印西・谷津田だよりの2ページ

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2004 1.31	ヒヨドリ ◆　Ｓさんのメールにあった「キーキー」鳴く鳥は、きっとヒヨドリだと思います。　ヒヨドリは、カキの実やミカンの実を食べにやってきます。それからヒヨドリより、ずっと小さなメジロもカキなどの実が大好きです。（ヒヨドリ全長２７．５ｃｍ　メジロ全長１１．５ｃｍ）　確かに、メジロが餌を食べているところにヒヨドリがやってくるとすぐに、体の小さなメジロを追っ払ってしまいます。　しかし、体の小さなメジロはくちばしも小さく、ちょっと厚めの果実の皮を破ることができません。ヒヨドリ等大型の鳥が破ってくれた実の中身を食べるようです。このように自然界の中では、結構協力している関係があるのです。もっとも、当の鳥たちが意識しているかどうかは分かりませんが。　ヒヨドリに追われたメジロは、ヒヨドリが食べ終わってどこかに行ったあと、戻ってきてしっかりと食べていることがよくあります。　きっと、Ｓさん宅のスズメが、来なくなったのは、ヒヨドリに追われたという理由だけではないと考えられます。いつかまた来てくれるといいですね。
2004 2. 1	キジバト ◆ＳＺさん宅にくる「キーキー鳥」もヒヨドリだと思います。　キジバトのことがありましたので、一言。キジバトやハト（ドバトのことで、駅や神社仏閣によくいる種類・・野鳥ではない。）は、他の鳥と違って一年中が繁殖期なんです。それは、他の鳥たちは、子育ての時にカロリーの高い虫（昆虫や、小動物など）を雛にやるのです。　ですから、虫たちがたくさん活動をしている春から夏にかけてが繁殖の時期なのです。(ＳＺさんの話に出ていたツバメも同じです）、	しかし、ハトはミルクを出して子育てをします。このミルクは、ピジョンミルクと呼ばれハト独特のものです。　ハトは、植物の種など、カロリーの低い食べ物を食べて、カロリーの高いピジョンミルクを作り雛に与えます。ですから、ハトの種類は、昆虫の活動していない時期でも繁殖できるのです。
2004 2. 2	ヒヨドリ ◆Ｓさんのメールでヒヨドリが「キーキー」鳴くのだと知りました。「ヒーヨ、ヒーヨ」と鳴くので「ヒヨドリ」と言われている。そんなふうに覚えていましたのでいつも「ヒーヨ、ヒーヨ」と聞こえていましたのが、今日は、確かに「キー、キー」と聞こえました。　そこで、ヒヨドリについて少し書きますので、良ければ読んでください。　江戸時代の蒔絵や屏風絵にモチーフとしてよく出てくる鳥です。花鳥風月の世界では、「花喰い鳥」といわれています。それは、椿などの蜜を吸う時に花もちぎってしまうからです。もともとは、秋から冬に都市にやってきて冬を越す鳥だったのです。それが、今は、一年中都会で見られ、ビル街で子育てもするようになったのです。	ヒヨドリの都市進出には、諸説があるが、いずれにせよ都会で生きていくためのノウハウを習得したのは確かです。　ヒヨドリが、小鳥に襲い掛かることが見られるが、それは、タカなどの猛禽類のように小鳥を襲って食べようとしているのではありません。襲い掛かるか、追い払うだけのことがほとんどです。　こような行動は、冬期によく見られることから、餌場の確保か、餌の横取り等の行動かも知れません。　今度の、ＩＴ講座の時にヒヨドリの写真を持っていきますので、ヒヨドリがどんな鳥かハッキリしない方は声をかけて下さい。デジカメ映像ですので、あまり良くありませんが、お見せします。きっと、皆さん全員の方が見たことがある鳥ですよ。
2004 2. 3	カカトアルキ ◆ 昨晩のＮＨＫテレビで放映していた「地球ふしぎ大自然『カカトで歩く太古の昆虫カカトアルキ』」を見ました。久々に面白いと思いました。これから、暖かくなると谷津田でも昆虫達のドラマが始まります。	これも、ＴＶの『カカトアルキ』に負けず、面白いですよ。　いつか、ご希望の方がいらっしゃいましたら、谷津田をご案内いたします。
2004 2. 5	◆農家のおじいちゃんの話　昨年の6月にサシバ（猛禽のタカの一種で3月の終わりごろから東南アジアから渡ってくる鳥）の調査を亀成川の谷津田で行っていたときのことだった。田の水位の調節作業にきていた人が、手を休めて私のいるところに話にきた。子供の頃に、川で鰻をとって夕食の膳に供したこと。友だちと川で泳いだことなど、懐かしそうに話していた。川の汚れのことや農薬のことなども含めて色々な問題があるが、昔のような泳げる川になったらいいなと締めくくって戻っていった。 ◆印旛沼で水泳を　3日の日に佐倉の市民音楽ホールで印旛沼流域水循環健全化緊急行動大会があり、顔を出してきた。	４市２村の首長もきて、流域首長フォーラムも行われていた。その中で、どこの首長だか忘れてしまったが、「印旛沼で水泳ができるようにしたい」といっていた。 ◆印西の川の浄化を願って　水泳のできる沼にしたいという主張に、私も同感だ。しかし、印旛沼もそうだが、まずは印西の戸神川や亀成川、師戸川などで子供達が泳いでいる姿をみたいものだ。 ◎情報を下さい。　印西の川で鰻や雑魚やカニを捕ったことのある方いましたら教えて下さい。
2004 2. 6	◆木刈中脇の浦幡公園調整池で　聞きなれない小鳥の声に足をとめました。「ツチツチツチ・・・・」池の淵にある低木に小さな小鳥の姿がありました。　　印西では珍しいキクイタダキが一羽鋭い声で鳴いていました。　※ここで、ちょっと解説（applesの皆さん向けに）　　野鳥の名前には、鳥の姿かたちや鳴き声からついたものが結構多くあります。　この「キクイタダキ」という変わった名前は、漢字で書くと「菊戴」という字です。頭の部分に菊の花びらを縦に一輪置いたような黄色い模様があることからつけられたものです。機会があれば、図鑑をお見せします。	◆浦部川の谷津で(木刈3丁目の下になります）　乾いた田と斜面林の間にある枯れた葦の茎には、オオジュリン（ホオジロ科の鳥）やカシラダカ（これも、ホオジロ科）が、いました。 ◆浦部川の土手で　陽だまりには、オオイヌノフグリが満開です。よく見るとその脇には、小さい赤紫のつぼみが見えました。ヒメオドリコソウの花です。暦の上ではもう、春ですね。浦部川にも春がやってきています。 ◆浦部川の川面で　コバルトブルーの個体が上流に向かって一筋、流れるように移動しました。カワセミです。何度見ても綺麗ですね。
2004 2. 9	アヒル？カモ？　昨年の11月の末頃のことです。ＮＴ大橋から鳥を観察している時に、胸にカメラを下げた老紳士が声をかけてきた。その、老紳士によると、最近、結縁寺（印西市結縁寺）の境内前にある池にカモが2羽きているとのことだった。　それから、1週間ほどたってから出かけてみると確かにいました。でも、それはカモではなくてアヒルでした。それも、マガモにそっくりなアヒルでした。これでは、カモと間違えるのも当たり前だと思います。　◎そこで、カモとアヒルの違いを簡単に記します。 ◆マガモ・・・アヒルより一回り小型。頭は、青黒く体は、茶と白、足は、オレンジ色。渡り鳥です。つまり飛ぶのが大得意。野鳥です。 ◆合鴨・・・マガモとアヒルの交雑種(ハイブリッド）。飛翔力は、ほとんどない。合鴨農法なでに利用。野鳥ではない。 ※尚、池などに一年中いてアヒルよりもずっと大きい体の水鳥は、おそらくガチョウです。ガチョウは、ガンを家禽化したもので、これも飛べません。これも、野鳥ではない。	◆アヒル・・・カモの一種のマガモを人が長い年数をかけて家禽に改良をしたものを指す。特徴は、カモより大型。羽はあっても飛翔力はほとんどない。つまり、ほとんど飛べない。色は、白いのが多いが、マガモのように頭が青黒くて体が、茶色と白の個体も多い。ちょっと見るとマガモと見分けがつかない。野鳥ではない。
2004 2.10	神崎川　今日、船橋であった集まりに自転車で出かけ、帰りに神崎川沿いの道を通ってきた。途中、いつものフィールドの戸神谷津によってきた。谷津田は、野焼きの黒い跡があちこちに見られ、遠くで大型の機械で二番穂の稲を鋤きこんでいるのが見られるだけで、後は静かそのものであった。　静寂の中にも、生き物たちの生活が、多々見られた。次に記す。 ①斜面林から、「ジャー、ジャー」という声が聞こえる。カケスの声だ。・・・カケスは、人の姿に興味をもって寄ってくるという。ほんとうかな。 ②真っ青な大空には、また、ノスリ(中型のタカの一種）だ。今日は、1羽のカラスと渡り合っていた。今日は、カラスと引き分けたみたいだ。	③谷津田の真ん中を通る排水路脇の湿地に生える立ち枯れた葦の中には、ホオジロ、カシラダカ、スズメが群れていた。 ④陽だまりの田の畦には、高さ3センチくらいの野草に小さな白い花がチラホラ咲いていた。自転車から降りてかがんでみると、タネツケバナであった。 ※タネツケバナの名前の由来は、苗代の種籾を水につける頃咲くというので、この名があるという。それにしても、随分早いなあと思った。 ⑤谷津田の奥に回ってみると、カモ場があった。印西には、多いのだ。カモを捕る網を架ける竹ざおが立ち並び、水底には、くず米がまだ、たくさん沈んだままだった。（捕獲許可の立て札が2枚立っていた。カモたちの受難の日もあと、5日だ。）
2004 2.12	ハクレン ◎中央公民館の北側の利根川の川原で川面を見ながら昼食をとっていたら、頭上で、「ピーチュク、チュク、チュク」と複雑な鳴き声がする。ヒバリの初鳴きである。・・・でも、昨年は、立春の日だったので、今年はいくらか遅いだ。 ◆ＰＣ講座が終わり、ＰＣを片付けている時に、Ｉさん（だったと思います。）から、亀成川(松山下公園下の谷津田に流れている川）で、大きな魚が死んでいるのを見たという情報を得た。　時期からして、サケではないと思いつつ、聞いた現場に帰り道によって見た。　数は、3匹。大きさは、80センチから1メートルもありそうだ。目玉や鰓、腹あたりは、サギかカラスに突かれていた。　とりあえず、写真をとって印旛村在住で魚類に詳しい知り合いに鑑定してもらおう。 ◆画像を取り込み、送付用に縮小して、さっそくメールで送った。 ◆鑑定の結果。・ハクレン…コイ科アブラミス亜科ハクレン属（3匹とも）	★ここで、鑑定に書いてあったハクレンについてのコメントを記す。 ◎ 戦後、中国より成長が早く大型に育つという理由で、草魚とともに食用に輸入された鯉科の魚。日本人の口に合わなかったらしく、今では、漁業的利用価値はほとんどない。ただ、プランクトンを主食としているので、水質浄化のために放流している河川、湖、沼もあるという。　輸入後、全国の河川に移殖されたが、特異な繁殖方法（河川上流で産卵し、卵は、流下しながら孵化する。淡水域で孵化できない卵は死んでしまう）　そのため、流程の長い利根川の水系と九州の筑後川水系（?)以外では、定着しなかったようだ。 ◎写真の様子（写真がなくてすみません。）だと死後数日経過しているようだ。3日に別所付近でトラックの側部に乗用車が追突する事故があり、追突されたトラックの燃料が側溝を伝わって亀成川に流れ込み、タナゴなど多くの魚に影響してしまったようだ。 ◎基本的に、群れで行動する魚で、水質の変化に弱いという事なので、この事故が関わっているかもしれない。　以上、魚の死体事件である。
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