宇宙刑事ディルバン(4)

 

 アルスは手際良くメスを操り、タケルの服を切り裂いていった。

 ブルゾンとTシャツを剥ぎ取られ、上半身が剥き出しになる。分厚い胸板とその上

に乗るプックリとした綺麗なピンク色の乳首、無駄な脂肪が無くしっかり割れ目がで

きている腹筋。アルスはそれらをウットリと見つめると、無意識の内に舌舐めずりを

していた。

 

「ふふふ、ホントに美味しそうな身体だねぇ。殺すのはもったい無いや。

秘密基地の場所を白状した後は、一生僕の玩具として飼ってあげるよ」

 

 そう言うと、いよいよレザーパンツを切り裂き始めた。

 

「く、くっそ〜!」

 

 身体を拘束されているタケルに、抵抗する術は無い。

 ついにレザーパンツも剥ぎ取れ、下半身は白いビキニ一枚にされてしまう。そのビ

キニは、タケルの汗と先走りでぐっしょりと濡れている。先程までの責めの余韻で熱

く疼く勃起にピッタリと張り付き、全体的に透けて見えてしまっていた。

 

「卑猥な眺めだな〜、これじゃ履いてる意味無いね」

 

 くすくすと笑いながら、ビキニの上から裏スジに指を走らせ陵辱する。タケルは顔

を紅潮させ、歯を食いしばり恥ずかしさに耐えようとする。

 太ももに冷たい金属の感触、どうやらビキニを内側から切り裂くつもりらしい。太

ももの付け根からビキニの内側に差し込まれたメスを、一気に手前に引き上げる。勃

起の圧力に耐えていたビキニは、ブツンッと音をたてて弾け飛んだ。

 最も恥ずかしい部分を剥き出しにされ、タケルの絶望感は更に増す。ペニスは屹立

と勃起を続けているが、先端から溢れ出す先走りの液は、タケル自身の屈辱の涙のよ

うにも見えた。

 

「へぇ〜、結構立派なモノ持ってるじゃん。でも亀頭の色は薄いピンクって感じかな?

顔の割にあんまり遊んで無いみたいだねぇ」

 

 アルスは次々と屈辱的な言葉を投げかけながら、作業台の上から巨大なビーカーを

手に取る。ビーカーには得体の知れない、薄い緑色の液体が入っている。アルスはそ

のビーカーを、タケルの股間の上にもってくると一気に傾けた。

 一気にこぼれ出すかと思われたが、緑色の液体はドロリと、ゆっくり垂れ下がり始

めた。どうやら、ある程度粘度のある、ゲル状の物質らしい。液体の先端が勃起に到

達する。タケルは冷たい感触に驚き、「うっ」っと声を出してしまう。次々と垂れ下

がり、タケルの股間に到達した謎の液体は、不思議なことに肉棒にまとわりつくよう

に留まり、それ以上下には垂れていかなかった。

 

「これは僕が最近開発した拷問道具なんだけどね。まぁ仮に名前はスライムってこと

にしておこうか」

 

 空になったビーカーを作業台に戻しつつ、得意げに説明を始めるアルス。

 

「そのスライムは疑似生命体なんだよ。内部には体長数ミクロンのロボット、つまり

ナノマシンが何十万体も入っていて、形状はもちろん質感までも自在に変化させるこ

とができるんだ。こんなふうにね」

 

 言い終わると同時に、スライムに変化が起った。すっぽりと肉棒を包み囲んだスラ

イムは、その内部の質感をザラザラとした舌の表面のように変化させ、ジュルリと竿

を扱き上げるように移動したのだ。

 

「あ、ああぁ」

 

 ペニス全体を舌で嘗め上げられるような感覚に、堪らず声を上げるタケル。

 

「ふふふ、そのスライムの餌は人間の先走りの液なんだ。だからその餌を大量に摂取

する為に、あらゆる手段を使って君を責め上げるよ。もちろん僕が許可するまでは絶

対にイカせないように設定されてる。この意味が判るかな?つまり君はイク寸前の快

感を永遠に与え続けられるんだ。寸止めの責めにどこまで耐えられるか楽しみだよ」

 

 本格的に責めを開始するスライム。ザラザラとした質感を保ったまま内側に無数の

ヒダを発生させると、そのヒダをグニュグニュと動かし始めた。

 

「ああ〜〜〜」

 

 タケルはギリシャ彫刻のように美しい裸体を震わせ卑鳴を上げる。スライムの半透

明な体を通して、勃起が瞬く間に最高潮に達していくのが見える。

 そして、スライムはヒダによる責めを続けたまま、形状を変化させ体を伸ばし、竿

部分だけでなく陰嚢までも呑み込んでいく。更に体を分裂させ小さな分身を2つ産み

落とすスライム。その分身は、それぞれタケルの腹の上をヌルヌルと移動し、左右の

乳首の上に辿り着くと、吸盤のように変化し吸い付く。

 内部のナノマシンには学習機能もそなわっており、タケルの性感帯を的確に記憶し

ていく。より大量の先走りを搾取する為に。

 最も敏感なポイントが亀頭だと判断したナノマシンは、ただちに亀頭責めを開始す

る。肉棒の先端部分を包むスライムの内側に、微細な繊毛を数百本も形成し激しく振

動させる。

 

「ぐああぁっ〜〜〜〜〜!!」

 

 まるで亀頭の表面に、蟻がたかっているかのような痛痒感に、タケルは頭を左右に

激しく振り悶える。

 そして、大量に分泌された先走りは、スライムがどんどん吸収していくのだ。スラ

イムは内部の圧力を変化させ亀頭を吸引すると、尿道内の先走りまでも一滴残らず貪

欲に吸い上げていく。

 

「あ、あぁ〜」

 

 タケルはすぐに絶頂を迎えそうになるが、当然のごとく責めは寸止めされてしまう。

スライム内部のナノマシン達は、亀頭の膨張度や睾丸の上がり具合、精巣内の神経伝

達信号すらも的確に察知し、コンマ数秒の正確さで射精への限界時間を割り出してし

まうのだ。

 これほど的確で辛辣な寸止め責めは無いであろう。タケルはこの終わりなき快楽責

めに、ただ淫らな喘ぎ声を上げ、両目に涙を滲ませながら耐えるしかない。しかも、

ナノマシンの学習機能により、責めは回数を重ねる毎に精度を増し、何度も何度も繰

り返される。

 

「まだ頑張るつもりかいディルバン?早く楽になりたいだろう?『イカせて下さい、

お願いします』って言ってごらんよ。きゃははははっ」

 

 研究室内にアルスの嘲笑が響き渡る。

 

「くっぅ〜・・ハァハァハァ・・・・」

 

 6度目の寸止めを喰らったタケルは、両目から涙を流し、口からはよだれを垂れ流

していた。その表情には、既に正義のヒーローの面影は無い。

 

 (このまま耐え続けるのは無理だ、なんとかして脱出しなければ、)

 

 わずかに残された理性で、脱出方法を考えようと試みるが、容赦なく開始される7

度目の責めによって、その理性も快楽の渦の中に溶けてしまう。

 乳首に張り付いたスライムが、繊毛による責めを開始すると同時に、股間のスライ

ムが、尿道口周辺を激しく責め始めたのだ。

 

「うおっ!、あ、あああぁぁ〜!」

 

 美しい顔が歪み、口から泡を吹きながら悶えるタケル。

 

 (頼む〜イカせてくれ〜〜!)

 

 タケルが理性で押し止めている、この台詞を口に出した時、地球、いや銀河全体の

平和は終焉を迎えることになるのだ・・・