0. 用意するもの ◇
目次:
チャット RPG で気をつかうところ / 0. 用意するもの / 1. サイコロの出目の表示と保存 / 2. 混乱しない発言 / 3. その他
人間同士が介する普通の RPG でも, チャット RPG でも,
PC の「個人的な行動の伝達」と「その結果の伝達」というものがあります。
特に, 人に言えない(?)影のある設定を多く持つ PC であればあるほど,
この傾向は強くなって行きます。

人間同士の RPG であれば, プレイヤーないしマスターは,
個別行動のメモをこっそり渡したり,
当事者 PC のプレイヤー以外のプレイヤーを部屋から追い出したりして,
その機密を保持するわけですが,
チャット RPG が特に威力を発揮するのは,
こうした個別行動の情報伝達です。

まあ, 「知らないフリができる」のなら,
個別行動を内密にしておくことはないでしょうけど,
このてのロールプレイは非常に難しくて,
とても公正なゲームにはならないかも知れません。
誰だって, 自分の PC が不利になるような選択を,
それと知っていて選び取ることなどできないでしょう。
ケイオティックアライメントキャラクターが「こっそりと」宝を見つけだし,
それをパーティに報告しないというようなシチュエーションを,
見事に演じ切れますか?
「所詮, ゲーム世界の PC のアライメントを再現しただけで,
プレイヤーの人格を疑うことなどしないよ」
と割り切って, その後のプレイヤー同士の円滑な人間関係を保てるでしょうか?
できるのなら, それは素晴らしいロールプレイヤーですけど, 私にはできません。
(きちんとむかついておきます)


IRC でチャットを行っていれば, このような個別行動の解決は,
別チャンネルに移るということだけで済みます。
移った先にもまだ他のプレイヤーがいるようであれば,
そのチャンネルから彼らを追い出すか, また別のチャンネルに移るだけです。

もっと手軽に機密を保持したい時は, ICQ を使います。
ICQ のメッセージ転送機能をフルに使ってやります。
こっそり酒場のねーちゃんのシリを触りたい時は, マスター宛に,
PC のこっそり行動の全容をメッセージで送ればいいのです。
マスター側も, 特定のPC にのみ当てはまる事象が起きた時の様子を,
こっそり伝えることもできます。
(『○○くん, カウンターの向いの黒ずくめの男が君を睨んでいるけど,
あれはひょっとして, 過去に君に裏切られた元傭兵仲間じゃないかな?』)
それから, ゲーム中には思い付かなかった追加の設定などをマスターに伝えるために,
電子メールもあるとよいでしょう。

電子メールは送受信がリアルタイムに情報を伝えるというようなことはないですけど,
ゲーム終了後のメッセージの伝達に使えますし,
ICQ のようにメッセージの長さを気にする必要もありません。
むしろ, 個別行動というよりは,
その回のゲームの結果から引き起こされた状態の伝達になるでしょう。
例えば, PC たちが激しい戦闘の後, どういう状態で宿屋に引き返してきたのか,
装備はどれほど失われていたのかをマスターが説明したりします。
(『ドラゴンとの激闘の末, 宝を手にして無事に城に帰還しました。
そして次の日は, 城をあげての祝賀会です。
みなさん飲んで食べて騒ぎ倒しました。
次回のシナリオでは,
失った HP を 2 - 7 ポイントだけ取り戻した状態からスタートです。
現在地は○○の城です。
スペルキャスターのみなさんは呪文を通常通り記憶していて下さい。
経験点は 100,000 xp です。
なお, 財宝分配は公平に行うこと』等)
電子メールの使用は, 事前/事後処理というわけです。

そして最も重要なものが, チャット RPG で遊ぶための RPG のルールブックです!
これがなきゃ, 話にならないじゃないですか!
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