宇宙刑事ディルバン(5)

 

 

 タケルへの焦らし責めが開始されてから、1時間が経過しようとしていた。

 

「ハァ・・ハァハァ・・・あっあぁ・・・」

 

 既に気力を失いかけて喘ぎ声も弱々しく、淫らな息遣いだけが研究室内に響いてい

た。

 先走りの液を大量に摂取したスライムは、タケルとは対照的に動きは益々活発にな

り、もっと多くの餌を求めるように、責めを激しくさせていく。

 

「ふぅ、ホントに強情な奴だなぁ。このまま続けると精神の方が先にイッちゃうよ・・

・、それじゃぁ玩具の価値が無くなっちゃうじゃないか」

 

 言葉とは裏腹な冷笑を浮かべアルスが言う。

 しかし、タケルはその言葉にも全く反応せず、時々体をピクリと震わせ、荒い息を

つくだけだ。股間と乳首に妖しく蠢く軟体生物に快楽を与え続けられ、未だに勃起は

最高潮を保ったままだが、目は虚ろで輝きを失っている。このまま今の責めを続けれ

ば精神が崩壊し、廃人となってしまうだろう。

 アルスはそろそろ潮時であることを確認し、言葉を続けた。

 

「しょうがないなぁ〜、今回は特別サービスで射精させてあげるよ。ただし、スライ

ムなんかではイカせないよ。僕自身の手でトドメを差してあげるね。

光栄だろう?ダークギル帝国の王子の手でイカせてもらえるなんてさ」

 

 責めを続けているスライムの上から肉棒を握りしめる。スライムは責めを中断する

と、形状を変化させ始めた。乳首に張り付いた二つの分身が移動し、股間のスライム

と一体化し、勃起を握るアルスの手の方に体を集めた。

 そして、肉棒をすっぽりと包む筒状なる、上部はちょうどカリ首の所で途切れてお

り、はち切れんばかりに膨張した亀頭が顔を覗かせている。その形状は地球にあるオ

ナニー用のシリコン製玩具にそっくりであった。もちろん筒の内側には、タケルの性

感帯を熟知したナノマシンにより、無数の突起、ヒダ、繊毛等が形成されている。

 アルスは筒を肉棒から抜ける寸前まで上に引き上げた。下端は筒を内側に巻き込む

ようにしているので、そこだけ内径が狭まり、亀頭に引っ掛かり簡単には抜けない構

造になっていた。

 

「う、あっあぁ・・・」

 

 亀頭に程よい締め付け感が襲い、反応するタケル。

 アルスはスライムの筒を、一気に根元まで下ろす。

 

「うわあぁぁ〜〜っ!」

 

 今までとは桁違いの快感に、再び激しく喘ぎ声を上げる。筒状スライム内の突起、

ヒダ、繊毛はピストン運動する度に、タケルのペニスに絶妙な刺激を与えた。筒の内

径は、肉棒を締め付ける度合いはもちろん、それらの刺激が最も効果的に与えられる

ような広さになっている。ナノマシンにより計算しつくされた筒状スライムは、一回

扱いただけで、イクのに十分な快感を与えることができるのだ。

 

「ほぉら、許可してやったんだから、さっさとイッちゃいなよ!」

 

 アルスは快楽の余韻に浸る余裕も与えず、続けざまに5回ピストン運動をさせた。

 

「あっっ!い、イクぅぅ〜〜〜!」

 

 ついに射精を迎えることができたタケル。全身を歓喜に震わせながら大量の精液を

放出する。

 

ドッピュゥ〜〜!ピュッ〜!ピュッ!ピュ!ピュ・・ピュ

 

 長時間の快楽責めにより、溜まりに溜まった精液は、実に6回に分けて放出された。

 

「うおぉっ!おあぁっ!あっ!ああぁぁぁ〜っ」

 

 タケルは射精とともに与えられる至福の快楽に、完全に身をゆだね、獣のように吠

えていた。

 射精の第一射目は顔面にまで到達し、頬や目尻に白濁した液体がまとわりついてい

る。そして二射目は胸元、三射目以降はヘソ回りに、それぞれ精液の水溜まりを作り

あげていた。

 

「ハァハァハァハァ・・・」

 

 完全に脱力状態に陥っているタケル、荒い息を付きながら至高の快楽の余韻に

浸っているのだ。

 その一部始終を、余すところなく鑑賞したアルスもまた満足気に微笑む。股間から

手を離すと、腹と胸に飛び散った精液を、全身に塗り伸ばし始める。そして頬に付い

た第一射目、最も濃い精液を舌で嘗め取ると、味わうようにして飲み込む。

 続いて目尻に飛んだ雫を、涙とともに舌ですくい上げると、そのまま耳元へ囁きか

ける。

 

「君のザーメン、すごく美味しいよ・・・、どう?とっても気持ち良かったでしょ?

ふふふ、是非、敵の手でイカされた感想を聞かせて欲しいな、『結城タケル君』」

 

 放心状態に陥っていたタケルだが、アルスの最後の台詞に驚愕し、正気を取り戻す。

 

「なっ!何故、俺の名前を!?」

 

 宇宙刑事も普段は、一般の人間として普通に暮らしている。正体がバレるというこ

とは、一般人として生活している時の周囲の人々、つまり家族や友人達を危険に晒す

ことになるため、絶対に避けなければならないことだった。もちろんタケルは、その

ことには最大の注意を払ってきたつもりだ。

 しかし、アルスは今、間違いなく自分の本名を言った・・・

 

「ふむふむ、タケル君は一流大学の工学部に通う大学院生なんだ〜。

どうりで頭が切れるはずだよねぇ。しかも、家族とは死別して天涯孤独の身、

孤児院で育ったんだね。ふふっ、泣かせる話だねぇ・・・」

 

 タケルの焦りをあざ笑うかのように、次々と知られるはずの無い事実を暴露してい

く。

 

「アハハハハッ!随分と驚いてるようだねぇ。じゃぁ、特別にタネ明かしをしてあげ

るよ。実は僕には、ある特技があるんだ。それは他人の思考を読み取る力、まぁテレ

パシーの一種とでも言えばいいかな」

  

 焦り、驚き、怒りが頭の中を渦巻き、ただ呆然とアルスの言葉を聞くタケル。

 

「ただね、この能力は万能なモノじゃ無いんだ。僕よりも精神力が強い奴や、僕に対

して強い警戒心を持ってる奴には使えないんだ。当然、僕は君に対して何度もこの能

力を使ったよ。でも、失神して最も精神が無防備になっている時ですら、君の心のガー

ドは強固で、情報を読み取ることが出来なかったんだ。

たぶん、宇宙警察機構の訓練とやらで、君の深層心理には洗脳や読心術に対抗する、

防御機能が与えられているのかもしれない。

そこで僕は考えたんだ、人間の、それも男の精神が最も無防備になるのはどんな時だ

ろうってね」

 

「それじゃあ・・・まさか!」

 

 驚愕の真実に息を詰まらせるタケル。

 

「そう!男の精神が最も無防備になる時、それは射精の瞬間さ。ただ、単なる射精で

は君の心のガードを破るには、役不足だっていうのは明らかだった。

でも、今までに受けたことが無いような強力な快楽を与え続け、延々と焦らした後の

射精なら?

ふふふっ、結果は僕の予想通りさ!今の射精の瞬間、君の精神は全くの丸裸となり、

あらゆる情報を引き出させてもらったよ。もちろん、宇宙警察機構本部基地の正確な

座標もね」

 

「きっ!貴っ様ぁ〜〜〜〜っ!!!」

 

 全てが巧みに仕組まれた罠であったことを知り、タケルは怒りに全身を激しく震わ

せた。四肢と腰を固定している拘束具がギシギシと音を立てる。

 

「アハハハハッ!もう遅いよ、タケル君。君は敵の手で躯を弄ばれ、淫らに欲情し、

射精させられたあげく、重要な機密を敵にバラしてしまったのさ!

たいした間抜けなヒーローだよ!キャハハハハ〜!」

 

 勝利宣言のように狂気の嘲笑を上げるアルス。

 タケルは全身の毛を逆立て、顔を真っ赤に紅潮させアルスを睨み付ける。

 

「くっそぉ〜〜〜!!俺を自由にしろ!!

そして正々堂々、俺と勝負しろ!」

 

 アルスはその挑発にも全く動じず、憐れむかのようにタケルを見下した。

 

「もう少しゆっくり遊んであげたい所だけど、仕事ができたのでこれで失礼するよ。

宇宙警察機構本部への攻撃作戦の、陣頭指揮を取らないといけないからね。

でも、心配はいらないよ。帰ってきたらタップリと遊んであげるからさ。

今度は尋問なんかじゃ無く、僕の楽しみの為だけに、じっくり時間をかけて調教して

あげるからね。楽しみに待ってるんだよ。キャハハハハッ!」

 

 最後に再び嘲笑を上げると、踵を返して研究室を後にする。

 

「待て〜〜〜!!アルスぅ〜〜〜〜!俺を自由にしろぉ〜〜〜〜!!!」

 

 アルスが部屋を出て、金属製の扉が閉じられた後も、タケルの咆哮が止むことは無

かった・・・

 

  

 

 

これからのお話は・・・

 

ダークギルの宇宙船団を率いて、宇宙警察機構本部を急襲するアルス。
圧倒的な戦力の前に、宇宙警察機構は数日で制圧されてしまう。
そして、捕虜となった宇宙刑事達には、過酷な運命が待ち受けていた。

アルスの姉イザベラが、新米宇宙刑事タッキーを捕らえて、
タークパレスに帰還する。しかし、彼女に与えられた任務は、
出撃するアルスに代わり、ダークパレスの警備をすることだった。
一足違いで弟に手柄を横取りされ、怒りに燃える王女の魔手が、
タッキーとタケルに迫る。

Bコースの作者は慎也です