プーケット編

≪4日目昼≫

※ 1バーツ=約3円(2013年8月当時) ※

☆ ワゴン車チャーター観光ふたたび…で最大のピンチ! ☆

 ペナン島と同じく、女王様一行はプーケットでの観光にワゴン車チャーターを利用すべく予約をしていた。 プーケットには日本人が経営している旅行会社が多数あるので、あれこれ比較検討した結果、某旅行会社の「ワゴン車チャーター(ガイドなし)6時間 2,000バーツ」に申し込んでおいたのだ。 象トレッキング→カタ・ビーチ→昼食&買い物というルートもメールで要望済み。

 下船しようとすると、外は相変わらずのスコール。乗降口ではクルーズ船のスタッフがビニール製のレインポンチョを配布していたので、ありがたく利用させてもらった(でもものすごくチャチなので、ちょっと動いたはずみですぐ破れる (^^;)。
 船を下りたところはプーケット港の駐車場になっていて、クルーズ会社主催のオプショナルツアー用の大型バスの他、地元の観光タクシーが大集合している。 女王様一行は運ちゃんたちのしつこい客引きアタックをかわしつつ旅行会社のワゴン車を待っていたが、約束した朝9時半(タイ時間 8時半)を10分以上過ぎても全然来る気配がない
 不安になって旅行会社にTELすると(日本人スタッフが出るので日本語でOK)、「スコールによる渋滞で遅れているがもうすぐ着きます!」との返事。 女王様1号が、これだけ多くのタクシーが30分以上前から待ってるのにスコールで遅れるってどーよ、と思いながら「もうすぐ来るってよ」と喫煙所にいたしもべ3号&女王様11号に伝えに行ってそのまま話し込んでいると、まもなくしもべ2号&王子1号が「ワゴン車来たよ~」と呼びに来た。

 集合場所に戻るとドライバー氏が観光スポットの写真やパンフを入れたファイルを手に立っており、そこには「1日 2,500バーツ」と書かれている。 「6時間 2,000バーツのはずなのに今さら?」と不思議に思って値段が記された旅行会社からのバウチャーを見せると、ドライバー氏は「OK」と言ってファイルを開き、「どこへ行くか?」と聞いてきた。
 ここでも「なんで事前のリクエストが伝わっていないのか?」とは思ったが、「このスコールでは象トレッキングやビーチに行けないから聞かれてるのか?」と勝手に納得してしまい、とりあえずドライバー氏イチオシのカシューナッツファクトリー(Sri Bhurapa Orchid)に行くことにして、ワゴン車に乗り込んだ。

 …とまあね、ここまで読めば賢明な皆様にはおわかりのことと思いますが…。クルマが駐車場を出て10分くらい走った頃、女王様1号の携帯に旅行会社から電話がかかってきた。

 「ドライバーが港で女王様ご一行を探しています。どこにいらっしゃいますか?」

 がーん。そう、このワゴン車は女王様たちが予約した旅行会社のものではなかった! 港に客を求めて来ていた地元のワゴンタクシー(セダンタイプに比べると数はそれほど多くないが、いることはいた)だったのである…。orz
 港でドライバーに直接声をかけられたのは女王様6号だったのだが、旅行会社のワゴン車かと思って「○○(←女王様1号の名前)?」と聞き返して確認したところ、ドライバー氏は「Yes!」と答えたそう。 何を聞かれても「とにかくYesって言っとけ」って感じだったんでしょーねー、きっと。くぅ~。
 その場で旅行会社のスタッフが携帯越しに直接交渉してくれたが、ドライバー氏は「港に戻るなら2,000バーツ+3,500バーツ払え」と譲らないらしく(その3,500バーツの根拠は何?)、結局一行はこのままこのワゴン車で観光することになった

 不幸中の幸いだったのは、今回の旅行会社が現地払いだったため、女王様一行はまだ1バーツも支払っていなかったこと(ペナンで利用した旅行会社は事前振込だった)。 6時間 2,000バーツは予定通りの金額だし。象トレッキングは、旅行会社を介したディスカウント料金よりやや高くなってしまったけど。
 一方、旅行会社は見込んでいた収入を我々の勘違いで丸々失ってしまったことになり、申し訳ないというかお気の毒様というか。でも元々時間通りに来てくれていればこんなことにはならなかったかも…という気もちょっとする(責任転嫁?)。
 とにかく、どれだけ大雨・大混雑・時間を過ぎてもクルマが来ないなどあたふたしている状況でも、おかしいな?と少しでも思ったらクルマに乗り込む前にしつこく確認!というのが今回の事件の教訓。 クルマに乗ってしまったら、もう引き返せません(ドライバーがよっぽどイイ人でない限り。向こうも生活がかかってますからね)。 カシューナッツファクトリー

 そんなわけで、非常にモヤモヤした気分のまま到着したカシューナッツファクトリー。ここがまた、「いろいろなカシューナッツを買いたくてたまらない!」という人以外は特に来る必要のないところで…。
 「ファクトリー」とは言っても工場見学できるわけではなく、売り場の片隅の機械で細々とカシューナッツの殻を割っている(左写真)のみ。 建物の大部分は各種カシューナッツや食品の売り場で、確かに種類はたくさんあるが、特にお安いというわけでもない。一行の中ではしもべ2号ファミリーがフツーのカシューナッツを1袋買っただけだった。
 それでも多くのオプショナルツアーや観光タクシーがここにお客を連れてくるということは、それだけバックマージンがもらえるということなんでしょう。

 しかし、天は女王様一行を見放さなかった(?)のか、カシューナッツファクトリーで時間をつぶしている間にスコールがやんだ! 一行は外で休憩していたドライバー氏を急き立て、ちゃっちゃと象トレッキングに連れて行ってもらうことにしたのでした。


☆ 象トレッキング ☆

キナリーエレファントトレッキング  プーケット島内には象トレッキングを行っている施設が何ヶ所かあるが、特に具体的な指定もしなかったところ、このドライバー氏が一行を連れて行ったのはキナリーエレファントトレッキング(http://www.phuketkinnareeelephanttrekking.com/)というところだった。 お値段は結構お高めで、ドライバー氏に値下げ交渉をしてもらって30分 800バーツ
 象トレッキングだけではなく射撃場やゴーカートも併設されていて、王子1号はゴーカートに興味津々だったが、「ゴーカートに乗ったら海に行く時間はないよ。さあどうするどうする?」と迫られて不承不承あきらめることになりました(笑)。

 象乗り場(右写真)にやってきた一行は、女王様1号&王子1号、女王様6号&しもべ2号、女王様11号&しもべ3号という組み合わせで象に乗ることになった。トップバッターは女王様1号&王子1号のペア。
 以前、インドで象に乗ったときは象の背の両側に横向きにイスが取り付けられている形だったが、ここは前向きに取り付けられたイスに座る方式。 よく見ると、イスはそんなにガッチリ固定されているわけでもないような…?。雨対策として、イスの下にビニール傘も装備されていた。

 象の頭の上にあぐらをかいている象使いの合図に従ってトレッキング開始。ところどころに灌木もある草っ原の中、象が歩いてできた轍をのんびりと進んでゆきます。割と前半で立ち止まって写真撮影アリ
 ほとんど平地なので揺れはそんなにないが、遠くに山が見えるくらいで景色はイマイチ。全体として、象トレッキングエリアはあまりキレイに整備されている感じではなかったなー。 まあ、自然のままといえば自然のままなのか?

象乗り場
トレッキング中

 などと考えつつ、女王様1号は象の上から頭の剛毛をアップで撮ったり、振り向いて象のお尻を撮ったりしていたのだが、気づくと待てど暮らせど残り4名を乗せた象がやってこない。 後で聞いたら、タイミング悪く他の象がちょうど出払ってしまっていたらしい。ここはそんなに象の保有数が多くないのかも
 待っている間は象がゴーカイに道草を食べた(文字通り)り、象使い氏が象牙(?)製のアクセのセールスを仕掛けてきたりした(でもあまり熱心ではなく、一度断ったらそれ以上言ってこなかった)。
 そうこうしているうちに、ようやく後続の象たちがやってきた(左写真)。自分自身が乗っているだけではそこまで感じなかったけれど、「友人たちが象に乗ってやってくる」というシチュエーションを客観的に見てみるとかなり面白くてテンションが上がる (^^)。

 合流後は順番を入れ替えて女王様1号の象が最後尾となり、周回コースを再び進んで、元の象乗り場に戻ってゴール。途中の待ち時間もあったので、女王様1号と王子1号は確実に30分以上象に乗っていたと思う。
 象を降りた後は子象と触れあったりもできるのだが、当然有料だし時間もないのでパス。途中で撮影された写真は、布製のフレーム入りで390バーツでした(右写真)。

 帰国後にトリップアドバイザーなどの口コミを調べてみると、キナリーエレファントトレッキングの評判はイマイチ。 子象の脚や猿の首に鎖を付けてつないでいるのが残酷だと不評のようである(女王様一行は子象も猿も近くで見ていないので、このときも同じ状況だったかはわからない)。
 ただ、周回コースの単調さや施設の雑な感じを考えると料金に見合っていない気はするので、次回プーケットで象トレッキングにチャレンジする機会があったら(いつ?)別の施設を利用した方がいいかなと思う。

記念写真


☆ カタ・ビーチ ☆

 多少は日射しも出てきたところで、カタ・ビーチへ。この時期のプーケットは雨季で西海岸は波も高く荒れがち。 カタ・ビーチは遠浅らしいので、比較的マシなんじゃないかと思ってここを選択したのだが。
 ドライバー氏の「今日は泳げないよ」という言葉を振り切ってビーチへ降りてみたところ…やっぱり荒れてました。 ただ、全面的に遊泳禁止ではなく、赤旗と赤旗の間のエリアのみ海に入ることができた(右写真)。 女王様たちが滞在していた短い間にもそのエリアはどんどん狭められていってたけど。
 ビーチに着替えができるところやシャワーが見当たらなかったので(多分端の方に行けばあったのかも)、デッキチェア 100バーツを2台借りて荷物置き場にし、女王様1号が持っていたポンチョ型着替えタオルを駆使して着替え、いざ海へ!

荒れるカタ・ビーチ
はしゃぐ王子1号  女王様たちは膝下が浸かるあたりまで行ってみたが、引き波の力も強く油断できない。 そのうちに腿くらいまでの大波が来たので、もういいやとデッキチェアに撤収してしまった。海の中にいた時間は3分くらい(早っ)。
 デッキチェアからビーチの様子を見てみると、やはりオフシーズンということもあって物売りも少なかった。スナック売りとタトゥー屋がいた程度。 マリンアクティビティとかマッサージは、女王様1号が見た限りではやってなかった。

 一方、王子1号は荒れる海に大はしゃぎ(左写真)。しもべたちもそれに付き合って頑張っていたのだが、そのうちにしもべ3号が口元を押さえながらビーチに戻ってきた。 なんと、虫歯治療中で前歯のところに入っていた仮差し歯が波の直撃をくらってアンダマン海の藻屑と消えてしまったらしい…。 仮差し歯の方は荒波に十分ご注意ください(笑)。
 そんなこんなでバタバタしつつ、30分くらい無理矢理に?海で遊びました。王子1号にはご満足いただけたようで何より (^^)。


☆ セントラル・フェスティバル・プーケット ☆

タイっぽいドナルド  海水浴後ノーシャワー状態ではありますが、昼食&時間があればショッピングということでプーケットタウン郊外にある巨大ショッピングモール セントラル・フェスティバル・プーケット(http://www.centralfestivalphuket.com/)へ移動。
 中はとにかく広く、地下駐車場から上に上がり、「セントラル」というローカルデパートのエリアを突っ切ってようやくブランドショップやフードコートのあるエリアに出た。 写真はドナルドが「サワディーカップ(=こんにちは)」と合掌しているマクドナルド。
 サンドイッチ系などを買ってテキトーに昼食を済ませた後、女王様6号は目を付けていたアロマグッズショップ「HARNN(http://www.harnn.com/)」でお買い物。 女王様1号は前回プーケットに来たときに買ったタイシルク製品の超有名店「ジム・トンプソン(http://www.jimthompson.com/)」を見てみたが、イマイチ心惹かれるものがなかった。

 やがてドライバー氏との待ち合わせ時間になったので地下駐車場に戻ろうとしたのだが…建物が広すぎて帰り道がよくわからない?!(爆) 広いだけでなく構造もわかりにくく、フロアによっては途中で行き止まり?になっていて地下駐車場のある建物の一番端まで行けなかったりするのだ。
 ところが、ここで王子1号が大活躍。ウロウロオロオロする大人たちを尻目に、来たときにたどった道を着実に戻っていく「人間ナビ」っぷりを発揮した。 子供の記憶力って素晴らしい!(女王様たちが方向音痴&記憶力が悪いだけという話も… (^^;)

 ドライバー氏と再合流し、クルマに乗り込んで外に出てみると、朝のようなスコールの真っ最中。 帰りに時間があったらジム・トンプソンのアウトレットが入っているTHE COURTYARD(http://www.thecourtyard-phuket.com/)というところに立ち寄ろうかとも考えていたのだが、この雨ではパスした方がよさそうだ。
 というわけで、そのまま港に直行。3時半(タイ時間 2時半)頃には無事到着して、波乱のプーケット観光は終了。 別れ際にドライバー氏は「また会いましょう」とか言っていたが、女王様1号は「いや、君のクルマに乗ることは二度とないよ」と胸の内でつぶやきつつ船に戻ったのでした。


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