印西・谷津田だよりの12ページ

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2005 3.19	今日は、自治会の春祭りで販売する駄菓子を船橋市場まで買出しに行きました。私の記憶にある駄菓子と随分変わっているなあと思いました。 ◎『好きで日本に来たわけじゃないのに』　これは、今日のＡ紙の夕刊・５面に大きく出ていたタイトルです。印旛沼水系で騒がれていたカミツキガメも空港近くの側溝等に潜んでいるといわれるセアカゴケグモ、そして釣業界から指定に対する反対意見書が出されていたが、最終的には指定対象となったオオグチバス（ブラックバス）も出ていました。　この記事は、「外来生物法」の対象となる特定外来生物の候補生物３７種の公表のものです。どの種も、人や、農作物や、時には、日本の固有の生態系に影響を及ぼすこともあるものです。　でも、これらの生物は、自分の意思で、自分の足や羽で日本にやってきたのではありません。皆、人の責任なのです。	又、この指定種とは違いますが印西にも生息しており、昨年はサーズの犯人に仕立てられてしまったハクビシンも人が持ち込み、放置され野生化したものと言われています。これらの種を人の都合で移動禁止したり、駆除（つまり、殺す）するというのですから、対象生物の立場からしたらたまりませんね。 ※せめて、それらの生き物たちに代わって、ちょっと愚痴など言ってみました。 ◆ハクビシン…ジャコウネコ科の哺乳類。頭胴長５０㌢、尾も５０㌢位。毛色は黒褐色。名は鼻の白い線｛白鼻心（芯）｝に由来。顔が可愛い。雑食性で、ミカンやカキなどを食害。かっては、山梨県や長野県で珍獣として天然記念物になっていましたが、今は増えすぎた地区では、害獣として駆除されています。　私の家には、印西市船尾小学校そばの道路で交通事故で死んだ個体の剥製があります。見たい方は、いつでもお越しください。
2005 3.26	◎「痩せ蛙　まけるな一茶　是にあり」　　皆さま、ご存知の一茶の句です。長野県小布施にある岩松院の裏庭に小林一茶が、蛙合戦を見てこの句を詠んだといわれる池があるという。　昨日の強風の中、亀成川に沿って歩いていたら、斜面林脇の小川から、「コウ、コウ、コウ・・・」という不思議な音が聞こえてきました。ちょっと、白鳥の鳴き声に似ていました。近くに行ってみましたら、ビックリ。十匹を超えるヒキガエルの入り乱れた姿がありました。これぞ、蛙合戦の真っ最中でした。デジカメを向けると皆、水に潜ってしまいました。でも、ほんの１、２分もすると合戦の開始です。	冬眠から醒めたカエル達が、生まれた場所に集まり、繁殖行動を行なうのです。植物も、野鳥もあまり収穫はありませんでしたが、蛙合戦は、見ごたえがありました。５月の散策会は、この場所を通ります。 ◆アズマヒキガエル…ヒキガエル科。ガマとかヒキガエルと呼ばれるカエル。体形は、大型のずんぐり型で短く太い四肢。皮膚には、隆起がある。目の後ろには、白い毒液を出す大きな耳腺を持っている。繁殖期には、「蛙合戦」が知られる。
2005 4. 1	風が冷たかったが、ちょっと歩いていたら汗が出てきた。ＴＶでは、都心の桜開花についてやっていました。でも、印西ではまだのようです。 ◎『とても、残念！』　一昨年の暮れに印西にサケが群れをなして遡上した事は、何度か書きました。　今日は、友達と探鳥の途中、遡上場所に行ってみました。　　　　　※改修工事前の写真は　　こちらをクリック　ところが、どこが遡上場所だったのか分からないほど変わってしまいました。	この１月から河川工事をしているのは知っておりましたが、これほど大きく改修さえるとは思いませんでした。四月から市内を通る河川を公団が県又は市に管理を移管するために、工事当初にもどすと聞いていました。　すり鉢護岸の底部の小木が生えていた中州も、ゆっくりと蛇行していた場所も、自然の護岸が残り多数のモクズガニの巣穴のあった場所も、すべて真っ直ぐで幅も一定の単なる排水路と変わっていました。タナゴやクチボソなどの魚類、　ドブガイやシジミなどの二枚貝も、そして多種の水性植物にたよって生きていた生物の、多くがいなくなったか、生活しづらくなった事でしょう。　見た目にも単調になったこの水路は、植物浄化の機能が極端に落ち、所謂小川から、どぶへと変わってしまわないか心配です。　長くなってしまいましたが、最後にひと言。沢山の金を掛けて行なったこの河川改修工事で、誰か得をしたのでしょうか。何かよくなったのでしょうか？　一度（散歩がてらにでも）、見に行ってください。木刈３丁目下から松山下公園下の河川です。
2005 4. 6	急に夏日になりました。歩いていると汗が滲んできました。いつもの便りです。 ◎『いつもいる鳥がいない？』　房総風土記の丘に行きました。桜は、１分か２分というところです。でも、この天候ですと一気に開くような気配でした。週末が最盛期になるのでしょうね。　いつものように坂田ヶ池をまわり、古墳広場まで小鳥やカモ、野草を見ながら歩きました。参加者の殆どの人が汗をかいていました。カモ達は、殆ど北へ旅立ったようですが、比較的近場に帰るコガモとハシビロガモは、まだ残っていました。野草では、竹の子のように見えるウラシマソウの芽、とても、小さくて可憐なフデリンドウなどが見られました。また、スミレではヒメスミレと僅かに芳香をだすニオイタチツボスミレと普通に見られるタチツボスミレが見られました。　帰り道に仲間と話したのですが、「いつもの鳥がいないねえ」「そういえば、このところ殆ど見ないよ」との話題が出ました。その鳥は、ホオジロです。　ごく普通に見られるのですが、このところ数が減っているのかあまり、見られません。　今日は、１羽も見られませんでした。	気温のせいなのか、環境の変化なのか、なんだか分かりません。　ホオジロが、群れているのをみたら教えて下さい。　　　 ★ホオジロ…ホオジロ科の小鳥。全長１６．５センチ。顔は褐色と白の模様。低木林、林縁、草原にすみ、普通に見られる。さえずりは、「一筆啓上仕り候」「源平つつじ、茶つつじ」と聞きなされる。千葉県の県鳥に指定。
2005 4.13	◎「えっ！今ごろ、紅葉？」　公園や歩道脇の街路樹の中で、緑の葉の一部が赤褐色に紅葉している葉をつけた木を探してみてください。見つけたら、近づいて見てください。木の周りに沢山の落ち葉が見られると思います。　紅葉・落ち葉といえば、晩秋の景色となっていますが、実は、今の時期にも紅葉した葉が、落ちる樹木もあります。　ニュータウン地区の街路樹で、紅葉しているものがあれば、それはきっと「クスノキ」です。一枚拾って手のひらに乗せて観察すると結構きれいに色づいていました。それから、捨てる前にちょっと葉を揉んでみて下さい。つんとした臭いが鼻につきますよ。樟脳の材料の木なのですね。	そんなにいやな臭いではありません。 ※クスノキの実は、ヒヨドリが食べるという。 ◆クスノキ…クスノキ科クスノキ属の樹木。成長が早く各地に大木が多い。寺社の境内に巨大なものがよく見られる。昔は、防虫のため葉や材から樟脳をとった。樟脳から蒸留精製したものがカンフルで、強心剤や防腐剤に使われた。常緑だが、春に一部の葉を落とし、新しい葉と交換している。新緑と紅葉の色の微妙なバランスが私は、気に入っています。
2005 4.20	◎『十二単・・・。』　18日、「紀宮さま、皇族として最後の誕生日」と新聞に出ていました。今秋皇族を離れる宮様も式には十二単を着るのだろうか。ところで、皆さんは「ジュウニヒトエ」という野草を知っていますか？　花が重なって咲く様を、宮中の女官の正装十二単に見立てたものらしい。　久しぶりにニュータウン北総線南側の谷津に出かけました。　斜面林の日当たりのよい崖に今年も咲いていました。　花穂の長さ4から8センチ。高さ15センチほどになる。色は薄いピンクで全体を白い毛に覆われてフカフカした感じです。　地味ですが、そこはやっぱり高貴な名をもつ植物。じっと見ても飽きない魅力をもっている花です。　観客が一人では、もったいないなあ等とぶつぶつ言いながらデジカメで何枚か写真をとって谷津田を後にしました。	◆ジュウニヒトエ…シソ科キランソウ属。花が重なって咲く風情を宮中の女官の着た十二単に見立てた名前。本州、四国の山野に生える多年草。千葉県レッドデーターブック　カテゴリーＤ　一般保護生物に指定されている。
2005 4.27	◎『めだか？それとも？？」　ビオトープが、賑やかになった。クレソンが葉で水面を占拠し、サトイモ科のショウブがとっても地味な花をつけていた。その根元近くをアメンボがスケートをしている。水面をじっと眺めていたら、池底を小さな甲虫が滑っていた。マツモムシだという。水中を見ていたら、小さな姿がいっぱい。最初は、水中のゴミだと思っていたら、自分の意思で動いているようだ。水中を浮遊するプランクトンたちだった。本当に水辺が元気になりました。　ふと見ると、水面をメダカたちが泳いでいました。メダカの学校とはよく言ったものですね。みんなそろって泳いでいました。観察のため、いくらか採取しましたところ、メダカのようでメダカじゃないのが、一匹網に入りました。	観察用の小型水槽に入れて側面から見ましたところ、メダカに似ていますが、腹鰭と尾鰭が違いました。この種は、カダヤシと呼ばれるグッピーに近いアメリカ産の魚です。ちょっと観には、メダカに見えますが、全く違う種類です。案外、メダカと間違ってみている人もいるかもしれません。 ◆メダカ…ダツ目メダカ科の魚。目の位置が高いので目高。もとは、本州各地にいたが、最近は、めったに見られなくなった。環境省絶滅危惧種である。 ◆カダヤシ…カダヤシ目カダヤシ科の魚。アメリカ原産のメダカに似た魚で、マラリヤを媒介する蚊の撲滅のため移殖された。それ故、カダヤシと呼ばれる。メダカとは、尾びれと尻びれが違う。卵胎生である。
2005 5. 9	◎『はしゃいでいいの？』　TVで‘クジラが東京湾に現れる‘と大きく放映していました。事故のニュースばかりの中では、ほのぼのとしていてよかったのですが、本当に喜んでいいのかなあと思いました。	この冬には、我孫子にコウノトリが現れ、ニュースになっていましたが、鴨川の沖に現れたアザラシのカモちゃんと同じように、みな単独です。普通、数頭（羽）から、数十頭（羽）単位で行動していると思います。そうすると、迷子ですね。無事、群れに合流できるといいのですが。連休が終わりましたので、東京湾に紛れ込んだクジラも、顔見世を終わりにして群れに合流できることを願いたいものです
2005 5.10	◎『今日から愛鳥週間始まる』　愛鳥週間は、アメリカペンシルバニア州のオイルシティ市で始まったものです。　日本では、戦後４月１０日をバードデーとして始まりました。その後、５月１０日から１週間を愛鳥週間に指定しました。愛鳥週間は、字のとおりに鳥（野鳥）を守っていこうという取り組みです。　しかし、野鳥を守るということは、餌になる植物や昆虫の生息する環境を守っていくことであり、つまりは環境を保護していこうという運動です。　この時期は、ニュータウンにもシギやチドリ、サギなどが姿を現す次期です。今日も、神崎川の脇の水田にアマサギが５０羽位。チュウシャクシギが１２羽来ていました。皆さんもさわやかな日にのんびり歩いてみませんか。案外身近なところで野鳥が見られると思いますよ。 ◆アマサギ…コウノトリ目サギ科の鳥。頭部から首にかけて橙色。夏鳥として渡来。今の時期は、水田の代掻き作業のまわりで飛び出してくる昆虫を狙って集まっている。首の辺りがとってもきれいです。	◆チュウシャクシギ…チドリ目シギ科の鳥。下に大きく曲がったクチバシが特徴。旅鳥として渡来。草地で昆虫を採餌している姿を見ることも多い。
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