6月22日(水) “渡日治療の「同意書」要求について:支援者の方とのQ&A”

 渡日治療にあたり広島県から「同意書」提出を求められた件について(→6月18日付同20日付)、
 日本で在外被爆者を支援してくださる方からご質問を頂戴しましたので、次のように回答させていただきました。

質問@:

 「同意書」の提出要求はこれまでにもあったのでしょうか?
 あるいは、今回の渡日治療だけでなく、被爆者健康手帳を申請するための渡日にあたっても、やはり「同意書」を提出するよう求められているのでしょうか?

事務局からの回答@:

 先ず「同意書」ですが今回初めて頂きました。
 また手帳取得には要請書の提出を求める要求は今までのところありません。

質問A:

 その後、広島県から電話はありましたでしょうか?

事務局からの回答A:

 電話は昨日(21日)、私(盆子原)の所と、森田会長宅にありました。

 今回、渡日治療の申請をした高橋様は、高血圧、および前に軽い脳溢血をされていて、歩行が少し不自由です。
 今度広島市が行う原爆死没者慰霊式(平和記念式典、8月6日)にブラジルから遺族代表として中内順子様を推薦しました(まだ確定していませんが)。この中内様は高橋様の妹さんで、「高橋様一人ではとても日本には行けないので、この機会に一緒に行って病院に入院させてください」と協会からお願いしたようなわけです。
 広島市では了解してくださっています。

 帰国治療は広島県の方に申請しています。
 ですので、昨日県から電話されてきた時の感じでは、帰国治療の審査会で県の職員から「このような状態の人を呼んで大丈夫か」と心配の種があったようでした。

 で、問題は「これを出さなかったら広島に行けないのか」と質問すると、県では「いいえ、そうではありません」という答えでした。
 又「もし何かあったら何処が責任を取るのか」という問いには、「最終の責任は厚生労働省」との答えでした。

 しかし「同意書」にサインしていれば、必ず本人の責任になるでしょう。それは間違いのないことだと思っています。

 また「県としては色々在外の被爆者の事について厚生労働省に申し込みをしているが、なかなか良い返事は貰えない」とも話していました。

質問B:

 「同意書」提出の要求は、やはり撤回して欲しいですか?

事務局からの回答B:

 撤回をして頂くようお願いします。
 なぜかと言うと、この書類を出さなかったら、その人はもう絶対に日本に行けないでしょう。そうするとその方は、被爆者手帳を持っていても、結局何の援助も受けられ無い事になるからです。

 上記のようにお返事いたしました。

 冬に入った途端に寒くなりました。

(報告:盆子原 国彦、文章構成:ホームページ管理者)

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