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ヨタカ

 ヨタカ目ヨタカ科の夏鳥で、体長は約29センチ。平地から山地の林に生息する。夜行性の鳥で、昼間は木の枝に沿って腹を付けて休息し(写真下)、日没後に暗くなってから活動する。大きな口を開けながら暗闇の中を飛翔し、口に入った昆虫類を捕らえて餌にする。全身黒褐色で、白や褐色の虫食い状の斑がある。これが保護色となって、枯れ枝に止っているヨタカを見つけ出すのは、極めて難しい。
 写真のヨタカは、平成24年11月13日、埼玉の羽生水郷公園で撮影したものである。朝から夕まで、葦原の大きな柳の枯れ枝に止ったまま微動だにしない。目を開き、首を動かしたのは、この日、私が現場にいた間、たった3回のみであった(写真上)。太陽は4時半に没したが、それでも動かず、夕闇の中に飛び去ったのは、日没後約30分経った4時59分のことであった。カメラ(EOS7D)のISO設定を最高の6400としても、なおこの鳥の飛翔の姿は、シャッターに捉えることは出来なかった。
 冬の訪れとともに夏鳥であるヨタカは、暖かいインドネシアやフィリピン、インドシナ半島に向け、もうすぐ日本を旅立って行くことであろう。

 

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