−ページ〔3〕−    谷津田だよりのトップへ戻る  
2004
2.17

野鳥観察デッキ
◎ 千葉NT中央駅の南側にある戸神調整池の西岸に、待望の野鳥観察のためのデッキが出来上がりました。(観察デッキとは、鳥に影響を与えないように観察するための衝立状の施設です) 

◆この調整池は、NT地区でカモをはじめとした水鳥の最大の飛来地です。今は、コガモ・マガモ・カルガモ・オナガガモ・オオバン・バン・カイツブリ・カワウ・オシドリが見られます。
 特にオシドリは北総地区最大の飛来ポイントです。昨日(2/16)で、雄13羽、雌3羽が確認されています。デッキが完成したのでオシドリなどの水鳥が今までよりもずっと近くに見られます。 一度、出かけてみてください。
◆カモたちの他にも、水面を飛ぶカワセミやツグミやシジュウカラなどの小鳥たちの姿も見られますよ。
※小さくても良いですので、双眼鏡は持っていったほうがいいですね。
※観察の時には、野鳥を脅かさないように大声を出したり、デッキの外に出たりしないようにお願いします。また、もし子供達等が騒いでいたりしているのを見たら、訳を話してマナーを守るように言ってください。




◆オシドリを見るなら、3月の上旬くらいまでが確実でしょう

   

2004
2.17

光堂
◆今日の午前中、戸神調整池のデッキにいました。オープンの話を聞いて白井から出かけてきた人や散歩途中の方など結構きていました。どの方も、オシドリの羽の美しさに感激していました。今日は、雄7羽でした。雌は見つかりませんでした。

◆午後は、小倉にある宝珠院観音堂に行ってきました。この寺は、「光堂」と呼ばれており、建物が、S25年に国の重要文化財に指定されております。この、堂は茅葺寄せ棟造りの建物です。清楚で、簡素なお堂ですので、見た人は「どうして、光堂なの?」と思う人が多いのです。実は、お堂の中の厨子が金色に輝いているのです。今日も見ましたが、まだ、金箔(金粉?)が綺麗でした。でも、普段は、閉切りですきまもなく、中は真っ暗で何も見えません。確か、30年に一度しかご開帳はないのです。
そこで、こっそり(???)中を堂々とみる方法を教えます。

 ★毎月17日の午後1時過ぎに行ってみてください。檀家のおばあちゃんたちが、扉を開けて中でお経を上げる日なのです。
 私も中に入り、口をもごもごやってきました。ちなみにここは、天台宗です。そのあと、堂の脇の建物で、皆で持ち寄った御新香やらほうれん草の和え物やら、アンパンなどを戴き楽しい話をひとしきり聴いて辞しました。特に電話予約などは、要りません。私は、一口饅頭を持っていったらすごく歓待してくれました。
 私どものために、特別お経も余分に上げてくれたようでした。(よく、分かりませんでしたが)‥ 私は、4月に船橋の自然に親しむ会のメンバーを連れて行くつもりです。
   ※光堂厨子の写真は こちらから

◆帰り道、浦部川を見てきました。まだ、サケの稚魚らしき魚影は、ありませんでした。




   

★帰りに、道路反対側の泉倉寺によって鎌倉時代の作「延命地蔵尊」を見てきました。写真もとって、帰りにお菓子を戴いて辞してきました。 泉倉寺も、特別予約は要りません。玄関で声をかけて地蔵尊を見たいといえば本堂を開けてくれます。

   


2004
2.18

油流出
・今日(2/18)の講座の帰りに、中央公民館脇を流れる弁天川(国道357の弁天橋の上流及び下流)にかなり多量のオイルが水面を覆って流れているのを見つけました。
 原因はわかりませんが、魚類等に影響がなければいいのですが。とりあえず、市には、連絡をして原因を調べてもらうつもりです。原因がわかりましたら、載せます。
※この川の水が利根川に排水されます。その下流1キロちょっと先に、浄水場の取水場があるのですから困りますね。

オドリコソウ
・今、利根川の川原にもヒメオドリコソウ(花は赤紫色)がいっぱい咲いています。サケの遡上した浦部川の土手にも日当たりのよい所に咲いていました。
 その中に白い花のものがありました。ネット図鑑で調べるとシロバナヒメオドリコソウのようでした。


 ※オドリコソウの名は、この花の形が笠をかぶって踊っているような格好からつけられたもの。
 (小学館 野の植物)

    【写真は、もっともポピュラーなヒメオドリコソウ】
   

2004
2.23

戸神野鳥観察デッキ
 印西在住の野鳥の会の大先輩が、何年も前から戸神の調整池を含んだ一帯をバードサンクチュアリにしたいと要望をしていた。私もその方と一緒に、昨年11月中旬に、NTの都市整備公団の一室で担当の方と監督さんを交えて、デッキついての要望をしてきた。出来上がりを見て、いくつか緊急に対処して欲しいことが多々あるが、市民の親水という観点で良かったと実感はした。そのあたりが、KOさんと同じ思いだろう。

 SKさんのメール記載にあったHP(月間千葉ニュータウン紙)の戸神観察デッキ関連記事内の写真の中央で前かがみに写っているのが、実は、私です。


3月号に、私も少しコメントを載せる予定です。(遊びに行ってて、まだ、何も書いてない。とほほ・・・。)

弁天川の油流出について
 先日の「たより」に載せた油流出だが、やはり流出事故であった。具体的な原因は聞いていないが、川付近のI土木より流出したのだ。問い合わせた時点で、すでに市とI土木で対策をとったということだった。 水の汚染、生物への影響等がなければよいのだが。

◆印西でも、すでにウグイスのさえずりが聞こえるそうだ。皆さんの周りでも聞こえるかもしれないですね。ちなみに、私は、まだ聞いてない。


2004
2.26

◎今日、講座の前に利根川の土手を歩いた。風もなく少し歩くと汗をかくほどの陽気だ。ほぼ、2時間観察しながら散策した。

わずか2.5キロメートル強の間に導水路取水口、手賀沼排水口、浄水場取水口がごちゃごちゃある。 まず、上流から。中央公民館の上流600メートルあたりに、千葉導水路の取水口がある。毎秒5トンの川の水を巨大な導管が飲み込んでいく。
 ここから、取水し手賀沼に注ぎ沼の水質を改善しているのだ。ただ、この導水は、手賀沼浄化目的ではなく、江戸川に流し、江戸川の水の不足を補うのが主たる目的と聞く。江戸川の水量にゆとりのある時のみ手賀沼に流入し、浄化に役立てるのだ。ちなみにこの導水の効果で、01年度の調査で27年間全国湖沼水質ワースト1を抜け出した手賀沼が、02年度は、ワースト9位と改善している。ちなみに、印旛沼は、2位に転落している。
 次に中央公民館から15キロメートル下流に県水道の取水口がある。ここから、取水して印西牧の原の駅の東にある北総浄水場で浄化し家庭に送るのだ。取水している水は、結構汚く見えた。

 最後に、この県水道の取水口から300メートル下流に手賀沼の処理した水を排水している手賀沼排水口がある。近づくと結構塩素の匂いがきつい。


 今、各地の河川で水が足らないと聞く。利根川の水も足らないので霞ヶ浦から水を引く計画があるという。ほんとに水は足らないのだろうか。
 私たち、市民がやれることがもっとあるのかなあと思いながら、公民館に向かった。
※ 3月中旬に町会・自治会を通して印西市から環境カレンダーが届きます。その中にも水の流れの図が入っているので見てください。

◆暖かい気候に誘われて、虫たちが出てきた。
 土手へののぼり口には、オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ、セイヨウタンポポの花が咲く。今日は、それらに加えてナズナ(種が熟した茎を振るとぺんぺんと音がするのでぺんぺん草という)の花も見た。土手の上には、早くも野蒜の緑の茎が元気に伸びている。それらの花たちに誘われて、モンシロチョウ、タテハチョウ、ベニシジミが舞っていた。

◆確認した鳥たち(利根川の土手から)
 カワウ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、セグロカモメ、コガモ、チュウヒ(タカの一種)、コサギ、アオサギ、キジバト、ツグミ、ヒヨドリ、モズ、シジュウカラ、ヒバリ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ホオジロ、ウグイス(下手でしたが鳴いていた)、アオジ、カワラヒワ、ムクドリ、スズメ、ハシボソガラス、ハシブトガラス  計25種

2004
2.26

◎KOさん、北千葉導水路(※1)の件ご指摘ありがとうございました。およそ毎秒5トンの数字は、利根川(第一機場印西市発作)からの取水量ではなく、第二機場(柏市戸張)から手賀沼への注水量でした。申し訳ありませんでした。また、この5トンの数字も、資料により異なる。
◎手賀沼への注水量については、季節的にも大きく違うし、日によっても異なるようだ。具体的な数字は、手賀沼のHPを見るとよいと聞いた。(私は、まだ見ていないが)

◆とりあえず、ごく最近の手賀沼への注入量のおよそは、次の通りだ。
 04/2/25 :  1秒間に 8〜9トン、昨年の12月〜今年の1月では、およそ、毎秒4トン位とのことだ。


◆数年前、水の館で実施した県の研修会では、講師が「利根川の水の流入による手賀沼の生態系への懸念が考えられる」といっていた。確かに、色々な問題があるようだ。これは、三番瀬の再生問題にも共通することだが。

◆北千葉導水路の解説
 利根川沿いの第一機場(印西市発作)から最大毎秒40立方メートルの余剰水を取水。地下に延びる直径3.2メートルの導水管2本で手賀沼西端の第二機場(柏市戸張)をへて、第三機場(松戸市主水新田)から江戸川に放水する。総延長28.5キロ。飲用水の供給と手賀沼への注水などを目的に、国土交通省が01年度にはじめた。第二機場は、比較的綺麗な利根川の水で汚れた手賀沼の水を薄めるのが目的。


2004
2.28

◎今日の午前中は、サシバ(谷津田に渡ってくる中型のタカの一種)の生息環境調査で、白幡地区と別所地区の谷津に出かけた。

◆この数日気温が高いせいか、田の畦道に野の花が随分咲いてきた。今日は、ホトケノザの紫色の花がいっぱいに咲いていた。ヨモギもやわらかそうな新芽を広げていた。
ホトケノザ・・・シソ科 オドリコソウ属の多年草 名は、上部で対生する柄のない葉を仏が座るハスの花に見立てたも。春の七草のホトケノザは、コオニタビラコで、本種とは別。

◆ウグイスの声も随分上達してきて、後ちょっとで完璧だ。小坂さんからも、情報がありましたが、北総の各地で先週あたりから聞こえるという。きっと、皆さんの家の周りやご近所でホーホケキョの声がきこえるかも。



ウグイス…スズメ目ウグイス科の留鳥 一年中藪や垣根などで暮らす。繁殖期に、なわばりをもつ。雄は、繁殖期に笹薮の中や低木の梢にとまって「ホーホケキョ(法法華経)」と囀る。繁殖以外は、「チャッチャッ」「ジャッジャッ」と鳴き「笹鳴き」と呼ばれる。
 冬鳥のマヒワを一緒にいた仲間が見つけた。相変わらず鳥を見つけるのが早いなあと思いながら、私も双眼鏡で捉えた。スズメより小さく、雄は顔から胸にかけて鮮やかな黄色が綺麗な小鳥。

◆一緒に出かけた仲間が言っていたが、昨日谷津田で蛇を見たという。姿形から、ヤマカガシらしい。また、TVで東京(場所は、忘れた)で、早くもヒキガエルの姿が見られたという。そういえば、啓蟄は、3月5日で、もうすぐだ。
ヤマカガシ…ナミヘビ科の普通に見られる中型の蛇 色彩は、地方によって変異が大きい。関東では、赤や黄色の斑紋がはっきりしている。頚部の皮膚の下と上顎の奥歯に猛毒の毒腺を持つ


2004
2.29

◎TVニュースで、サンショウウオの新種が見つかったと報道していた。赤石山脈の中腹だという。
◆そういえば、印西市でもサンショウウオの近縁の日本イモリの生息が数年前確認されたと聞く。今では、どうだろうか。情報があれば、教えて欲しい。

◆今年の市の生物モニタリング調査の対象は、魚類と両生類だそうだ。両生類は、カエルが対象。印西の谷津田では、カエルが激減している。特にアカガエル(ニホンアカガエル)とトウキョウダルマガエル(地元では、トノサマガエルと呼ぶ。)がほとんど見られなくなった。


 興味のある方があれば、モニターになってみてはどうでしょう。お知らせは、市の広報にでる。
ニホンアカガエル…千葉県では、全域に生息するが、産卵に適した冬に水のある田の減少に伴い激減している。千葉県レッドデーターブック最重要保護生物(A)に指定

トウキョウダルマガエル…千葉県では保田と鴨川を結ぶ地域から北に生息する。水田の乾田化や用水路のコンクリート化に伴い個体数が減少している。千葉県レッドデーターブック重要保護生物(B)に指定この種は、トノサマガエルとは、別種。


2004
3. 3

◎KIDさんのメールにウグイスの声を聴いたとあった。印西でも、あちこちで聴かれるようになった。ほかの地区でも聴いたら情報を御願いしたい。(ウグイスのほかにヒバリの声も)。 このところ、また寒さが戻っているが、全体的にはやはり暖冬か。1月には、市原市でムラサキツバメ(シジミチョウの一種・・・普通南西諸島から関西以西で越冬)が見つかったと情報が入った。これも、温暖化なのか?

ツチグリを見つけた
 家の前の大塚前公園の歩道横の土手でツチグリを見つけた。
ご存知の方も多いと思うが、これはクリといってもブナ科の落葉高木の栗ではない。実は、キノコの一種なのだ。形状は、小さなヒトデ型の花の上にクヌギの実をくっつけたような形である(写真を見せられなくて申し訳ない)。手に乗せると結構愛らしいものだ。
 湿度により開閉することから、きのこの晴雨計ともいわれる。この茸とは、種が異なるが、球形の茸にショウロ科のショウロがある。
 これは、癖のないさわやかな風味と干しリンゴに似た歯ざわりのある吸い物に最適の茸。


   
     ツチグリ

ツチグリ…ニセショウロ目 ツチグリ科 ツチグリ 幼菌は球形〜扁球形で径2cmほど。
 熟後、6〜10片の星形に裂開、湿乾に応じて開閉する。 林内の斜面に多い。


前に戻る   次に進む