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R34デメリット

 この車の長所・短所を挙げるにおいて、まず短所から紹介していきたいと思います。なぜ短所から紹介するかと言うと、このR34はなぜ、3年少々で45,000台ほどしか売れなかったのかという謎があり、何かしら短所があるはずだということを検証する意味があると思うので、それも含めて紹介したいと思います。

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短所

ボディデザインがまず懐古趣味であること。R30(いわゆる鉄仮面モデル)に通ずるデザインが「古臭い」と取られてしまった。これは販売上大きなデメリットになったのではないかと思います。

確かにR34のデザインは「目新しさ」と言うものはないように感じます。スマートとは言いがたい硬いデザインで、僕はこの車を女性が運転しているのを(うちの嫁を除いて)見た事がありません。

僕の目には「男っぽい」デザインに見えるのですが、スマートさには確かに欠けていました。

インパネデザインが安っぽい。目新しさがない上に素材感が安っぽいのです。

いわゆる“高級サルーン”ではないスカイラインではありますが、6気筒エンジンを積んでいるアッパーミドルカーとしては安っぽさがどうも目に付いてしまう。
“スカイライン”としてではなく“マークUやローレルと同クラス”としてスカイラインを購入した人には、オーナーの自尊心がくすぐられるインテリアでない事は確かでした。

ウッド(調)パネルがあればいいと言うものではないし、そうかと言ってあまりにスパルタンにキャラクターを振るのも極端すぎると思いますが、少しでも“スカイラインのキャラクター”を意識した演出をしてもよかったのではないかと思います。運転している間、一番目に見える部分なのですから。


スカイラインの他のモデルと比較して、アフターパーツが極端に少ない。チューニング派にもドレスアップ派にも、“クルマ”を楽しむ意味で実に致命的です。

もちろん、日産がそれを意識したわけではなく、各チューナーがこのクルマに注目しなかったと言う証拠なのですが、パーツ数の絶対的な少なさに加え、発表されているパーツが基本的にターボ(GT−Vも含む)対応がほとんどで、僕のようなNA車オーナーの方々にはほとんどメリットがない状態です。

正直、いくらNAでも“スカイライン”なのだから、もう少しパーツが出るだろうという期待はありました。結果的にその思惑はもろくも崩れ去ってしまいましたが。
R34は、ターボ車とNA車で、足回りのリンク品が全くと言っていい程合わず(ターボはスーパーハイキャス仕様、NA車はノーマルのマルチリンクサス)、サスペンションやエンジンは、9割方ターボ用のパーツでした。
しかも、2ドア用のパーツが4ドア用に比べて圧倒的に多く、目立つアフターパーツを装着している4ドアスカイラインに、僕はほとんどお目にかかった事がありません。

いいな、と思ったパーツはすべてターボ用、日産系列大手であるニスモやインパルに至ってもそのような状態です。他のチューナーなどは言うに及ばず、発表されるパーツはほとんどが2ドアターボ用。せいぜい流用が利くのはフロントのみ。そのフロントのパーツも数が少なく、しかも高い。

後発のV35は輸出もするために、北米ブランドのインフィニティのパーツも流用できます。しかも意外にパーツが多い。すべてが新設計の車のために、パーツのデザインも新しいのです。そう言う意味で、V35がうらやましいときがあります。


後部座席が狭い。スカイラインでは“永遠のテーマ”なのですが、走りだけではなく「人を乗せる」前提で4ドアを購入した人には結構切実なテーマです。
まぁ、もっとも狭い事などわかっていたことなのですから、嫌ならミニバンなど後部座席が広い車を買えばよかったじゃないかと言われればそれまでですけどね(笑)。

まず、ヒップポイントが低い。フロントシートならこれでもいいのでしょうが、リアシートのヒップポイントを低くする理由は特にはないのではないでしょうか?
おそらく、ヒップポイントを低くして、頭部の圧迫感をなくす意味でのヒップポイントの低さだとは思うのですが、この形状だと、太ももが座面から浮いてしまうので、太ももを休ませることが出来ないのです。浮いている分足は横に倒して座る格好になるため、足元は狭くなり、疲れやすくもなる。

また、一応4ドアは5人乗りになっておりますが、5人とは名ばかりで、後部座席はバケット形状のためにゆったり感にどうしても欠けます。大人4人がゆったり乗れる車ではない事は確かです。

僕のように小さな子供がいる家庭では、特段困るような事はないですが、友達同士で乗り合わせる場合は、結構大変かもしれません。

ステアリングのテレスコ機構がない。スポーツセダンを名乗るスカイラインになぜないのか今でも不思議です。

ドライビングポジションを適正に調整するのには、シートの位置、ステアリングの高さに加え、テレスコ機構(ステアリングを前後に調整する機構)が絶対的に必要だと僕は思っています。
足が長く腕が短い方や、その逆の方もいます。ペダルはシートを調整する事で解決しますが、腕の位置が決まらないと安全なドライビングは楽しめないと思うんです。スカイラインならなおさらです。

運転していて今のところほとんど不満はないR34ですが、その数少ない不満と言ってもいいかもしれません。それだけテレスコ機構は僕にとっては重要です。

シートが実に疲れ易い造りとなっている。R32GT−Rで絶賛されたモノフォルムシートを参考にして造られたというR34のシートですが、これが実に柔らかい。スポーツセダンで柔らかいシートというのは、あまりいいとは言えないような気がします。

R32から始まった歴代のGT−Rのシートは、マイナーチェンジを繰り返しながらR34GT−Rでその完成を見たような気がします。実際にこのシートに座って見ると、座面の硬さはちょうどよく、ショルダーサポートが大きく張り出した形状は、アフターパーツのシートと見間違うほどの出来映え。車を買ったときにこのシートだったら、社外のシートを買おうとはまずしないだろうと思うほどの出来です。

これがGT−R以外のシートだと、座面が実に柔らかく剛性感に欠け、基本的に厚めのシートは通気性が悪く、よく背中に汗をかいていました。ホールド性に優れているシートとはお世辞にも言えず、長時間のドライブに耐えられるほどのシートではありませんでした。

僕がシート交換を考えたのは、このシートの出来の悪さにありました。そう言う意味で、オプションのサイドエアバッグを選ぶと、このシート交換も難しくなると言うことです。


燃費はあまりよくありません。
もともと燃費もある程度視野に入れた中でNAをチョイスしたのですが、燃費は思ったほど伸びず、最初は7km/l前後がやっとでした。冬の暖機運転が必須の雪国では、アイドリングの燃料消費も重なり、下手すれば5km/lにまで燃費が落ちます。


ちなみに2003年の夏から秋にかけて、燃費重視の運転を心がけたら、通勤(片道10キロ)で約8.5キロ、長距離で頑張って10km/lにかろうじて手が届く程度。
NAと言う事もありひそかに期待していたのですが、6気筒2.5リッターエンジンでは、あまり期待しない方が賢明なのかもしれません

ここ最近は、原油高騰によってガソリンが異常なほどに高いので、重要なファクターになるとは思うのですが、まさかこの時代になってこんなことになるのはお釈迦様でも気がt(ry)


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編集後記

意中の車に乗ってから気付くことって、結構あると思います。
カタログで売りにしている部分が、実はデメリットだったってこともよくある話だと思います。
ある程度パーツ交換を視野に入れていたので、少しづつ理想には近づいているものの、まだまだ未完成です。
お金がないのは仕方ないとして、出来る範囲で理想に近づけるように頑張りたいです。
いつになることやらというのは謎ですが(笑)