食生活は「心」の反映
肉体本能に支配された心が、“間違った食”を選択させる
コラムNo.50
ホリスティック健康学では、人間の健康状態は「心・食・運動・休養」という4つの要素(健康条件)の総合的な影響力によって決定されるとします。ここで大切なことは、4つの健康条件の中で「心」が肉体に及ぼす影響力が最も強いということです。「心・食・運動・休養」という4つの健康条件は、互いに影響を及ぼし合い、それぞれの条件の力を高めたり低めたりしています。「心」は「食」に影響を及ぼすと同時に「食」からも影響を受けていますが、実際には「心」の影響力のほうがはるかに大きいのです。
多くの現代人は、「肉体本能」に支配された生き方をしています。心は肉主霊従の状態に陥り、本能的欲望がその人間を突き動かしています。人々は“物欲・肉欲”に流され、本能的快楽を追い求めるようになっています。
肉体本能に支配された人間は“間違った食”に魅力を感じ、それを選択するようになります。その結果、肉体の健康が損なわれ、さまざまな病気が引き起こされることになります。人々が食の快楽にとらわれ“中毒状態”に陥っている現実は、地球人類の霊性・精神性の低さを端的に示しています。そしてその未熟な霊性・精神性が、さらに人々を“間違った食”へと駆り立てています。現代人を苦しめている「生活習慣病」の根本的な原因は、人間の心にあるのです。
大量の肉や油や砂糖を摂り続けている人間は、必ず健康を害するようになりますが、それはその人の心が「自然法則」から外れた不自然で不調和な状態に陥っているからです。それではいくら運動に励んでも、健康を手にすることはできません。「食」に最も大きな影響を及ぼす「心」を調和状態に置かないかぎり、健康レベルを高めることはできないのです。