日本語でOK)、「スコールによる渋滞で遅れているがもうすぐ着きます!」との返事。
女王様1号が、これだけ多くのタクシーが30分以上前から待ってるのにスコールで遅れるってどーよ、と思いながら「もうすぐ来るってよ」と喫煙所にいたしもべ3号&女王様11号に伝えに行ってそのまま話し込んでいると、まもなくしもべ2号&王子1号が「ワゴン車来たよ~」と呼びに来た。
集合場所に戻るとドライバー氏が観光スポットの写真やパンフを入れたファイルを手に立っており、そこには「1日 2,500バーツ」と書かれている。
「6時間 2,000バーツのはずなのに今さら?」と不思議に思って値段が記された旅行会社からのバウチャーを見せると、ドライバー氏は「OK」と言ってファイルを開き、「どこへ行くか?」と聞いてきた。
ここでも「なんで事前のリクエストが伝わっていないのか?」とは思ったが、「このスコールでは象トレッキングやビーチに行けないから聞かれてるのか?」と勝手に納得してしまい、とりあえずドライバー氏イチオシのカシューナッツファクトリー(Sri Bhurapa Orchid)に行くことにして、ワゴン車に乗り込んだ。
…とまあね、ここまで読めば賢明な皆様にはおわかりのことと思いますが…。クルマが駐車場を出て10分くらい走った頃、女王様1号の携帯に旅行会社から電話がかかってきた。
「ドライバーが港で女王様ご一行を探しています。どこにいらっしゃいますか?」
がーん。そう、このワゴン車は女王様たちが予約した旅行会社のものではなかった! 港に客を求めて来ていた地元のワゴンタクシー(セダンタイプに比べると数はそれほど多くないが、いることはいた)だったのである…。orz
港でドライバーに直接声をかけられたのは女王様6号だったのだが、旅行会社のワゴン車かと思って「○○(←女王様1号の名前)?」と聞き返して確認したところ、ドライバー氏は「Yes!」と答えたそう。
何を聞かれても「とにかくYesって言っとけ」って感じだったんでしょーねー、きっと。くぅ~。
その場で旅行会社のスタッフが携帯越しに直接交渉してくれたが、ドライバー氏は「港に戻るなら2,000バーツ+3,500バーツ払え」と譲らないらしく(その3,500バーツの根拠は何?)、結局一行はこのままこのワゴン車で観光することになった。
不幸中の幸いだったのは、今回の旅行会社が現地払いだったため、女王様一行はまだ1バーツも支払っていなかったこと(ペナンで利用した旅行会社は事前振込だった)。
6時間 2,000バーツは予定通りの金額だし。象トレッキングは、旅行会社を介したディスカウント料金よりやや高くなってしまったけど。
一方、旅行会社は見込んでいた収入を我々の勘違いで丸々失ってしまったことになり、申し訳ないというかお気の毒様というか。でも元々時間通りに来てくれていればこんなことにはならなかったかも…という気もちょっとする(責任転嫁?)。
とにかく、どれだけ大雨・大混雑・時間を過ぎてもクルマが来ないなどあたふたしている状況でも、おかしいな?と少しでも思ったらクルマに乗り込む前にしつこく確認!というのが今回の事件の教訓。
クルマに乗ってしまったら、もう引き返せません(ドライバーがよっぽどイイ人でない限り。向こうも生活がかかってますからね)。

そんなわけで、非常にモヤモヤした気分のまま到着したカシューナッツファクトリー。ここがまた、「いろいろなカシューナッツを買いたくてたまらない!」という人以外は特に来る必要のないところで…。
「ファクトリー」とは言っても工場見学できるわけではなく、売り場の片隅の機械で細々とカシューナッツの殻を割っている(左写真)のみ。
建物の大部分は各種カシューナッツや食品の売り場で、確かに種類はたくさんあるが、特にお安いというわけでもない。一行の中ではしもべ2号ファミリーがフツーのカシューナッツを1袋買っただけだった。
それでも多くのオプショナルツアーや観光タクシーがここにお客を連れてくるということは、それだけバックマージンがもらえるということなんでしょう。
しかし、天は女王様一行を見放さなかった(?)のか、カシューナッツファクトリーで時間をつぶしている間にスコールがやんだ!
一行は外で休憩していたドライバー氏を急き立て、ちゃっちゃと象トレッキングに連れて行ってもらうことにしたのでした。 |